ファンタシースターオンライン2 蒼穹の剣士
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第三話 蒼穹の剣士と月夜の姫君
前書き
登場人物
セシル・エア 年齢20歳 クラスレンジャー/テクター
第2学年B組副担任 イメージ声優 下屋則子
緑色のミディアムショートに眼鏡をかけている。目の色も緑色
突然の宣戦布告から時が過ぎて放課後、ジルベールは訓練場で修行していた。
そこには、キース、カリーナ、ユウリ、エルシアの四人もいた
カリーナ「ああもうっ!思い出しただけでイラついてくる!」
カリーナはご立腹である。
自分の友達をあんなに侮辱されて黙っていられる性格ではなかった。
それはキースも同じである。
自分の相棒を悪く言い放ったあの女が許せないのである
キース「あの岬城結花理って女…くそっ!ジルの事をあんな風に言いやがって…」
この二人がブチ切れているのを気に止めず、ジルベールはひたすら刀を振り続けた
まるで邪念を振り払うかのように…
その様子を見たエルシアは心配そうな顔をしてジルベールに言った
エルシア「ジル君…大丈夫?」
ジルベールは刀を振るのを止め、答えた
ジルベール「ああ、大丈夫だ…」
その声は暗いが、闘志はむき出しになっていた
ユウリが恐る恐るジルベールに質問した
ユウリ「ジルさん、結花理さんに勝てそうですか?」
ジルベール「…」
ユウリに聞かれたジルベールは黙ってしまった…
カリーナ「だ…大丈夫よね?だってあんなに強いもん」
間近でジルベールの強さを見たカリーナは、ジルベールが負けるとは思わなかった…
すぐにエルシアが
エルシア「そうだよ、ジル君は最強の剣士だもんね♪あんな娘に負けるはずないよ!」
キース「どうかな?」
とキースが二人の言葉に反論した
キース「ジルが武者震いまでしたんだ、奴は相当強いはずだ…もしかしたら」
ユウリ「負けるって事ですか?」
キースはそれに否定した。
一番ジルベールの実力を知っている人物であったから…彼が負ける事はないはず…
ジルベール「まあ、俺がやるべき事はあいつに勝つ、それだけだ…」
そう言い、決意を固めたジルベールであった…
家に帰るとすぐに決闘の事で姉と妹達が食い付いて来たのである。
原因を一通り説明するとブラコンであるアクアが…
アクア「ふふっ…ナハト家を侮辱しただけじゃなくジルまで侮辱するなんて良い度胸ねぇ…その娘」
とまるで呪いをかけるような雰囲気でブツブツと呟いていた
担任であるアクアが知らなかったのはあの時休み時間でいなかったのである
アーシアはいつものようにジルベールの膝枕で横になっていたが、ジルベールの顔が暗い表情で心配になり
アーシア「にぃに…だいじょうぶ?」
と言ってきたが
ジルベール「大丈夫だよ、心配しないで(ナデナデ…)」
そう言いつつ、アーシアの頭を撫でた。
アーシア「ふにゃあ…にぃに、きもちいい…」
と気持ち良さそうに言ったのでだいぶ気持ちが楽になった、こういう時の妹の癒しは絶大である
リシア「お兄ちゃん、シールドエネルギー方式って知ってる?」
とルールの事を聞いてきた、今回の決闘ルールである。
お互いにシールドエネルギーが割り当てられ、攻撃を受けるとエネルギーが減少していく、攻撃の強さによってエネルギー減少率が左右されるので、いかに強烈な技を決めるかがポイントだろう、また、部位によるクリティカルヒットもあるので、弱い攻撃でもクリティカルヒットしたら大幅にエネルギーが減らされるので注意しなければならない…
ジルベール「ああ、わかってるよ」
リシア「大丈夫、お兄ちゃんなら勝てるよ!だって最強のお兄ちゃんだもんね♪」
アーシア「にぃに、あたしもおうえんする!にぃにはまけない、がんばれー!」
カルア「自分自身に恥じない戦いをするのよ」
アクア「ジル!勝ったらご褒美あげるー」
姉と妹達の声援が心に響いた…ジルベールは思う、家族は良い、彼にとって家族はかけがえのない存在で守るべき存在だった。
絶対負けられない、いや、負ける気がしない
奴に、岬城結花理に勝つ
