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ハイスクールD×D~進化する勇気~

作者:レゾナ
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第十八話

さて、今日は冥界から帰る日である。

ああ、ちなみに言うと塔城と黒歌だが……何とか姉妹仲は元に戻ったらしい。

しかし……リアス先輩、俺に対してどんだけ警戒してんだよ。俺が何をしたってんだよ。

ちなみに見送りに来てくれたのはソーナ会長のお母さんとお父さん、そしてセラフォルーさんだ。

「イッセー君、今度また遊びに来てね!もしくは私が遊びに来るね!」

「貴女はもうちょっと自分が魔王だという事を自覚した方がいいと思うんですけど?」

いや、これは現魔王である全員に言えるな。

皆適当過ぎるし……。

「イッセー様」

「あれ?グレイフィアさん、どうしたんですか?リアス先輩達の見送りはいいんですか?」

「はい、先ほど済ませてきました。それでイッセー様の見送りに来たのです」

「そうだったんですね、別に必要じゃないんですけど……」

俺は頭を掻きながら苦笑する。

「いえ、私が決めた事ですので」

「そう言う事でしたら……」

「イッセー様、此度は本当にご足労いただいてありがとうございました。サーゼクス様の代行としてお礼を申し上げます」

「いえ、いいですよ」

「これからも頑張ってくださいね、イッセー様」

そう言ったグレイフィアさんの笑顔は綺麗と言える物だった。

「お姉様、もしかしてですけどサーゼクス様の女王(クイーン)もイッセー君の事を? (ボソッ)」

「そうなんだよ、何でも世界終末の日(ハルマゲドン)の際に何かあったらしくてね…… (ボソッ)」

「ライバルは多いという事ですか…… (ボソッ)」

ソーナ会長、セラフォルーさん、何をぼそぼそと喋っているんですか?



そして帰りの列車内……

「ううぅぅぅぅぅぅぅ……」

「そうだったな、ヴァーリは乗り物酔いが酷かったんだよな……」

「にゃはは……大丈夫、ヴァーリ?」

「大丈夫じゃない……」

何とかもってるって所か。

「まあ、もう少しで着くだろうし。我慢だな」

「うええぇぇぇぇぇぇ……」

こりゃ、本当に急いでもらわないといけないな。

はぁ……仕方ないか。

「ヴァーリ」

「何?」

「ここ」

俺はそう言って自分の膝を指差す。

「???」

どうやら意味がわかっていないようだ。

「膝枕、してやるって言ってんだよ」

「膝枕……って、え!?本当にいいの?」

「ああ、いいぞ」

むしろダメな理由が見当たらないんだけど。

「そ、それじゃ……お邪魔します」

そう言ってかしこまった感じで俺の膝に頭を載せてくる。

「ふわぁ……(何だか安心できるなぁ……)」

「むぅ……(何でだろうにゃ……膝枕されているヴァーリに羨ましいって思ってしまうにゃ……)」

黒歌の顔がなんだか変な感じになってるんだが……

「むぅぅぅぅぅぅぅ!ヴァーリさん、ずるいです!」

アーシアは嫉妬なのかそんな事言ってるし……これって修羅場?









駅につき、それぞれの荷物を持ってホームに向かう。

俺たちはそれからそれぞれの家に帰ろうかとなったのだが……一人の男が現れた。

こいつは確か……ディオドラって奴だったか。

「アーシア?アーシアなんだろう?」

「…イッセーさんッ」

するとアーシアは俺の後ろに隠れて、怯える。

でもディオドラはそんなことをお構いなしに詰め寄ってくるもんだから、黒歌がディオドラの前に立ち塞がった。

「ちょっと?何でそんなにアーシアに近寄ろうとしてんのにゃ?」

「僕はお前みたいな犯罪者に話す口は持ち合わせていないんだよ……アーシア、僕だよ。忘れてしまったのかい?」

するとディオドラはオーフィスを避けて近づき、胸元を開いて傷を見せてきた。

その傷を見たとき、アーシアが反応する。

「も、もしかしてあの時の…」

「そうだよ。あの時は顔を見せることが出来なくてごめん…僕は君に命を救われた悪魔だよ」

……そうか、こいつが……!

こいつが……アーシアがああなっちまった元凶を作った男っ!!

ディオドラは笑顔でアーシアに触れようとしてくる…けど、俺はそれを遮りアーシアを護るように庇う。

「悪いが、俺のとこのアーシアはお前に怯えてんだ。お引きとり申し上げる」

「…僕はアーシアに話があるんだ。そんなに悪い事かい?」

ディオドラはさも当然のようにそんな風に言ってくるが、悪いが俺は最初からこいつのことを何故か敵視しまくっていた。

こいつに……アーシアを近づけてはいけない。直感的にそう感じた。

「アーシア、聞いてくれ。会合の時は挨拶が出来なくてすまなかった。僕はずっと君にお礼を言いたかった。あの時、君に救ってもらい、出会えたことは運命と思っている……僕は君のことが好きだ。僕の妻になってくれ」

…………はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!?

ディオドラはそんなことを言って、そして俺の後ろに隠れているアーシアに近づいてその手を握って手の甲にキスをしようとした。

その時、アーシアはその手を勢いよく振り切った。

「ご、ごめんなさい…………私、イッセーさんが大好きなので貴方とは絶対に結婚できません!!!!」

そしてアーシアは……真っ向から求婚を即答で拒否した。

そんな光景を見て呆然とするソーナ会長とその眷属達。

これ……どう場を収めればいいのかな?

「とりあえずは、どうすればいいと思う?」

「うぅん……わからないね」

ヴァーリに聞いてみるがやはりいい解決法が出てこない。

これって……どうすればいいの?

俺はいもしない神にそんな事を聞いていた……。

『相棒、だから神はいないと言っているだろう?混乱しているのか?』

仕方ないだろ、実際混乱しているんだし。

『はぁ……相棒ともあろうものが……』

ドライグ。鍋を

『すまなかった』

わかればいい。 
 

 
後書き
こんな感じです。そんな話は進んでいなかったのですが……。 
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