原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!
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22話
前書き
少し間が開きました。次の話はほとんど出来ているので、最後の編集が終わり次第投稿します。
意見陳述会と六課襲撃の後。
戦闘機人を二人を肩の担いで、エリオとキャロを つれて中に入る(ルーテシアとガリューも回収)と部隊員にギョッとされた。
「ゆっ夕さん!」
「転送ポートの故障でまだ帰ってこれないはずじゃ?」
「それに担いでいるのは襲撃者では!?エリオとキャロが倒したのか?」
「いえ、僕達が来たときにはもう倒されてました」
「六課を襲ってたので潰した」
隠しても仕方ないので夕は正直に自分が倒したこと伝える。
「潰したってあんたいったい何者?」
「その説明は部隊長逹が帰ってきてからだ。先ずはこの襲撃者を牢にいれるからグリフィスに報告しといてくれ」
「はい!」
牢屋に向かう途中。
「この子はどうなるでしょ?」
キャロはルーテシアを心配そうに見る。
「俺は局員じゃないからはっきりとは言えないが、地上本部に引き渡される可能性が高いな」
「そうですか…」
「見たところ進んで悪事をするようには見えないから、事情さえはっきりすればある程度減刑される可能性も高い。そのときは一緒にいてやりな」
「はい!」
「僕も減刑されてもされなくも会いに行きます!」
「そうしてやってくれ。俺はザフィーラとシャマル先生のところに行ってくる」
「「はい」」
ザフィーラとシャマルと話をしているとフェイトも帰ってくる。
「夕、お疲れ様」
「その様子だと剣から聞いたんだな」
「うん。妨害が消えると同時に念波がきたんだ」
「なるほどな。他の連中の状況はわかってるのか?」
「なのはと剣は無事みたい。スバルは怪我したみたいで病院。ティアナはその付き添い。はやてはまだ会議場にいるよ。・・・・あとギンガがさらわれたみたい」
ギンガがさらわれたか、だがさらったということは利用価値があるということだ。生きてさえいてくれれば助けられる。
「シグナムとヴィータは?」
「二人とも無事だけど、ヴィータとユニゾンしていたリィンはヴィータを庇ってダメージを受けたことで意識がないみたい」
「相手が相手だけに無傷とは行かなかったな」
「そうだね、でも「フェイトママ~ゆう~」
小さな乱入者が現れ、夕に突撃するが体当たりする前に夕に持ち上げられる。
「よう。元気そうだなヴィヴィオ」
「ゆうもげんき~」
下ろしてやると今度はフェイトに抱きつく。
「フェイトママ、おかえり!」
「ただいま。ヴィヴィオ」
フェイトが頭を撫でると気持ち良さそうに目を細めるヴィヴィオ。
「フェイトママ。なのはママとパパは?」
「すぐに帰ってくるから待ってようね」
「うん。ゆう!あそんで!」
「疲れてるからパス」
「う~遊ぶの~」
涙目で遊べと要求してくるヴィヴィオ、泣かすと隣の奴が金夜叉になる。
「はぁ~仕方ない。遊んでやるからついてこい」
「やった~」
「フェイト。この我が侭娘の相手をしてくるから何かあったら呼んでくれ」
「ふふ、了解だよ」
