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転生とらぶる

作者:青竹
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コードギアスR2
  0623話

 竜尾を振り、背中の羽の調子を確かめるように軽く動かす。
 この姿になるのは久々だが、ブランクを感じさせず自由に動かす事が出来た。自転車の乗り方を1度覚えてしまえば、数年乗っていなくても問題無く乗れるのと同じような感覚……とでも言えばいいだろうか。

「混沌精霊……だと?」

 さすがのルルーシュにしても、人外の存在である俺のこの姿には驚いたのだろう。原作ではマオが現れた時に幾つもの仮定を瞬時に頭の中に思い浮かべていたのだが……やはり視覚的に人間では無い俺のこの姿は、強烈な印象を与えているのか。
 手に持っている銃に関しても、受けた驚愕により銃口が震えているしな。予想通りに突発的なアクシデントには弱いらしい。
 ふむ、ならここで駄目押しをしておくか。

「なっ!?」

 突然上がったルルーシュの驚愕の声。その声を聞いたカレンとC.C.が我に返り、ルルーシュの方へと振り向いたときに見たのは、空中に浮かんでいる銃だった。そう、俺が念動力を使ってルルーシュから取り上げた銃だ。

「当然人外の存在である俺にはこんな真似も出来るし……」

 念動力を使い、銃を俺の前へと持ってくる。同時に喉へと魔力を溜めて……

「かぁっ!」

 射程を短くした永久石化光線を放ち、銃を瞬時に石へと変える。

「こんな真似も普通に出来る訳だ。ほら」

 石と化した銃を再び念動力でルルーシュの手へと戻す。
 そして既に声も出ないといった様子の3人に向かって指をパチンッと鳴らし、再び全身を白炎に包み込み、今度は10歳程の幼児バージョンへと姿を変える。

「俺の能力に関してはご覧の通りだ。さて、今この場で俺がお前達3人を殺す事が難しくないのは分かっているな?」
「くっ! ルルーシュは殺させない!」

 ナイフを手に、油断無く俺を見据えるカレン。C.C.も同様に、いつでもルルーシュを庇えるように動く準備をする。だが幾らC.C.でも、永久石化光線の前には不死身でも意味は無い。いや、むしろ石化したまま意識がある状態になるのか?
 まぁ、今回はあくまでも交渉が目的であって、C.C.をどうこうするつもりはないんだが。

「まずは落ち着け。俺は別にお前達を殺しに来た訳じゃない」
「……ほう。つまり交渉が目的だ、と?」
「そうなるな。もっとも、こちらの条件を呑んで貰えるのなら今日は見逃してもいいという交渉だが」

 俺のその言葉に、口元に笑みを浮かべるルルーシュ。

「それは交渉じゃなくて脅迫というんじゃないのか?」

 自分の命がいつでも消されそうだというこの状況で、脅えの1つすら見せずに笑みを浮かべられるというのは、さすがにルルーシュといったところか。

「お前達3人の命を見逃す為の交渉だとでも思ってくれ」
「……私の命を絶てるとでも思っているのか?」

 俺の言葉に最初に反応したのはC.C.だった。まぁ、C.C.の目的は自分を殺す事なんだから無理も無いか。
 幼児状態のままの俺は、口元に笑みを浮かべつつ首を振る。

「お前が不老不死だというのは知っているさ。だが、それでも今俺が使った攻撃方法を食らえば恐らくは死ぬ……あるいは死ななくても全身を石化された状態で身動き一つ出来なくなるだろう。あぁ、言っておくが俺は先程の攻撃で石化させる事は出来るが、その石化を解除するような真似は出来ないぞ。シャドウミラーが繋がっている魔法の世界にいる、とある人物ならいずれは石化解除出来るかもしれないが……それにしても、何年も先の話だろうな」

 回復魔法に特化した近衛だ。恐らくはこのまま魔法使いとしての訓練を積んでいけば、俺の永久石化光線で石化した相手をも回復させる事は出来るだろう。

「お前の望みを知っている身としては……さて、どうしたものだろうな」
「……貴様、本当に何者だ? 何故私の……」
「C.C.?」

 ルルーシュの言葉に首を振るC.C.。
 その様子を見て、C.C.が迂闊な行動には出られないと確認し、言葉を続ける。

「話を戻して、交渉の続きだ。さっきも言ったが、俺の提案に乗るのならこの場でお前達の命は見逃そう。……どうする?」
「ふんっ、お前の言葉を聞く限りでは俺達にその提案を呑む以外の選択はあると思えないが一応聞いておこうか。お前が俺に何を求めるのかを。絶対服従か? それとも黒の騎士団を陽光とかいう国に吸収するのか? あるいは、他の何かか?」

