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戦国†恋姫~黒衣の人間宿神~

作者:黒鐡
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十三章 幕間劇
  恋人発言×逢引からの発展

それは、二条館での激戦から数日が経った頃だった。御所も少しは落ち着いてきたかな、と思ったら朝の出来事だった。

「犬子を一真様の恋人にして下さい!」

「ボクを一真の恋人にしてくれ!」

「雛を一真さんの恋人にしてほしいなー」

三人同時に言ったのか、何言ってるか聞き取れなかったが恋人にしてくれね。

「・・・・はい?」

「あ、もしかして雛達の言った事、よく聞こえなかったかな~?」

「いや聞こえたよ。恋人だろ?」

「そうそう」

「久遠のあの宣言か?」

「もっちろん!」

「ボクらだって鬼と戦っているんだし、その資格は十分にあるだろ?」

「そういう事になるけど」

「とゆー訳で。雛達も今日から一真さんの恋人って事でよろしくー」

「とゆー訳でよろしくー、と言われても困るんだが」

三若が突拍子もなく言うのは、いつもの事なのだが。

「一真様・・・・もしかして迷惑?」

「迷惑ではない。寧ろ喜んでだ。犬子達みたいに、可愛い女の子から『恋人になって下さい』と言われると嬉しいよ」

「可愛い・・・・わふ♪」

「だったら・・・・・」

「だけどいきなり告白は、いくら何でも筋違いだろう。順序が違う」

久遠の宣言からだと、以前からそうなるだろうとは思っていた。それに今は、恋人でも妻になる可能性もある。拠点に連れ帰ったら結婚式やるし、婚約指輪もあげるだろう。が、いきなり『恋人にして下さい』は、いくら何でも可笑しいだろう。

「んーと、筋書きが違うってどう言う事?」

「普通はな、知り合ってデートを重ねてから告白するのが筋であり順序なんだよ。お前らはそれを飛ばしているんだ」

「でも殿の宣言前から、犬子達は一真様が好きだったんだから。でーとって何ですか?」

「あの時の夜は、こう言う事だったのか。それとデートとは逢い引きの事だ」

「本当は戦が終わってから、伝えるつもりだったんだよ。一真様の事が好きだって」

「けど、殿が恋人宣言出しちゃっただろ?」

「だったら、もう恋人になってもいいんじゃない?って話になったの」

何となく予感はしていたけど、まあ何人増えようが本妻は決まっているし、今は愛妾枠に収まればいい。

「でもこんな早朝でなくてもよかったのでは?」

「そうは言うけど、一真様の周りっていつも女の子で一杯なんだもん」

「そーだぜ、人がいるとこで出来る話じゃねーしな」

「一真さんは考えた事ある?自分が一日でどれくらい女の子と一緒にいるか」

「ふむ。考えた事はあるが、一人になる時間は一杯あるぞ。といってもその時は船の中でだけど」

トレミー3番艦内では、報告書を読んだりしてから鍛錬や趣味であるカラオケや楽器を弾くとかある。よく仲間とバンド組んで、ギターやボーカルやドラムとかもやるな。

「そう言われたらいない時があるよな」

「でも今はここにいるから、一真様が一人の時に狙ったの」

「寧ろ早朝しかないと思ったんだよねー」

「まあ確かに、ここにいる時の俺は一人になる時が多いが」

朝は大抵地上にいるし、いないとすれば船の中で側室の女性隊員と一緒に寝てるか、神界に行ってるか何だよな。特に最近だと神界からのお呼ばれが多いが、例えばこの前言っていた他の神話系の神と会ったりしていた。

男神だったら、一緒に酒を飲んで話で盛り上がったりしてたし、女神だったら俺の事が好きといきなり告白されて情事したりとか。特に女神からの情事は、一人ではなく俺を羽交い絞めにして無理やり入れると言う事だった。それは最初の頃だったが、今は告白されたら一緒に風呂に入ってから情事をする。