それから2時間程してようやくなのはと剣が帰ってくる。はやてとシグナムはさらに1時間かかった。そして現在、夕と剣は部隊長室ではやての前に立っている。
「さて、どうして転送ポートの故障で帰ってこれないはずの夕君が六課にいたのか説明して欲しいやけど」
はやての瞳から隠し事は許さないという強い意志が感じられた。
【剣、約束通りお前が説明しろ】
【了解】
「…8日前、僕は六課が襲撃される可能性があるって思うようになったんだ。きっかけはヴィヴィオなんだ」
「ヴィヴィオ?」
「うん。初めはレリックばかりに気を取られて考えつかなかったんだけど。ヴィヴィオもスカリエッティに取って何か意味がある存在なんじゃないかって思うようになったんだ」
「それで六課襲撃の可能性を考えたんやな?」
「うん」
「でも、なんでそれを私に黙ってたんや?」
「確定情報じゃないにしてもこの可能性を話せばヴィヴィオの護衛として隊長かフォワード陣から何人か六課に人を残さないといけなくなる。でも今の六課の立場を考えると地上本部にこれ以上、突っ込まれる所を作るわけにはいかない」
「………」
「どうしても、打つ手がなければ話すことを考えていたんだ。でも幸いと言っていいのかわからないけど、六課には局員としての縛りに縛られない民間協力者の怪物がいた」
はやてと剣は夕を見る。
「夕の強さは戦った僕らが一番知っている。夕なら六課を守れると思ったんだ」
「なるほど」
「夕の情報はクロノ提督が完全に抹消したら大丈夫だとは思うけど、もし漏れていれば夕でも苦戦するかもしれない。だから二日前から夕を外出させて、夕が六課にいないと相手に思わせる策をとったんだ。信憑性を持たせるために他の誰にもこのことは話さなかった」
「敵を騙すには味方からってことやね。了解や、部隊長として今回のことは不問とする」
「ありがとうはやて」
「でも、個人としては別や」
はやてがニンマリ笑う。
「あはは、やっぱり?」
「あたりまえや、二人には私の言うことを一つ聞いてもらうでぇ」
「うん。わかった」
「夕君は?」
「面倒だから却下。その代わりこれをやる」
夕ははやてに封筒を渡す。
「なんやこれ?」
はやては袋を開けて見る。中には写真が入っていた。
「この写真は!?」
「対価としては十分すぎると思うがなぁ?」
「…これに免じて夕君の罰はなしや」
何かを差し出して面倒事から逃れた夕だった。
「夕。さっきのあれは何だい?」
「はやてが欲しがっていた物を撮れるチャンスがあるから撮っておいたんだ」
「欲しがってたもの?」
「やばいものじゃないから気にすんな」
「………わかった」
夕がはやてに渡したのは剣の写真である。用意のいい夕であった。
次の日、部屋で夕が休んでいると。
「大変だよ。夕君!夕君が捕まえた襲撃者が全員脱走したの」
「はぁ?」
部屋に飛び込んできたなのはの話によると、朝早くに最高評議会の指令書を持った人物が現れ襲撃者逹を地上本部に護送していったらしい。はやても抗議したが相手が管理局のトップではどうしようもなかった。六課を離れて数分後、護送車は襲撃され、乗っていた連中は全員行方をくらませたそうだ。
「…ようするに俺の苦労は水の泡になったってことだな」
「あはは、そうみたい」
最高評議会を潰しに行きたいんだけど、だめか?