そして二日後の正午、第一バトルアリーナにてジルベール⚫ナハトVS岬城結花理の試合が始められようとしていた…
いわゆるキャンプシップのような作りになっている部屋にお互い入り、準備をしていた
そこには、キース、ユウリ、カリーナ、エルシアがいた
彼らの目線の先には、目を閉じて精神統一するジルベールがいた
やがて精神統一を終えたジルベールが武器の確認をする
キース「いよいよだなジル」
ジルベール「ああ、意外に時が経つのが早かったな」
と話していると
ユウリ「結花理さんは弓が得意武器です」
カリーナ「弓なら接近すれば無防備じゃん」
ユウリ「ううん、結花理さんの弓は改造武器の可能性があるの」
エルシア「え?改造武器?」
と疑問を浮かべるエルシアにキースが説明する
キース「改造武器って言うのは、特殊な機能の付いた武器の事だよ、俺のヤスミノコフは改造武器で2つの銃を連結させると超長射程電磁ライフル(ドラグノフ⚫レール⚫バスターライフル)になるんだ」
カリーナ「じゃ、ジルも改造武器あるの?」
ジルベール「一応な…だが教えんぞ…」
とそうしているとアナウンスが
「両者、テレポートから出撃してください」
ジルベール「よし、行ってくる」
キース「おう」
ユウリ「はいっ!」
カリーナ「うん!」
エルシア「ジル君!がんばれー!」
そういってテレポートに近づき
ジルベール「ジルベール⚫ナハト、いざ参る!」
そういって飛び込んだ
着地し、周りを見渡すとコロシアムのような造りとなっており、観客もいた
正直、ジルベールはこういうのは苦手である
結花理「逃げずに来ましたわね」
振り向くと弓を構えた結花理がいた
結花理「ふふっ、今すぐ敗けを認めれば無様な姿晒さなくなりましてよ」
ジルベール「ふん、そっくり返すぜ、その台詞、それと先制攻撃は貰った…」
結花理が首を傾げ
結花理「どういう事ですの?」
アナウンス「バトル開始、五秒前………………3…2…1…始め!!!!」
試合開始と同時に結花理が素早い動作で夜を放った
由花里「ふふっ、先制攻撃はこちらが貰いましてよ」
高速で一直線に向かってくる矢
しかし当たることはなかった…
何故なら…ジルベールが矢に当たる直前に消えたのである…
由花里「え!?ど、何処に?」
由花里は後ろに気配を感じた…
由花里「ま、まさか!?」
ジルベール「ナハト流⚫朧時雨」
ズバァァァァァッ!
一閃
由花里が振り向いたと同時に逆袈裟斬りを炸裂させた
由花里「キャァァアアァッ!」
大きく吹き飛ばされた由花里は受け身をとり、混乱している頭を落ち着かせた…
由花里(どうしていきなり私の背後に?間合いは50メートルはありましてよ…なのに何故一瞬で…)
そう考えているとジルベールが振り抜いた刀を納刀した
ジルベール(初撃は決まった…さてどうするか…)
そう考えていると由花里が矢をつがえ、
由花里「こちらも全力で行かせて貰いますわ!」
そう言って由花里は矢を放ったが、地面に炸裂し砂煙が起こった
ジルベール「ちっ…目眩ましか?」
正面から矢を放ってくるなら弾き返せる
そう思っていたが…予想とは全く違った
地面に影が出来た事に気付き、
ジルベール「上か!?」
由花里「貰いますわ!奥義⚫鳳仙花」
由花里は月面宙返りをしながら矢を乱射した
ジルベールは弾き飛ばそうと刀を振るが
あまりの弾幕と奇襲によって何発か食らってしまった
ジルベール「ちっ…」
ジルベールは腕に着いてるシールドエネルギーの残量計を見た
785/1000
215も食らってしまった…
由花里もシールドエネルギーを見た
671/1000
329も減らされた…やはり最初の一撃が重かった…
由花里「まさか、私が一撃を貰うなんて思いませんでしたわ…」
ジルベール「強いな、仕掛けてみるか…」
それぞれ相手を称賛した
そう言ってジルベールは腰を低くして右手を前に出し、刀を持っている左手は顔の近くまで持っていきまるでカンフーの構えのような体制をとった
それを見た由花里は矢を高速で連射した
由花里「奥義⚫疾風!」
ジルベール「ナハト流⚫刹那!」
しかし、物凄い勢いで放たれた矢は、彼が消えたと同時に弾かれ、一瞬で間合いを詰められた