「まあ正直お前らと一緒にいた時は、ほっとけない妹だと思ってたし」

「ま、これまでの付き合いを考えたら、そう思われてても仕方ねーけど」

「ふむ。では俺の歳は知っているのか?」

「えーと。殿から聞いた話だと犬子達と同じって言ってたけど違うんですか?」

「違うな。年齢は24歳だけど、本当は何千年生きているからな。神は不老不死だし」

と言ったら固まってたな。まあこいつらより、何千何万年生きていると言ったら驚くだろう。

「でもでも、一真さんが例え沢山のお嫁さんまたは恋人がいたとしても、余り難しく考えなくていいんだよー」

「そうそう。勝手に犬子達が、一真様の恋人になりたがってるんだから」

「一真は黙って認めてくれればいいんだって。あ、もちろん迷惑じゃなければだけどな」

「そ。雛達は、本当なら殿や公方様と張り合えるとは思っていないけど、枠が空いてるなら張り合いたいなーって」

度胸あるなーこいつらは。確かに今はそうだが、実際は何十から何百が俺の側室と愛妾がいる。

「犬子達が、一真様を好きだって気持ちを知っててもらえたら嬉しい」

「それだけで、雛達もっとずっと頑張れるような気がするんだよね~」

「で、認めてくれるのか?殿より端っこでもいいんだけど」

「構わんさ・・・・お前らの気持ち確かに受け取った」

「わふっ、やった~♪」

「よしっ!」

「よかったよかった~」

手を取り合ってる三若だが、俺達の関係は変わらないと言った和奏。それじゃ面白くないな、折角恋人になったんだから。

「だったら、お前ら一人ずつ出かけるのはどうだ?」

「一人ずつ?」

「そ、お前らいつも三人でいるだろう?」

「そういえばそうだよな」

「折角俺の恋人になったんだからさ、二人で過ごすのも悪くはないと思うのだが」

「「「いいね」」」

と言う訳で、一人ずつデートする事になった。俺はこの後暇だし、最初は誰にしようかと言おうとしたら。

「ほらほら一真様、早速行きましょうー!」

「お、おうっ!?」

突然犬子に腕を掴まれて引っ張られる。

「ってこら犬子!何勝手に、一真を連れてこうとしてんだよ!」

「そーだぞー犬子ー、抜け駆け禁止ー!」

「わふっ!?」

「まぁ予想はしてたけど」

「わふ・・・・ご、ごめん、つい興奮しちゃって」

「まあ順番と約束事を三人で決めてくれ」

俺の言った事を理解したのか、三人で決めていた。約束事とはデート中にちょっかいかけられるとか、時間を決める事なのではと。で、三人が決めた事は三つだった。デート中は手を繋いで歩く事と、違う人の番の時は手出し無用、一人持ち時間は半刻で時間が来たら交代。

そしてクジ引きで、順番を決めたら最初は和奏になった。デートする時間は昼過ぎで、待ち合わせは京の町である。約束した時間になったので行ってみた。

「和奏、待たせたか?」

「い、いや、ボクも今来た所・・・・」

顔を上げたら、顔を真っ赤にしていた和奏であった。こっちを見るなと言われても、見ちゃうんだからしょうがないだろうに。とりあえず頭を撫でてやったら更に真っ赤になった。