 挑発的に告げてくるルルーシュ。少しでもこちらの頭に血を昇らせ、交渉を有利に進めたいのだろう。絶対的に不利な状況でも諦めないその意志の強さは立派だが……挑発には挑発を返すとするか。

「そうだな……」

 そこで言葉を止め、カレンへと視線を向ける。
 年齢不相応に巨大な膨らみを持つ、その魅力的な肢体へと。

「っ!?」

 俺の視線の意味を悟ったのだろう。自分の身体を抱きしめるようにして――その為、胸が更に強調されていたが――キッと俺を睨みつけてくる。

「黒の騎士団のエースにして、類い希な美貌を持つ紅月カレンか。お前が欲しいといったら……どうする?」
「ふざけないで! 貴方みたいな人に身体を預ける程、私は安い女じゃないの!」
「だが、お前が俺のものにならないというのなら、黒の騎士団はここでゼロを失う事になる。それでも構わないと?」
「ひ、卑怯よ!」
「紅月カレンという存在を手に入れられるのなら、卑怯の呼び名くらいは安いものだ」

 チラリ、とルルーシュへと視線を向けパチンッと指を鳴らす。瞬間、俺の影から影槍が10本伸びてルルーシュの眼前へとその鋭い切っ先を突きつけた。

「さて、どうする? ルルーシュ。お前の返事1つで事態は変わる。紅月カレンという女を諦めるか、己の命を諦めるか……好きな方を選べ」
「くっくっくっく……」

 俺の言葉に、突然堪えきれないとばかりに笑い声が斑鳩のブリッジへと響き渡る。

「どうした? 何かおかしい事でもあったのか?」
「ああ、勿論だ。アクセル・アルマーといったな。お前の下らない茶番にこれ以上付き合う気は無い」
「……何?」
「お前は最初からカレンをどうこうする気も、ましてや俺を殺す気も無いのだろう? なのに、それ程あからさまな芝居を見せられてはな」
「何故そう思う? 今の俺は間違い無くお前を殺す事も、更に言えば紅月カレンをこのまま掠う事だって可能だ」
「だが、それをしない。……あるいは出来ない訳があるのだろう?」
「……」

 ルルーシュの絶対的な確信に満ちた言葉に、思わず無言を返す。
 確かにその通りだ。今の俺はルルーシュを殺す事も……更にはカレンを連れ去る事も出来ない。コーネリアから提案された計画通りに進める為には、どうしてもルルーシュの……いや、ゼロと黒の騎士団のエースでもあるカレンの力は必要なのだから。
 それをルルーシュは俺との短いやり取りだけで悟ったのだ。全く、嫌味な程に頭が回る。

「どうやら正解だったらしいな。……そろそろ茶番は止めて本題に入って欲しいのだが?」
「以前も思ったが、予想以上に頭が切れるようだな。……まぁ、いい。なら本題に入らせて貰おうか。俺が求めるのはただ1つ。シャドウミラーと陽光に対してギアスを使わず、あるいはお前の仲間に他にギアスを使う者がいたとしても使わせないという約束を貰いたい」
「……ほう。約束を、ね。もしそれを断ったら?」

 ルルーシュの言葉に、再び影槍を操作してその切っ先を突きつける。

「その場合は残念ながらここでお前の命を奪うという事になるな。確かにこちらの事情でなるべくお前の命は奪いたくはないが、それでもギアスを使われる可能性を考えるとそちらを重視せざるを得ない」
「本気、か」
「さて、その辺はお前の考えに任せるから、後悔しない選択をするといい。……返答は?」

 その言葉に俺の本気を悟ったのか、あるいは何らかの策でも考えたのか。1分程の沈黙の後、やがて小さく頷く。

「いいだろう、俺はお前達に……」
「待て」

 言葉を発する直前にルルーシュを止め、ポケットへと手を入れて空間倉庫を隠しつつ鵬法璽を取り出して魔力を流し、いつでも発動出来るようにする。

「自らの名の下に誓約しろ。そうすれば信じても構わない」
「……よかろう。ルルーシュの名の下に誓約する。俺はシャドウミラーと陽光の手の者に対してギアスを使わず、あるいは仲間にギアスを使う者がいたとしても使わせないと」

 ルルーシュがその言葉を発したその瞬間、鵬法璽は俺の魔力を吸い取って発動する。
 ギンッ!

