新しい世界
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01. 学校制度
前書き
アリババ(語り),アラジン,カシム
この世界には学校制度がある。
俺もその制度に従う1人。
今日は、少し友達の様子がおかしい。
いつもなら授業中に寝たりしないやつなのに……アラジンは寝てる。
ノートや教科書も開かず。もう先生は来ているのに。
おーい。アラジン。
先生来たぞ?
「……」
他の奴らにも言われているのに起きない。どうしたんだ……。
アーラジーン。
「……ん。どうしたんだい?アリババ君。なんだか長い長い遠い昔の夢をみていたような気分」
……。どんな気分だよ!
アラジンが起きたのを確認すると、先生は授業を始めた。
俺はアリババ・サルージャ。本当はこの名前だけれどアリババ・ジャーという名前で誤魔化している。
サルージャ、それはこのバルバッドの国王の名前だ。今は兄のアブマドがバルバッドを収めている。
俺は若すぎるから。
何も知識のないままで王になったところで何にもならない。やりたい事はたくさんあるけどな。
それに、俺は小さい頃からスラムに住んでいる。スラムっていうのはバルバッドの恥と呼ばれる貧困層の集まった街のこと。
今もスラムから通いスラムに帰る。
え?なんで王宮で暮らさないかって?
いろいろな事情ってもんがあるんだよ。
そのスラムにアラジンはやってきた。しかも突然と。
小さな身体を引きずって、ゆっくりゆっくり。
俺達は暖かく歓迎したし、遊べる仲間ができて嬉しかった。真面目だけど、ふざける時にはふざけ、適度に変態!サイコー!
「ねぇ、アリババ君。どうしてニヤニヤしているんだい?」
えっ、まじ?俺、ニヤニヤしてた?
「うん!何の妄想をしてたんだい?」
すごく小声で聞いてきてるのはいいんだけど……。
お前の声通るから、周りにダダ漏れなんだけど?
周りの女子や男子がくすくす笑ってる。
ちょ、待てよ。誤解だからな。
俺は妄想なんてしてないぞ……。
と、カシムが俺に親指を立ててくる。
待てええええ。
お前まで俺を見捨てるのかよ!!
「アリババ君。明日から夏休みだね!」
授業が終わった後、アラジンは何事もなかったかの様に聞いてくる。
アラジンって制服似合わないな……。
制服は国から無料で配られる。もちろん、スラムにも。
そんなことはさておき、アラジンの言った通り明日から夏休みだ!
とにかくやりたいことがたくさんある。
まずはシンドリアに行く。
そこでシンドバッドっていう王に会って話をたくさんしたい。それに、父上と話をつけなくては。
俺にもう一度、チャンスをくれと……。
とりあえず、明日から旅に出るぞ!!
アラジンと俺とカシムの3人で。
To be continued...
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