ジルベール「ここだ!」
ジルベールは思い切り抜刀しようとしたが
由花里「ふふっ、かかりましたね」
ジルベール「!?」
すでに由花里は弓を二つに分け、両方のフレームからフォトン刃が生まれた
ジルベール「これが奴の改造武器か!?」
そう、由花里の弓『月夜』は接近戦を想定として、弓の部分にフォトン刃が生成出来るように改造してある、つまり接近されても、これで近接戦闘が出来るのである
由花里「食らいなさい、三閃破煌撃!!」
ジルベール「ぐあああっ!」
斬り上げ、斬り下げ、突きの素早く強烈な三連撃を受けて吹き飛ばされ、ジルベールのシールドエネルギーが大幅に減った
356/1000
もう半分も切った…
そろそろ不味い…あと一回大技を受けたら確実にやられる…
ジルベール「ちっ…どうするか…」
観客席席では、白熱の試合に盛り上がっている中
キース、カリーナ、ユウリ、エルシアの四人は違った
いきなりジルベールが窮地に立たされて、心配になったのだ
ユウリ「ああっ!ジルさんが追い込まれた!」
カリーナ「ど、どうするのよ!このままじゃ負けちゃうよジル!」
と二人が慌てるが、エルシア、キースの二人はジルベールの表情を見て言った
エルシア「ジル君…笑ってる?」
ユウリ「へ?」
キース「あの野郎…この窮地を楽しんでやがる」
ジルベールの顔をよく見たら、口元が笑みを浮かべていた
強烈な技を与えることに成功した由花里は早くも勝利したと思い込んでいた
しかし、ジルベールの顔を見て、
由花里「ふふっ、私の技を受けて、おかしくなりましたの?」
ジルベールは笑っていた…
ジルベール「面白い…熱くなって来たぜ!」
そう言ってジルベールは居合いの構えに移し、抜刀した
ジルベール「ナハト流⚫烈風閃!」
抜刀したと同時に砂煙を起こしながら竜巻が由花里を襲った、しかし風であるためダメージはない
由花里「くっ!なんて風圧…」
しかし、次の瞬間、この風が熱風と変わったのである
その熱で由花里のシールドエネルギーが少しであるが減少した
由花里「まさか、テクニック?」
そう考えたが、違った
砂煙が晴れ、ジルベールが持っていた武器が違っていたのだ
フレームの部分が黒く光っており、フォトン刃の部分はまるで炎のような赤色で、蒼穹の剣士に似合わない色合いのダブルセイバーであった。
ジルベールは静かに武器の名前を言った
ジルベール「赤炎両刀⚫焔(せきえんりょうとう⚫ほむら)…行くぞ!」
ジルベールは刹那で一気に間合いを詰めた。
由花里はまた、弓をツインダガーにして迎撃した
ダブルセイバーによる乱舞のような激しい剣劇に由花里は徐々に押されていた…普段接近戦をしない由花里にとって、この状況は好ましく無かった
そしてジルベールが一瞬の隙を突き、由花里を突き飛ばすと
ジルベール「練気解放!」
いきなりジルベールが赤い練気のオーラを纏った、しかし何故赤いオーラなのか?
それは装備している武器によって纏うオーラが違うのである
刀なら蒼いオーラ、ダブルセイバーなら赤いオーラを纏うのであった
ジルベール「はああああっ!」
気合いと共に武器を回し、練気を武器に集中させる
そして、紅蓮の炎が刃に纏い
ジルベール「燃やし尽くせ!ナハト流⚫練気奥義⚫紅蓮業炎斬!」
力一杯横凪ぎに振り抜いたダブルセイバーから炎の斬撃波が放たれた
それはまるで地獄の火炎の如く全てを焼き斬るかのように
由花里「くっ!避けきれない!きゃあああっ!」
由花里は紅蓮の炎をまともに受けて、シールドエネルギーを大幅に減らされた
観客席から見たユウリ、カリーナ、エルシアは驚きの色を隠せなかった
ユウリ「す、凄すぎます…」
カリーナ「ジル、まだあんな技持ってたの?」
エルシア「ジル君凄い、かっこいい…///」
キース「さて、これで五分五分だろう」
モニターには
ジルベール
356/1000
由花里
321/1000
現在ジルベールが優勢である
続く
後書き
次回 決着
以上!!
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