「なっ!?」
「ルルーシュ!?」

 突然声を上げたルルーシュに対し、反射的に声を掛けるカレン。だがルルーシュはそれに答えずに俺を睨みつける。

「何をした!?」

 その言葉を聞きながら、ポケットから手を出して握っていた鵬法璽を見せつける。

「鵬法璽というマジックアイテムだ。効果は誓約や約束した事を絶対遵守させる能力を持つ封印級の代物だ。……絶対遵守という意味ではお前のギアスと効果は似ているかもしれないな」
「馬鹿な!」

 俺の言葉に、殆ど反射的に叫ぶルルーシュ。だが……

「自分で一番分かっているだろう? お前の魂とも言える場所に枷が掛けられているのが」
「……」

 その一言で黙り込む。実際に枷を実感出来ているからこそ言葉を続けられないのだろう。そんなルルーシュを見かねたのか、カレンが俺を睨みつけながら叫ぶ。

「ちょっとあんたっ! 騙し討ちなんて卑怯じゃない!」
「確かに見方によっては卑怯かもしれないな。だが、俺達は別に仲間でも味方でも同士でも無い。むしろ中華連邦の庇護下にある黒の騎士団とは敵対していると言ってもいい。そんな俺達が、効果のある者が殆どいないといってもギアスのような能力を放置しておけると思うか? せめて、金輪際ギアスの使用を禁止するという契約では無かっただけ感謝して欲しいものだな」

 まあ、こちらの計画通りに進めるのならルルーシュには相当働いて貰わなければいけない。それを考えると、ギアス程度の能力は必須だろうという考えもあるのだが。

「……ギアスの効果が、無い?」

 俺の言葉尻を捉えたルルーシュが呟く声が聞こえて来る。
 ん? 情報を漏らし過ぎたか。だがまぁ、鵬法璽を使った以上この程度の情報なら与えても害は無いか。

「ああ。何しろシャドウミラーには俺を含めて人外の存在もいれば、人造人間もいる。人間にしか効果のないギアスは、それ程脅威ではないかもしれないな。……まぁ、それでも人間には効果がある以上、今回のような手を打たせて貰ったんだが」

 そもそも人外の存在と言っても混沌精霊の俺はともかく、真祖の吸血鬼であるエヴァや意志を持つ人形であるフェイトはシャドウミラーの一員ではあるが、基本的に独自の判断で行動をしている。そういう意味では、Wシリーズの技術を使って蘇生されたレモンが俺以外で唯一ギアスが効かない人物か。
 もっとも、幾ら何でもそこまでの情報は漏らす事は出来無いが。

「さて、じゃあ俺の目的も果たしたし……そろそろ失礼させて貰うとしようか」
「待て!」

 踵を返そうとした俺の背へと掛けられる声。当然その声の持ち主はルルーシュだ。

「どうした? 俺としてはもう用が済んだ以上帰りたいんだが」
「そっちが勝手にやって来たんだ。少しは俺の話を聞いてもいいんじゃないか?」
「ちょっと、ルルーシュ。こんな奴相手に引き留めるなんて、何を考えてるのよ!」
「落ちつけカレン。世界中が奴と連絡を取りたがっているんだ。そんな中で、これはいい機会でもある。……アクセル・アルマー、単刀直入に問おう。黒の騎士団は陽光と……いや、シャドウミラーと手を組む事は可能か?」

 なるほど。こっちの戦力が強大だと判断したのか? それで戦うのではなく同盟を考えたか。だが……

「少なくても今は無理だな」
「何故だ?」
「ユーフェミア・リ・ブリタニア。彼女の汚名が雪がれるまでは、俺の恋人がお前を許しはしないだろう」
「……なっ!」

 ユーフェミア、恋人。それだけで俺が誰の事を言っているのか分かったのだろう。何しろ、ブラックリベリオンまで俺はコーネリア直属の部下として動いていたのだから。
 予想外の事態に混乱しているルルーシュをそのままに、会話をしている間にSPが回復したのを確認して影のゲートを作り出し、そこへと身を沈めて斑鳩から姿を消すのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:41
PP:0
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:509 
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