原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!
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29話
前書き
私の文章だと沈黙に………と・・・の両方が使用されていました。そのことを指摘してくれた方がいらっしゃったので今後は………に統一しようと思います。前の文章の・・・は少しずつ修正していこうと思っています。
夕の第3の人生が始まってから2ヶ月
今日はこの体の身体能力の確認をしに聖王教会にきていた。しかし、何故目の前にシグナムがいるのだろうか?俺は訓練場の端を借りるつもりで来たんだが。
「さあ、夕!始めるぞ!」
デバイスを構えて戦う気満々のシグナム。
「あの………シグナムさん。俺はこの体に慣れるためにはここに来たんですが?」
「体を慣らすなら実戦が一番だ」
シグナムの後ろには苦笑しているはやてと羨ましそう見ているフェイト、微笑みながら観戦する体勢を取っているカリムがいた。
「行くぞ!」
シグナムは有無も言わさず斬りかかってくる。実戦による体の慣らしが始まる。シグナムは小手調べに魔法で強化した身体能力で夕の脇腹に向かって剣を振る。夕は
「部分鉄塊 腕!」
強化した腕で流そうとした。しかし、受け流しきれずに吹き飛ばされる。体の感覚が違うので上手く流せないのだ。
「やっぱり体が小さいとやりづらいな・・・次は剃と月歩だな」
剃と月歩を使い夕は空中と地上を縦横無尽に動き回る。 それを見たシグナムは
「ふむ、子供の姿になったことで前より早く感じるな」
シグナムは地面に足のかかとをつけてどこから来ても迎撃できる体勢を整える。そして衝突の瞬間が訪れる。空中で十分加速した夕は最後にもう一度、空中を思いきり蹴って更に加速し、回転を加えながらシグナムに向かって降ってきたのだ。
「鉄塊玉。螺旋落!」
これを正面から自ら体とデバイスで受けるシグナム。受け止めたシグナムの足首までか地面に埋まる。
「体重が軽くなっている分、鉄塊玉の威力も下がっているな」
シグナムは夕のパワーダウンを冷静に分析する。20代の体であればシグナムに鉄塊玉を止められることはなかっただろう。何だかんだで夕の体の分析に手伝ってくれてるシグナムだった。
「他の技も使ってみろ。全て受けて打ち破ってやる」
「お言葉に甘えて次行くぞ」
シグナムに言葉に乗って夕は技を次々に繰り出して試していった。
夕の技を全ての出してみた結果。身長や体重が小さくなった分の攻撃力、防御力の低下はあるが改造により身につけた身体能力や回復力はそのまま残っているようだ。
「夕」
夕が自分の体のことを考えているとシグナムが話しかけてくる。考えてるのを一度止めてシグナムを見る夕。
「何だ?」
「お前に混ざった獅子王の技は使えるのか?」
「まだ二つくらいしか使えない」
夕はすこし考えた末に答える。獅子王の力なんて無くても戦えるんだが、せっかく(強制的にだが)もらったものなのだから使えるようにして損はない。
「二つ使えるなら使ってみろ。何か掴めるかもしれない」
ある意味、周りで観戦している者から見れば本日の目玉となる。獅子王の力を出すことになった。
「了解。やってみる」
夕は剃でシグナムの間合いのギリギリのラインまで近づき技を出す。
「獅子光耀!」
夕の体から強力な光が放たれ、シグナムの視力を一時的に奪う。
「くっ!」
さすがにシグナムも視力を奪われば動きが悪くなる。そこに構えをとった夕がいる。体から放たれる光はその輝きを更に明るさを増している。
「行くぞシグナム。レグルス・インパクト!」
夕の突き出した拳から凄い一撃が……………………………………………………………放たれなかった。
「あれ?」
誰だったかそんな声が聞こえる。視力の戻ったシグナムも自分の体が何ともないのに疑問を覚える。
「夕、今のは何だ?」
誰もが聞きたいことをシグナムが聞く。
「………………失敗しました」
間を空けた後に放った言葉はまさかの技の失敗を告げるものだった。
ずてん!
周囲で緊張しながら見守っていた人逹がずっこける。
「失敗したんならはよ言わんかい。間を空けすぎや!」
バシーン!