「はぁ~」
夕は大きなため息をする。
「とにかくはやてのところに行こう」
「うん」
部隊長室に入ると、申し訳なさそうな顔したはやてがいた。
「夕君。あの」
「襲撃者の脱走の件ははやての責任じゃないから気にするな。問題はタイミングが良すぎることだ」
何の連絡もなく、護送車が現れ、すぐに襲撃されるなんて偶然。そうあることじゃない。
「最高評議会とスカリエッティには繋がりがあるかもしれないね」
「もくしは情報が何処かから漏れているのか」
剣とフェイトはそれぞれの意見を言う。
「どちらであっても面倒だな」
その時地面が揺れる
「何やこの揺れは!?」
「地震!?」
突然の揺れに驚いているとそこに強制通信が入る。初めに流されたのは全長数kmの巨大飛行戦艦の映像。すぐ映像が切り替わり、今度はスカリエッティが映される。
「やあ、機動六課の諸君」
「スカリエッティ!」
「先日は驚かされたよ。まさか送りこんだ娘逹が全滅するとは思っても見なかったよ。いや~人生何が起こるかわからないものだ。それでこそ面白い」
こっちとしては全然面白くない。
「公開意見陳述会の襲撃は成功。しかし、六課襲撃は失敗。昨日のゲームは私としてはドローといったところだ」
「ゲームっ!」
フェイトにとってスカリエッティの言動はかなり頭にくるもののようだ。
「決着は今日、つけさせてもらおう。私は娘逹を全員投入し、切り札である聖王のゆりかごも出そう。君達、管理局も今ある全力で挑んくることを願う。そうそう、局員ではないが昨日の娘逹を撃退してくれた。島田夕君、君にも参加してもらいたい」
おい、偽名とはいえ、世界放送で俺の名前を流すな。後で消えづらいだろ。
「ゲーム開始は3時間後だ。楽しいゲームを期待してるよ」
通信が終了した。
「…剣」
「なっなんだい夕?」
夕の低い声に剣の顔は引きつっていた。
「これ、俺も参加しないとやばいんだよな?」
「…そうだね。名指しされてるし、逃げられないと思うよ」
夕は本日二度目の重いため息を吐く。
「はやて」
「なっなんや?」
「俺をスカリエッティのアジトの方へ組分けしてくれ」
「参加してくれるんか?」
「ああ、マッドサイエンティストを思いっきりぶん殴りに行く!」
「………スカリエッティ生きてられるかな?(ぼそ)」
スカリエッティに僅かに同情するなのはであった。
スカリエッティのゲーム開始時刻の20分前、六課メンバーは戦闘体勢を終えていた。
「さてと準備完了だな」
夕は灰色羽織で中は半袖長ズボンの新バリアジャケットを来ている。(イメージはセキレイの懲罰部隊の男性服バージョン)
「夕君はフェイトちゃんと組んでスカリエッティのアジトに突入してや」
「了解」
【いざというときは殺るかもしれない。そのときは頼むぞ剣】
【わかってる。でも可能な限り避けてよね】
【善処する】
「それじゃあ、私と夕は先に出てアコース査察官の見つけたスカリエッティのアジトに行くね」
「気を付けてや」
「夕君、フェイトちゃんをお願いね」
「可能な限りフォローする」
夕とフェイトは車で移動を開始した。移動中
「スカリエッティが指定した時間まであと3分だな」
「うん。ねぇ夕」
フェイトは申し訳なさそうな顔で夕を見る。
「なんだ?」
「ごめんね」
「何の謝罪だ?」
「今回の事件に巻き込んじゃったから」
こいつはそんなことを気にしているのか優しすぎるのも考えものだな。
「フェイトが気にすることじゃない。はやてに誘われた時点で可能性はあると思っていた」
「それでもだよ。私逹が強かったら夕を巻き込まないで済んだかもしれないのに」
「考えすぎだ。そんなに考えてばかりだと潰れるぞ」
「そうかな?」
「少なくとも今回、俺は気にしてないから。お前も気にするな」
「……うん。わかった」
スカリエッティのアジト到着寸前になって緊急通信が入る。
通信の内容はヴィヴィオの体が急成長し、近くにいた。なのはを結界に巻き込んで戦闘を開始したらしい。
「ヴィヴィオがどうして!?」
「………何かを体にされたのか?」
「でもどうやって!?」
「昨日の幻術使いの戦闘機人か、変身能力の様な力を持った敵がいるなら不可能じゃない」