「改めて待ち合わせするとなったら、な、何か・・・・恥ずかしくなっちゃったんだよ!」

「こんなに顔を真っ赤に染めあがるとは、朝はあんなに大胆な事が出来たなぁ」

「だ、だって、あの時は犬子と雛が一緒だったし・・・・時間をおいて冷静になってみると・・・・~~~~っ!」

「ははは」

「せ、折角素直になるって決めたのに・・・・うぅ」

ふむ。照れてる和奏の方が可愛いな。可愛いが、このままではデートにならない。

「和奏、顔を真っ赤にするのもいいが手を出せ。逢引中は手を繋ぐ約束なんだろ?」

いきなり慌てだしたので、強引に手を繋ぐ。

「どうせなら、逢引中は楽しまないとな」

恋人繋ぎの手にまたまた慌てる和奏。

「あ・・・・今、手ぎゅって・・・・」

俺が手に力を込めると、代わりに和奏の力が緩む。

「こういうのは、緊張をほぐすんだ。年長者にとっては基本だな」

「はは、何だよそりゃ!」

「と言う訳で行くぞー」

出店を回ってる最中、和奏とデートを過ごす。

「ん、この店って・・・・」

そうしてやってきたのは、簪や櫛とかが売っている店だ。女の子には好きそうな店だ。

「待ち合わせまで時間があったからさ、調べておいた。案の定あったから、和奏には連れて行きたかっただよ。こういうの好きだろ?」

「まぁ確かに嫌いじゃないけど・・・・あれ?一真にそんな話したっけ?」

「聞いてないが、普段身に付けてる物を見てな。こういうの好きそうかな?と思った訳だ。甘い物も好きそうだけど、こういう店の方がいいかなと思ったんだが」

「・・・・・」

「どした?気に入らなかった?」

「ううん、凄く気に入った」

「なら良かった。逢引を何百からしてるからな」

「うわー・・・・そりゃ慣れている一真が凄いや」

まあデートを何百とかもう覚えてない。お、いいのがあるじゃないか。

「和奏、ちょっとこっち来い」

「ん、何々?」

「この簪、和奏に似合うんじゃないかって」

「へぇ・・・・結構好きかも。一回試してみようかな」

と言って鏡の前で、俺の薦めた簪を髪に挿す。こういうので喜ばれると、選んだ俺としては嬉しい。

「調べて正解だったな。この店はな、天の眼というより俺達が乗ってきた船で調べたんだ」

「船って・・・・あの時デカくて空を飛んでる船だったよな?この町の事全て把握してるのか?」

「まあな。そして調べたい時にはこれを使って検索すると・・・・ほら、今印が付いてるのは俺達がいる場所を差している」

俺はスマホを出して説明して見せたら、和奏は驚いていた。この町の詳細もだけど、どこに店があるのかとかも。最新のGPS機能だし、正確に言うと衛星カメラが俺達を見ている。

