転生とらぶる
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コードギアスR2
0640話
影のゲートを通って総司令部に顔を出すと、その瞬間周囲から驚愕の視線を向けられる。
「アクセル、あまり驚かせないでくれ。私はお前の魔法に慣れているが、ここにはまだ魔法を実際にその目で見た事がない者も多いんだからな」
「とは言っても、建国宣言の時に見せただろう?」
「あの時は遠くからだったし、召喚魔法と炎の魔法という、ある意味で分かりやすいものだった。それに比べると、影の魔法というのはどうにも異質さを感じるのだ」
星刻の呆れた様な声に、総司令部の中にいる何人かが同意だとでもいうように頷いてみせる。この頷いている者達が、星刻の言っていた魔法をあまり見た事の無い者達なのだろう。
とは言っても、今はまだ建国直後の混乱もあって始まっていないが、異世界間貿易を始めればネギま世界とも交流が出来て、嫌でも魔法に慣れ親しむ事になるんだろうが。
「で、魔法については置いておくとして、大攻勢に出て来たって?」
「……勝手に置いて欲しくはないんだが。まぁ、いい。確かにその通りだ。中華連邦、ブリタニア、黒の騎士団が共同戦線を張って陽光に向けて進軍中だ。とは言っても今はまだ各自の部隊を移動中だがな。黒の騎士団は蓬莱島にいるから中華連邦との合流には問題無いが、ブリタニア軍の合流に時間が掛かるらしい。……どうする? 今なら各個撃破して簡単に倒せるが」
「EUは動かない、か。これはちょっと予想外だったな」
言葉とは裏腹に、星刻はそれ程各個撃破に乗り気ではないらしい。むしろ、周囲の者達が乗り気であり、その流れに押されて渋々口にしたといった感じだ。まぁ、それも無理は無い。星刻には敵対国家を一纏めにするという作戦を前もって伝えてあるのだから。
故に、俺はそれに首を振る。
「いや、どうせなら万全の状態の連合軍を迎え撃とう」
「ちょっと待って下さい! 確かにシャドウミラーの戦力が強力なのは分かりますが、それでも3つの戦力を相手にするのは危険です!」
俺の言葉に、総司令部の中にいた20代の男がそう口に出す。
同意見なのだろう。その男の周囲では、頷いている者達が少なからず存在している。
「リスクとリターンだよ。ここで俺達シャドウミラーと陽光が連合軍を全く問題にしない程の勝利を収めて、その光景をこれまでのようにしてネットなりTVなりで流したらどうなると思う? その3つの勢力を相手にして勝つ事の出来る戦力だぞ? そうなれば、これ以上は迂闊に手を出してくるような事は無い筈だ」
「ですが、それではリスクの方が高すぎます!」
「……あまり俺達の戦力を甘く見ないで欲しいんだがな」
溜息を吐きつつ、最初に声を出してきた男へと視線を向ける。
だが、その男も退く気は無いのだろう。視線を逸らさずに見返してきた。
「その3勢力を敵に回して、尚勝てると断言出来るのですか?」
絶対に嘘は許さないという意志を込めた質問だったが、俺はそれに特に何を感じるでもなく頷く。
「ああ、問題無い。それこそこれは冗談抜きの話だが、陽光抜きの純粋にシャドウミラーだけで戦っても勝てる程度の戦力でしかない。この世界の者には悪いが、技術力にそれだけの差があるし、戦力の質に関しても、量に関しても俺達の方が圧倒的に勝っているからな」
もし向こうがこちらにダメージを与えるとしたらフレイヤが必須だろう。もちろん第8世代、第9世代のKMFでもある程度は対応出来るだろうが、それはあくまでもある程度でしかない上に、メギロートに限定されている。実働班が乗り込んでいる機体が相手では文字通りに一蹴されてしまうだろう。
それ程に実働班は高レベルな訓練によってパイロットとしての腕は上がっているし、そのパイロット同士で熾烈な訓練を繰り重ねているのだ。しかも、外の1時間が内部では2日間となる魔法球をも利用して。
「……」
さすがに俺の言葉は信じられないのか、あるいは信じたく無いのか。とにかくどこか胡散臭そうな視線を向けている時、総司令部の中に急に大声が響き渡る。
「緊急連絡です! ブリタニアからの派遣軍の中にく、く……空中に浮遊している城のような物を確認したとの事です!」
シン、と静まり返っていた中に響いたその声は、周囲を容易に混乱へと陥れた。
しかし、空中に浮遊している城か。まず間違い無くダモクレスだろう。ここで出して来るとは思わなかったが……まぁ、フレイヤが無い以上はブレイズ・ルミナスを利用した頑強な補給基地としてしか使いようが無いだろうな。