「………厄介だね」
「だが、俺達の任務はあくまでもスカリエッティの逮捕だ。ヴィヴィオのことは心配だがなのはや剣に任せるしかない」
「うん。急いでスカリエッティを捕まえよう。そうすればヴィヴィオを元に戻す方法が見つかるかもしれない」
数十分後
スカリエッティのアジトの前のロッサ・アコースとシスターシャッハと合流する。
「お待ちしてました。フェイト執務官。島田さん」
「スカリエッティはこの中に?」
「確定ではないけど、僕の愛犬逹が調べた限り、ここがスカリエッティのアジトで間違いないよ」
ロッサがレアスキルの狼を出す。
「わかりました。突入しましょう。前衛は夕に任せていい?」
「ああ。初めから全力で行く」
夕は答えながらノッキングを解除する。
「突入開始」
アジト突入開始。アジトの洞窟の中には大量の生体ポットが並んでいた。人の入っているものもある。
「見てて気持ちの良いものではありませんね」
「これが全部スカリエッティの被害者逹」
「先に進むぞ」
気配探知を全開にしていた夕に地面を動く気配が感じられた。
「破砕点」
夕は剃で移動し、真下の地面を殴る。殴った地点から前面にかけて地割れが発生。、
「何で位置がわかったんっすか!?」
割れた地面から戦闘機人が一人飛び出してくる。
彼女の問いに答えることなく追撃をかけようとした夕に魔力弾が飛んでくる。夕は追撃を諦めて魔力弾を迎撃する。
この魔力の色は!剣、どうやらお前の予想は当たっていたようだ。転生者かイレギュラーか知らないけどこいつは、敵側の人間で確定だ。地面を再度潜ったセインはシスターシャッハを地面に引きずりこみ。姿を消す。
「シスターシャッハ!?」
「フェイト、こっちもお客さんみたいだ」
夕の言葉にフェイトも戦闘体勢をとる。スカリエッティとフードの人物が現れる。
「やあ、いらっしゃい島田 夕君。そしておかえりフェイト君」
「気安く呼ぶな「フェイト、こいつは性格が悪いから。言動に一々反応してたら体力の無駄だ」…わかった」
「性格が悪いとは心外だね「なら言い直す。パフォーマンス好きの異常者」否定はできんね」
「それでさっきから黙っている隣の方はどちら様で?」
「ああ、今更隠す意味はないね。フードを取りたまえ」
フードの下の素顔は夕ですら驚愕させた。
「皇焔!?」
フードの下にあったのは皇焔と同じ顔だったのだ。
「おや、君は驚かないんだね」
「皇焔は死んだ。そいつはクローンか?」
夕は感情を殺しているので冷静であった。
「良い勘をしてるね。彼は数年前に私の研究所を襲撃した管理局の部隊の一人だ。高い魔力資質を持っていたのでクローンを作って戦闘機人化させてみたんだよ。そしたら中々良い出来栄えでね。レアスキルまで開花してくれたよ」
皇焔の奴、性格はともかく、資質は本物だったんだなぁ。場違いなことを考えている夕だった。
「一つ質問いいか?」
「なんだね」
「そいつに管理局員を襲撃させなかったか?」
「君の言っているのが局員襲撃事件のことなら犯人は彼だよ。彼は娘逹に嫌われていてね。訓練ができないから代わりに襲撃させていたのさ」
はい。確定。こいつが原因で俺は六課に所属することになったんだ。
「さて、フェイト君も待ちきれないようだし、そろそろゲームを始めようか」
スカリエッティの戦闘開始の意思を示すとアジトの奥から二人の戦闘機人、トーレとセッテが現れる。
「島田 夕君、君の相手は彼とトーレがしよう」
「そいつ、名前ないのか?」
姿を見せてから一度も皇焔のクローンの名前が呼ばれないことに夕は疑問を覚える
「生憎、彼には名前がない、私たちはクローンと呼んでいる」
「そうか、フェイト。皇焔のクローンとトーレとかいう戦闘機人が俺の相手みたいだ」
「うん。スカリエッティともう一人の戦闘機人は任せて」
スカリエッティのアジトでの戦闘が始まる。
後書き
ヴィヴィオがいないのにゆりかごが動いているのは別のクローンを使っているからです。ただし、ヴィヴィオより完成度が劣るクローンなので数日しかゆりかごからの負荷に耐えられません。
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