SDガンダムGジェネレーション・オーバーワールド 明日無き未来へ
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第3-4 宿敵
「さーて!まずは、挨拶と行きますかぁ!!!」
サーシェスは、アグリッサに搭載されているプラズマキャノンの照準をアルビオンに付けて発射する。
プラズマキャノンは、ブリッジをかすめるように通り過ぎていき被害は少なかった。それは、まるで遊んでいるかのようであった。
「アイツ!ふざけてるのか!?」
弦達は、直ぐに出撃し射程内にサーシェス達を捉えようとしていた。サーシェス達は、サーシェスを中心に隊列を組んでいた。
「でも、私達でアイツを止めなくちゃ。」
「そうだね。アルビオンは動けないんだ。ここで食い止めるよ!!」
凛は、先日の戦闘で盧獲したギラ・ズールに乗り込み戦闘に参加していた。
「先ずは、あのデカブツを叩くぞ!」
弦の指示で3人はアグリッサに集中放火を放っていった。しかし、アグリッサの分厚い装甲を撃ち抜く事は難しかった。
「その程度かよ!異世界のガンダムさんよ!!」
サーシェスは、ブレイドライフルで応戦していく。ライフルは、確実に弦達を捉えており回避は難しく防戦となっていた。
「このパイロット。強い!?」
シールドを持たないジンに乗る未央は、どうにか回避しているが反撃する余裕までは出来ずパイロットとしての腕の差が現れていた。
「へへへ!バラバラのスクラップにしてやる!」
ヘリオンに乗る傭兵達は、一斉にライフルの雨を弦達に浴びせていく。
「クソッ!」
「アリー・アル・サーシェス!!!」
すると、そこへ刹那が弾幕の中突撃していく。エクシアの機動力は、弦達のMSとは比較にならないくらいで回避していく。
「このテロリストがぁ!」
「邪魔をするな!」
刹那は、近くにやって来たヘリオンをGNソードで一刀両断した。傭兵達は、エクシアの乱入によって僅かな動揺を起こしていた。
「凄い・・・」
「・・・未央。凛。デカブツは、アイツに任せて周りの雑魚を片付けるぞ!」
「で、でも・・・」
弦は、2人の返事を待たずに行動を起こしていた。2人は戸惑いながらも弦の指示に従いヘリオン迎撃に移った。
「ソレスタルビーイング・・・」
智恵理は、再び現れたエクシアを見怒りがこみ上げていた。
「智恵理!」
しかし、楓の一喝で我にかえり心を落ち着かせようとした。
「艦長・・・」
「戦況を見てください。私達だけでは彼等を止めることは出来ません。私達には彼の力が必要なんです。」
楓は、艦長としての最善の策を尽くそうと各機に指示を飛ばしていた。そして、楓だけではなくブリッジクルー全員が動揺に全力を尽くしていた。
「(皆の為に・・・でも・・)」
「アリー・アル・サーシェス!貴様を破壊する
!!」
「!?」
刹那の声で驚愕した智恵理は、アグリッサに向かっていくエクシアを見た。そして、その姿が何処か以前の自分と重なって見えてしまった。
「ガキが!機体性能に頼りっきりな奴に!」
サーシェスは、エクシアにライフルの照準を付け次々と命中させていった。エクシアの装甲は少しずつ削られていた。
「クッ!」
「テメェみたいなガキには、その玩具は宝の持ち腐れなんだよ!!」
「ハァァァァァァァッ!!」
攻撃されても突撃していこうとする刹那の姿を見て先日の戦闘がフラッシュバックしていく智恵理。そして、プラズマキャノンがエクシアを狙っていることに気付き無意識の内に主砲の照準を付けて発射していた。
「何!?」
突然のメガ粒子砲に流石のサーシェスも反応が遅れてしまい被弾する。そして、衝撃によってプラズマキャノンの照準もずれてしまいエクシアが射線から外れてしまった。
「今だ!」
刹那は、突然の援護射撃に驚きながらも直ぐに目の前の宿敵に目を向けてサーベルで斬りかかっていった。
アグリッサの一部を切り裂くことは出来たが破壊までには至らなかった。
「援護射撃。感謝する。」
「別に、貴方の為にしたわけではありません。貴方達は、仇であることにはかわりないんですから。」
「・・・了解した。」
一同は、先程の智恵理の行動に驚いてしまい少しの間止まっていた。
「智恵理さん。」
「私にも分かりません。でも、あの人の戦い方は他人事のようには思えなくて。」
「このまま、援護をお願いしても?」
「・・・はい!」
「この機体の性能なら!」
凛は、ビームマシンガンで弾幕を張りながらヘリオンに近付いていた。
「ビームだと!?異世界の技術か!」
「ビームだけじゃないよ!」
続いてグレネードを足元へと投げつけ。
傭兵は、気付いたときには遅くグレネードが爆発して誘爆していった。
「俺のガンダムだってなぁ!」
「は、速い!?」
弦は、ヴィクトリーのブースターを全開にして一気に距離を詰めていった。しかし、そんな弦を別のヘリオンが狙いを付けていた。
「させない!」
しかし、未央がそれに気付いてマシンガンで注意を反らした。
「ハァァァッ!」
距離を詰めた弦は、ビームサーベルでヘリオンを両断した。これで、殆どのヘリオンを撃退したことによりアグリッサに集中出来るようになっていた。
「よし!後はアイツだけだ!!」
弦達は直ぐに刹那に合流していきアグリッサに攻撃を集中していった。流石のサーシェスでも戦艦の援護もある状態では被弾箇所が増えていった。
「チィィッ!」
「後少し!!」
サーシェスを追い詰めていき後少しの所でキャリーベースの観測機が次元干渉数値が上がっていることが分かった。
「うわぁ!何だよ!このMS飛んでる!?それにここは!?」
すると、最初にエクシアが降下してきたポイントの近くで新たなMS達が現れた。特徴的なのはプロペラが付いていてそれで飛んでいる事であった。
「私のテスト機を使うとは!当て付けと言う訳か!」
新たに現れた4機の内1機は動きがメチャクチャであった。それはまるで操縦方法を知らない動きのように見えた。
そして、他の3機はメチャクチャの動きのMSに対して攻撃を加えていた。それは、演習とかではなく実弾を使用していた。
「な、何でこんな事になっちゃったんだ!」
メチャクチャの動きをしているMSシャッコーに乗っているのはウッソ・エヴィンと言う少年であった。
「そこのパイロット聞こえてるか?」
和也は、ウッソに通信を繋げてみるがウッソは突然通信が入り驚いていた。
「は、はい!聞こえてます!」
「こ、子供!?」
美穂は、ウッソの幼い声を聞いて驚いてしまっていた。自分よりも年下であろう少年がMSに乗っているのだから当然であった。
「君のような少年が何故MSに乗ってるんだ?」
「アイツらを・・・ザンスカールを宇宙に追い出すんですよ!アイツらは、いきなり地球に来て破壊活動を行ってるんです!」
「了解した。では、君はこちらに向かって飛んでくれ。彼等の相手は俺達がする!」
和也達は、子供に戦闘を行わせない為にも急いでウッソ達の方へと向かっていった。
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