ヘタリア大帝国
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TURN142 最後の出撃その九
「君は?」
「誰かお友達がいてくれたら」
こう寂しそうに言うラトビアだった。
「そう思ってます」
「そうなの」
「一応欧州共同体に入りますので」
エストニアと違い苦しい顔で言うラトビアだった。
「宜しくお願いします」
「それじゃあ」
バルト三国も欧州共同体に入るのだった、それはオフランスも同じだが。
国王のルイ八十一世は微妙な顔でだ、フランス妹にこんなことを言っていた。
「今回ばかりは仕方がない」
「相手が相手だからですね」
「戦うしかないからな」
ラムダス相手ならというのだ。
「化物ではな」
「ですからお兄様もシャルロット様も出撃されます」
「頼むぞ、まことに」
国王はシャルロット達に顔を向けて言う。
「勝って帰ってくれ」
「はい、それでは」
「行って来るな」
シャルロットは丁寧に敬礼をしフランスは砕けた声で返す。
「必ず帰ってきます」
「それで欧州共同体のリーダーになってやるか」
「残念ですがそれは無理では?」
ビジーはあえてといった感じでフランスに告げた。
「今のオフランスは」
「植民地もないし戦争のダメージもあってかよ」
「三番手か四番手かよ」
トップはどの国かはもう言うまでもなかった。
「そうなるんだな」
「はい、エイリスかイタリンの次に」
「せめてイギリスの奴より上に立ちたいんだがな」
「これから頑張りましょう」
「辛いことだな、おい」
フランスにとっては戦後も辛かった、この戦争における自分のことも考えると実にだった。しかしその彼とシャルロットにセーシェルが言ってきた。
「何かあればうちに来てバカンスして下さいね」
「海で裸になったら鮫を呼ぶけどね」
ビルメはフランスを見て言う。
「遠慮なく遊んでいいよ」
「おい、そこで鮫かよ」
「ハワイでも同じだからな」
今度は太平洋からギガマクロが来た。
「フランスさんはすぐに全裸になるからな」
「見苦しいものを見せないといい国なんだがね」
ビルメも全く容赦しない。
「あと勝率が暗黒時代の阪神タイガース以下だけれどね」
「何かそう言われると滅茶苦茶弱い気がするな」
フランスは自分への言葉だけに余計にそう思えるのだった。
「最初の頃の楽天とかTBSが親会社の頃の横浜よりもな」
「あんたも日本さんのところの野球に詳しいね」
「最近やりはじめて勉強してるんだよ」
日本の野球もだというのだ。
「それで知ってるんだけれどな」
「そうなんだね」
「しかし阪神が弱いと余計に目立つな」
「弱くても華があるからだろうね」
「それってかなり凄いことだよな」
「阪神ならではだね」
ビルメは阪神についても言うのだった、そうして。
そうした話をしつつだ、フランス達も出撃するのだった。ギガマクロは太平洋に戻るところでハルマに声をかけた。
「御前さんも頑張れよ」
「はい、兄さんの秘書として」
「そうか、その役職でだな」
「頑張ります」
「さて、僕もですね」
カメルーンはマウマウ、ベホンマを見て言う。
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