そしてこのダモクレスが姿を現したとなると、恐らくブリタニア軍を率いているのはシュナイゼル。
……まさか、シュナイゼルとルルーシュのコンビを相手に戦う事になるとはな。知略で戦えば、まず勝ち目は無いだろう。なら、やるべき事はそう難しくない。いつも通りに力尽くで倒してしまえばいいだけだ。
本来であれば、こういう時こそ複雑な作戦を考えて対応するのが普通なんだろうが、幸か不幸か俺達の場合は力尽くでどうにか出来るだけのカードがあるからな。それも何枚も。
「……アクセル、どう思う?」
ざわめく総司令部の中で、星刻がそう声を掛けてくる。
「そうだな、俺の得ている情報によるとその城の名称はダモクレス。ランスロットやモルドレッドといったKMFが使用しているブレイズ・ルミナスというシールドを展開している為、防御力に関してはこの世界でも有数だろう」
「情報を入手していたのか……」
ポツリ、とつい先程まで俺と言い合っていた男が呟く声が聞こえて来る。
「ただ、ダモクレスで注意すべきはその防御能力だけだ。後は空中に浮かぶ要塞だけに、母艦機能的なものを警戒すれば十分だろう」
「攻撃力は無いのか?」
「無いな。正確に言えばあったが、開発途中で研究所諸共に消滅してしまっている。故に当初予定していた攻撃方法は不可能だろう」
「待て。それはまさか……」
唖然とした表情で俺へと視線を送ってくる星刻の言葉に頷く。
当然その脳裏にはダラス研究所の件が浮かんでいるのだろう。
だが、正直シュナイゼルがダモクレスを前線に持ってくるとは思わなかった。フレイヤが無い以上、頑丈な空中浮遊要塞でしかないのだ。もちろんそれだけでも普通は十分すぎる脅威ではあるのだが、それで俺達シャドウミラーに対して渡り合えるかと言えば、答えは否だろう。それに……
「ダモクレスを出してきたのは予想外だったが、それならそれで対処のしようはある。……自分達の目の前であの巨大なダモクレスが沈んだりしたら……さて、連合軍全体はともかく、ブリタニア軍の士気はどうなるかな?」
「対処する方法があるのか?」
「ああ。ダモクレスに関しては、こっちに任せてくれていい。あの要塞には致命的な欠点があるからな」
「致命的な欠点? それは何か聞いても?」
星刻の言葉に一瞬教えてもいいかと思ったが、すぐに取りやめる。
ブリタニアにしろ、中華連邦にしろ、後は無い。それは黒の騎士団も同様だろう。そうすれば、向こうにしてもこっちの情報を得る為に手段を選んではいられない筈だ。つまりスパイを送り込むなり、あるいは内通者を作りあげるなりの手段を講じてくるだろう。特にルルーシュにはギアスがあるしな。
シャドウミラーと陽光の者に対してギアスは使わず、あるいは仲間にギアスを使う奴がいたとしてもそれを使用出来ないと鵬法璽を使って契約を取り交わしてはいる。だが、元々黒の騎士団のメンバーをこっちに送り込むなという契約は交わしていないのだから。それ以外にも、ルルーシュ程に頭が切れれば幾らでも対応する手段はあるだろう。同時にそれはシュナイゼルにも言える事だ。
いや、むしろ知略という一点ではルルーシュの上を行くシュナイゼルなのだから、こちらの予想以上の手を打っていると考えるべきか。
「ここでは言わない方がいいだろう。秘密というのはどこから漏れるか分かったものではないしな」
「ちょっと待って下さい! それは私達が情報を売るとお考えなんですか!?」
軍服を着た20代の女がキツイ視線を俺へと向けてくる。
まぁ、気持ちは分からないでもない。自分達の中に裏切り者がいると疑われているのだから。
「向こうには幾度となく奇跡を起こしてきたゼロがいる。どんな手段でこちらに手を伸ばしているのか分からない以上、こっちに全面的に任せて貰うのが最も確実だ」
「ゼロの手もシャドウミラーには届かないと?」
「そうだな。手を伸ばすかもしれないが、その手を弾くだけの能力は持っているからな」
俺の言葉に、更に何かを言おうとしたその時、星刻が割って入る。
「その辺にしておけ。……アクセル、そのダモクレスとかいうのは本当にシャドウミラーに任せてもいいのだな?」
「ああ、問題無い」
基本的にこの世界の技術は宇宙進出を考えていないが、シロガネは単独で宇宙へと赴くことが出来る。そしてダモクレス程の大きさなら宇宙から狙うのもそう難しくはない。更にシロガネにはASRSとミラージュコロイドも装備されているしな。不意を打って放つ最大級の一撃。さて、幾らブレイズ・ルミナスといっても重力波砲の一撃に耐える事は出来るかな?
