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いつか必ず、かめはめ波を撃つことを夢見て

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第22話 再び!占いババの宮殿

 悟空たちとナシゴは亀仙人の家へと到着した。ブルマは直ぐに亀仙人の家に常備している道具箱を引っ張りだしてから、ドラゴンレーダーを解体して中を見てみた。

「おっかしいわねぇ……」
 ブルマがドラゴンレーダーを見てうねっている。

「どこも壊れていないわ」
 ドラゴンレーダーをいじり確認したのだが、異常が見つからないようだった。ナシゴは、おぼろげになった原作知識を思い出しながら、ドラゴンレーダーに映らない原因を言ってみた。
「もしかしたら、何かの生き物がドラゴンボールを飲み込んだのかもしれないですね」
「きっとそうだわ! そうよ、生き物が飲み込んだらドラゴンレーダーに映らなくなる可能性があるわ。ドラゴンボールの特殊な電波は、生命体に囲まれるとレーダーにキャッチできないのよ」
 ナシゴの言葉に、ブルマが同意する。
「それじゃあ、どうやってドラゴンボールを探せばいいんだ?」
 ウーロンがジュースを片手に持ちながらブルマにたずねた。

「うーん、どうすればいいだろう」
 ブルマは解決策を考えてみるが、思いつかない。

「占いババの宮殿に行ってみたらどうだ?」
 亀仙人が、困っているブルマ達に助け舟を出した。ナシゴは、久しぶりに聞いた“占いババ”という言葉を懐かしく思った。ナシゴ以外は、占いババ? と疑問の顔をしている。
「占いババの宮殿って何です?」
 ヤムチャが、疑問をそのままに亀仙人にたずねた。

「占いババに失せ物がどこにあるか占ってもらえれば、どんなものでも見つけ出すことが出来ると言われておるのじゃ。ドラゴンボールも彼女に頼れば見つけ出すことが出来るだろう」
 亀仙人の説明を聞いて、ヤムチャが納得する。
「へぇ~、そんな人が居るのですか」
「地図で見ると、えっと、ここじゃな」
それから亀仙人は地図を引っ張り出してきて、場所を教える。
「こんな紙で見てもわかんねぇよ」
 悟空が地図を見て確認するが場所わからないと言う。
「俺なら分かるぞ。一緒に行ってやろう」
 ヤムチャの案内で占いババの宮殿に行くこととなった。ヤムチャの運転するジェット機にクリリン、悟空、プーアル、それにナシゴが乗り込み出発する。


 亀仙人の家から2時間程飛んだ頃、砂漠ばかり見える土地に着いた時、プーアルが地図を確認しながら言った。
「武天老師様に頂いた地図では、この辺りですね」

 ナシゴの記憶が確かなら、もう少し進んだ所に占いババの宮殿はあるはずだった。その事を運転しているヤムチャに教えることにした。
「もう少し先に行った所にありますよ」

「知っているんですか? えっと……ナシゴさん」
 ヤムチャは、亀仙人が敬語で話すナシゴに対してどう接すればいいか今まで迷っていたが、見た目の年では20代のナシゴに対して過剰になる必要はないと考え、さん付けで呼ぶことに決めた。

「えぇ、占いババさんには昔お世話になった事があるので知っているんですよ」
「へぇ~、そうなんですか」

 すると、クリリンが宮殿を発見したのかジェット機の窓から外を指さした。
「あの湖の所に建物がありますよ! きっとあそこですよ」
「あぁ、あそこですね」
 ナシゴがクリリンの指差す方向を見て、占いババの宮殿に間違いないことを確認すると、ヤムチャがジェット機をその近くへと着陸させる。

「あれ? 僕達以外にも何人か来ていますよ」
 プーアルがプカプカ浮きながら、占いババの宮殿に並ぶ人たちを見つけてそう言う。悟空たちは、その列の一番後ろへと歩いて行った。

 そこに、傘をかぶった幽霊が一人、ナシゴ達の集団に近づいてきた。
「はいはい、並んでください、並んでください。あっ、お久しぶりですナシゴ様」
 幽霊はナシゴを見つけて、嬉しそうにそう言った。
「やぁ、久し振りだね。相変わらず盛況のようだ」
「えぇ、おかげさまで大盛況です。ナシゴ様、今日は探しものですか?」
「今日は、彼が探しものがあって来たんだ」
 ナシゴは、悟空をさして言う。

「じゃあ、今日は彼が挑戦するんですね?」
「そうだな。あまり急がないし、今日は彼に挑戦させてみようか」
「そうですか! ナシゴ様の推薦になると占いババ様が喜びますね。早速伝えてきます」

 ふよふよと占いババの宮殿へ戻っていくのを見ながら、ヤムチャが尋ねた。
「挑戦とかって何ですか? 何か試練のようなものがあるんですか? 並んでいる人たちもやけにゴツイ奴らばかりですし……」
 ナシゴは、先に入った人たちが終わるまで占いババの趣味をヤムチャ達に説明した。

「つまり、金がない人は占いババの用意する選手に勝てば、タダで占ってもらえるんですね」
 ヤムチャがナシゴの説明を聞いて要約する。
「そうです。ただ、占いババの用意する選手は中々手強いですよ」
 ナシゴがおどかすように、ヤムチャ達に言っていると、先に入っていた5人組がボロボロになりながら占いババの宮殿から出てきた。

「さぁ、行きましょうか」
 ナシゴが先導して、占いババの宮殿へと入って行く。その後ろで、戦いと聞いてやる気を出した悟空が付いて入る。
「おっし、やってやるぞ」
 その後ろに、大丈夫だろうかと心配になりながらヤムチャやクリリン、プーアルが付いて入っていった。
 
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