はやては素早い動きで立ち上がり夕に近づいて何処からか取り出したハリセン夕の夕の頭を叩く。
「いや、何かそうしないといけない気がして」
「己に笑いの神でも舞い降りたかい!?」
その後、ギャアギャアいうはやてをカリムとシグナムが落ち着かせた。
「それで夕さん。あなたは獅子王の力をどのくらい使えるですか?」
カリムが聞いてくる。
「今のところ、全体の3割すね。獅子光耀は、習得しましたけど。レグルスインパクトは3回に1回くらい成功率です」
「そうですか。完全に習得できたら教えてくださいね」
カリムも獅子王の力に強い興味があるようだ。
「わかりました」
その後、見てるだけに我慢できなくなったフェイトとも模擬戦をして、その日は解散となった。
それから更に1ヶ月、獅子王の記憶を完全に理解した夕は無限書庫に来ていた。獅子王の記憶を説明するときにベルカ時代の歴史を知っていたほうが説明しやすいと考えたからだ。
無限書庫に入るとその名にふさわしい、本に埋め尽くされた光景が広がっていた。
「話には聞いていたが凄い光景だな………っと呆然としている場合じゃないな。ユーノは………おっいた」
夕はユーノに近づくと、ユーノもこちらに気づく。
「やあ、夕。頼まれていた本なら発掘しておいたよ」
夕が頼んでいたのは古代ベルカの歴史書である。
「これがベルカ時代の歴史書だよ。わかりやすいのを選別しておいたから」
5冊の本が目の前にくる。この歴史書を読んだお陰で聖王教会への獅子王の記憶の報告する際にとても助かることになる夕であった。
「助かる。獅子王の記憶だけだと説明しずらくてさ。お礼とは言えないけど差し入れもってきたぞ」
夕もお礼としてお菓子など、疲れたときに食べられるものを持ってきた。
「お礼なんていいのに、でもありがとう。司書みんなと食べるよ」
「そうしてくれ」
こうして普通に会話できているが、夕の体が小さくなったばかりの時は大変だった。自分が護衛を頼んだから夕が小さくなったと責任を感じたユーノに病室で土下座され、今後の夕の生活費や学費を全て自分が出すと言ってきたのだ。申し出はありがたいがそこまでさせるのは気が引けた夕はそのとき病室にいた。シャマルとはやてに手伝ってもらって何とかユーノを説き伏せたのだった。
「言語は古代ベルカ文字だけど大丈夫?」
「大丈夫だ。獅子王の記憶を受け継いだことで古代ベルカ文字が読めるようになったんだ」
思わぬ特典であった。
「なるほどね」
「それじゃあ端の方にいるから何かあったら念話してくれ」
夕は本を持って邪魔にならない位置に移動をして獅子王の記憶と照らし合わせながら本を読み始めた。
数時間後、
夕はぶっ続けで本を読んでいたので5冊の本を数時間後で読み終えることができた。夕はユーノの基に向かう。
「あっ夕、読み終わったんだね」
「ああ。ユーノのおかげで教会に説明するのが楽になるよ。ありがとう」
「どういたしまして」
そう言っているユーノには疲労の色が見えていた。
「大丈夫か?かなり疲れてるみたいだけど」
「まだ徹夜2日だから大丈夫だよ」
いや、2日寝てないだけで十分やばいわ。仕方ないな。
「ユーノ、一旦作業を止めろ」
「え?でも「いいから」 わかった」
夕はユーノに作業を止めさせてユーノの後ろに回る。
「体に触るぞ」
夕はユーノの体のあちこちをマッサージし始めた 。いきなりマッサージを始められたユーノは驚いて動こうとしたが夕に動くなと言われて止める。
マッサージ10分ほどで終わる。
「どうだ?」
「体が………軽い」
ユーノは軽く体を動かしてみる。
「俺を鍛えた人に教えてもらったマッサージだ。やる前とやった後だとかなり違うだろ?」
「うん。全然違うよ。ありがとう夕!」
どうやら効果はあったようだ。
「効いたようで何よりだ」
「うん。やり方を教えて欲しいくらいだよ」
「いいぞ。本人が希望するなら他の司書さん逹もマッサージするから目の前でやって見せる」
「わかった。みんな!」
その後、無限書庫司書、全員のマッサージをすることになった夕であった。男女問わず全員がマッサージを望むってどんだけ辛い職場なんだここは!?
無限書庫の現状をしった夕であった。
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