「……そうか。ならダモクレスに関してはシャドウミラーに一任する」
「星刻様!?」
その場にいる者達大半にとって、星刻のその言葉は予想外だったのだろう。大勢の唖然とした視線が星刻へと向けられている。
だが、星刻は平然とその視線を受け止め、口を開く。
「何かおかしい事があるか? 確かに国としての面子云々を考えれば、敵の最大戦力と思われるものを同盟国に任せるのは拙いだろう。だが私達は、陽光だ、新国家だ、連戦連勝の国家だと謳ってはいても、その実は殆どがシャドウミラーに頼り切っているのは間違いの無い事実なのだ。なら、ここでいらぬ見栄を張って戦いに負け、再び国民達に餓死に脅える毎日を過ごさせるか? あるいは、今はゲートをこの光明に設置したおかげで密かに中華連邦の民達にも食料を分けることが出来ているが、それすらも私達が負ければ出来なくなる」
「そ、それは……」
星刻の言葉に、責めるような言葉を発した人物も黙り込む。
まぁ、自分達で作りあげた国だという誇りがあるからこその言葉だったんだろうが、少し現状を見てなさ過ぎたな。
現在の陽光が曲がりなりにもやっていけているのは、どう贔屓目に見ても俺達シャドウミラーの力があってこそなのだから。
「そう悔しそうな顔をするな。確かに今はシャドウミラーの力を必要としているのは間違いの無い事実だ。だが、それはあくまでも今だけでしかない。将来的に私達の力だけで国を運営していく事が出来れば、そしてそれまでに受けた恩を忘れずにいれば……いつか私達の力が必要な時も来るだろう」
「永続調和の契り……」
「そうだ。私達は恩知らずではないし、何よりも乞食でも無い。受けた恩は忘れないし、返せる時が来たら返せばいいのだから」
「星刻さま」
余程に感動したのだろう。ここにいる殆どの者が星刻へと視線を向けている。
……まぁ、このまま我に返るのを待っていてもいいのだが。それだとなかなか話が始まらないしな。
「ん、ゴホン。ところで陽光のKMFに関してはどうなっている? 具体的にはガレスとヴィンセント・ウォードの生産についてだが」
「量産は開始しているが、やはりまだそれ程数は揃っていないな」
「設計データは渡したし、物資についてもある程度は融通している筈だが?」
「確かにそっちについては問題無い。問題があるのは私達の側だ。何しろ基本的にはガン・ルゥのみを延々と作り続けてきたのだ。それ故にKMFのパーツを作るのに難儀している者が多い。もちろん中には腕のある者もいるがな」
「……大規模な部品生産工場もあるだろう?」
「もちろんだ。だが、それらは完全にガン・ルゥのパーツ専用となってた。部品生産工場を建設するときにガン・ルゥ専用のパーツのみを作るように設計されており、それによって工場を建設する時の資金が安くなるという感じでな」
「それはまた、近視眼的というか何と言うか……」
何かあった時、例えば今回のようにガン・ルゥ以外の機種が採用された時に致命的な損失を受けるというのは少し考えれば分かるだろうに。
そんな俺の考えを理解したのだろう。星刻は溜息を吐きながら口を開く。
「この件に関しては、一様に経営者達を責める事は出来無い。何しろ、政府の方から密かに指示を出されていたのだからな。……裏金目当てで」
その言葉に、総司令部にいた者達が苦々しい表情を浮かべる。
なるほど、そっち関係だったか。もちろん全員が全員無理矢理って訳じゃないんだろうが。
とにかく、この後の打ち合わせで今回の戦いも主戦力はシャドウミラーが務める事になったのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:120
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:533
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