「さてと・・・・それ気に入ったのなら買うが」

「え、え、いいのか?」

「当然だ。逢引中に女の子が欲しい物があったら、買ってあげる範囲なら買ってあげるのさ」

「あは、あ、ありがと!」

で、俺はその簪を買ってあげて和奏に渡した。お、そうだ。

「和奏、その簪をつけたまま俺と隣に居てくれるか?」

「え、いいけど」

といって買ってあげた簪を挿した和奏。俺は空間からデジカメを取り出した。そして、セルフタイマーを付けて浮かばせてから撮った。

「わっ、な、何だそれ!?」

「これか。これはカメラと言ってな、写真を撮るための物だ」

と言っても理解できないので、俺と奏と優斗が写っている写真を取り出した。

「これは映し絵か?」

「違うよ。これで撮ったんだよ」

と言いながら、写真を返してもらった。そしたらどこからか会話が聞こえる。

「見て犬子、和奏ちんの顔。どこからどう見ても恋する乙女だよねぇ」

「こっちまで照れ照れ臭くなってきちゃうけど・・・・可愛いなぁ和奏」

商品棚から隠れている雛と犬子。

「お前ら何をしている?」

「そろそろ交代の時間で~す♪」

「え?もうそんな時間?」

「楽しい時間はすぐに過ぎちゃうんだよ~」

「くっ、こんなにすぐに現れるなんて、お前らずっとつけてきてただろ!」

「つけて付けて来た、だ何て人聞きの悪い。むしろ影ながら応援してあげてたんだから、んふ」

「そんなニヤニヤ笑いを浮かべた応援なんていらーん!」

またいつものように、二人で言い合いを始める。

「ふむ・・・・一真さん、こっち」

「はいよ」

腕を掴まれたので、一緒になって走って行った。さっきの小物屋から少し離れた大通りであるが、雛は俺の右腕にぎゅーっと抱き着いている。

「何となく予感はしてたけどな」

「和奏ちんはもう十分楽しんだでしょ。と言う事でこれからは雛の番♪」

予想はしていた。雛の考えている事は、分からないけどこうなる事は予感してた。

「それにしても、一言ぐらい言った方がよかったのでは?」

「いーのいーの、気にしなーい」

そう言いながら、更にぎゅーっとしてくる雛。あと何か柔らかいのが当たってるが、絶対ワザとだな。

「ところで和奏ちんは小物屋だったけど、雛はどこに連れてってくれるのかな?」

「うーんとだな、雛は目的地を決めるというより、何か面白いモノがないか探してブラブラするのが好きだろ?だから大通りを見て回ったら楽しいな?と思ったんだが駄目か」

「だ、駄目じゃない・・・・よ」

「ならよかった」

「でもよく分かったね。雛がブラブラする方が好きだって・・・・」

「普段の気ままな行動を見れば誰でも分かるぞ」

「気まま・・・・雛はそんな風に見えていたのか。恐るべし一真さんの観察眼」

観察眼、ねえ。まあ隊員三百名とずっといるからな。特に女性隊員とは、観察していて何が好みなのかが分かるからな。これも経験豊富になってきた証拠だと思う。

「あと雛。腕に抱き着くのは良いのだが、約束だと手を繋ぐんだろ」

「雛は特別扱いされたいんだよ~ごろごろ~」

かなりぎゅーっとされているが、悪くはない。いつもはマイペースな雛だけどこういう雛も良いよな。

「何で雛の頭を撫でてるの、一真さん?」

「んー。ちょうど撫でたいと思って撫でてるだけさ」

「ふにゃぁ~~」

例えなら猫だな。この笑顔を撮る為に、デジカメを透明にして撮った。後ろにいる和奏達がいたが、もう時間なのか。

「うわぁ、雛ちゃんのこんな顔、初めて見るかも」

「あれだけ蕩けた顔しといて、よくボクの事を恋する乙女とか言えたもんだよな」

「雛ちゃんだって十分恋する乙女だよねぇ」

「ほら雛、一真の事返せよ!時間だぞ!」

「世話しないなぁ、和奏ちんはぁ」

「お前が言うなっ!ボクが犬子と喋っている隙にこっそり連れ出した癖に!」

「あはは、時間短縮だよ」

「うるさい!余韻くらい味わいたかったんだからな!」

腕に雛をぶら下げたまま大通りを歩いてたら、時間ぴったしに和奏と犬子が現れた。まあどうせ、デート中も尾行してたんだろう。そして予想通りとなって、また二人で言い争う。

「えへへ、一真様ー♪」

「まあそうなるよな」

「なら話は早いよね。よーし、行っくよー!」

「わわっ!?」

犬子は空いている方の俺の手を引っ張り、雛から引き離す。そして手を繋いだまま、元気よく走り出す。何か後ろから聞こえるが、無視だ無視。

「そんじゃまたな~」

俺はそう言って、犬子と一緒に走り去った。数分後、俺は人波を紙一重で躱しながら犬子と一緒に走り回った。犬子が二人を引き離そうと言ったので、俺は風術で犬子をお姫様抱っこして飛んで行った。

「わわっ!空を飛んでいる~」

「本当は、走った方が愛の逃避行になるんだけど。こっちの方がいいだろうと思ってな」

「それもいいですけど、抱えられてると何だかドキドキします。わふ」

そしてしばらくすると、いいお店を発見したので降りた。着地後、犬子を降ろしてから食事した。団子屋だったが、食べている犬子も可愛いなと思って気付かれないように写真を撮った。そして数十分後、夕方になった頃に和奏と雛が来た。

「いきなり飛んでっちゃうから驚いたぞ、一真!」

「走るより飛んだ方が早いなと思ってな。それにこうして追いかけてきたのもお前ららしい」

そう言うと何か納得した三人。うむ、やっぱこうでなくてはな。おっとそうだったが、俺からの返事を言わないとな。

「俺はお前達と逢引してて、お前らの事を好きだと理解した」

「ほんとに?一真様!」

「ああ。と言う事で、三人共これからもよろしくな」

「~~っ!もちろん!こっちこそよろしくな、一真!」

「わふ!よろしくお願いだよ!一真様!」

「ふふ、よろしくしてあげてもいーかな」

三人らしい言葉と笑顔で答えてくれる。さてと、恋人になったのならこれをしてあげないとな。

「おい、お前らこっちを向け」

何か話し合っていたのをこちらに向けさせた。向いたと思いながら、一人ずつキスをする。

「か、一真様!」

「ふふふ、不意打ちだがお前達の唇奪ってやったぞ」

「むむむ。さっきしようとしてたのに、どーして分かったのー」

「気持ちが通じ合ったんだから、これはやっておかないとな。あとあれもだけど、まあ後にするか」

しばらく話していたがやるかと思い、三人を抱えて風術で飛んだ。いきなりの事で驚いた三人は、俺に捕まる。空間に入ったら、トレミー3番艦にある俺の部屋に来ていたが、ここどこ?と聞かれると、ここは俺が乗ってきた船の中だと答えた。

ここは自分の部屋だと知ってから、俺は三人の服を脱ぎ始めた。何をする?と聞かれたが、恋人=妾になったら情事するのさと言ったら顔を赤くする和奏。雛と犬子は驚いていたけど、俺なら構わないと言って全裸になった二人共だが和奏もな。一人ずつ愛撫してから、挿入して処女を奪ってやった。

三人を寝かせながら和奏、雛、犬子の順にやってからシた。最初は嫌がっていたが愛する儀式だと言ったら理解したので、双方の了承もとっていた。終わらせたら、部屋についている風呂に入った後に、孕まないように浄化をしてから服を着た俺達。そしてまた俺に捕まり二条館に戻ったのであった。 
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