オズのモジャボロ
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第二幕その十
「私達のお国以外のお料理にしましょう」
「ううんと、じゃあ」
恵梨香はナターシャの提案を聞いてです、考えるお顔で首を右に傾げさせてこのお料理をお話に出しました。
「カレーとか?」
「カレーライスね」
「ええ、あれならどうかしら」
「カレーは和食でしょ」
「あれっ、インド料理よ」
「恵梨香ちゃんが言ってるのは私達が普通に食べているカレーでしょ」
「それはね」
その通りだとです、恵梨香もこうナターシャに答えます。
「やっぱり」
「そうよね、それはね」
「駄目かしら」
「ううん、微妙ね」
ナターシャは恵梨香の提案に腕を組んで難しいお顔になって言いました。
「正直」
「微妙かしら」
「あのカレー私和食って思ってるから」
「それはどうしてなの?」
「だって日本のカレーってとろってしてて牛肉が入っていることが多いわよね」
「チキンカレーやシーフードカレーもあるわよ」
「けれどビーフカレーが多いから」
だからだというのです。
「インドは牛肉を食べないからね」
「それでインド料理じゃないっていうのね」
「日本のカレーはね」
「じゃあカレーは」
「インドのカレーならいいと思うわ」
ここでこう提案したナターシャでした。
「カレーでもね」
「インドのカレーね」
「そう、さらっとしてて牛肉の入っていないカレーね」
「そういえば今のアメリカにはインドからの人も来ているわね」
恵梨香は言いました、アメリカは本当に色々な国から人が来ている国です、その中にはインドからの人もいるのです。
「それなら」
「そう、テーブル掛けにも出せるわよね」
「ええ、出せるわよ」
ドロシーが「にこりと笑って二人に答えます。
「そのカレーもね」
「それならですね」
「今晩はカレーですね」
「ええ、それにしましょう」
そのにこりとした笑顔で言うドロシーでした。
「カレーは美味しいし栄養もたっぷり入っているしね」
「しかも身体も温まりますし」
「いいこと尽くめですね」
「だからそれにしましょう」
こうして皆の晩御飯はカレーになりました、本場インドのさらっとした鶏肉とお野菜がたっぷりと入ったカレーです。
お皿の白い御飯の上にルーをたっぷりとかけたカレーをスプーンで食べてです、神宝はにこりと笑ってこう言いました。
「いやあ、旅でのカレーはまた違うよね」
「格別に美味しいんだよね」
カルロスもそのカレーを食べながらにこにことしています。
「普通に食べる時とはまた違って」
「そうそう、そうなんだよね」
「おかわりできるかな」
ジョージはとても勢いよく食べています、その中でこう言うのでした。
「二杯目は」
「ええ、出来るわよ」
ドロシーがそのジョージに答えます。
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