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ヘタリア大帝国

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TURN141 石の謎その三

「そしてだ」
「そして?」
「真希の結婚相手のことも考えておくか」
 こう言うのだった。
「帰って来たらな」
「真希のお婿さん?」
「そうだ、誰がいいかだな」
「あら、かなり先のことを言ってるのね」
 ここでスカーレットが二人のいる部屋に来た、そのうえで言うのだった。
「真希の結婚の話なんて」
「そうだがな、しかしだ」
「今度の戦いは、ね」
「日本どころか世界を賭けた戦いだ」
 それ故にだというのだ。
「どうなるかわからないからな」
「それでなの」
「この戦いが終わったら」
 東郷はスカーレットに顔を向けて彼女にも話す。
「考えるか」
「それでどの人がいいと思ってるの?」
「秋山はどうだ?」
 東郷が話に出した相手は彼だった。
「あいつは」
「あら、随分歳が離れてるわね」
「しかしあいつならな」
「真希を任せられるのね」
「ああ、あいつもまんざらではないみたいだしな」
「お互いの意見を聞いてなのね」
「そうして決めたい」
 相手を選ぶ際もだ、そのことは忘れないというのだ。
「それでどうだ?」
「いいと思うわ、後ね」
「後?」
「これは柴神様の提案だけれど」
 この前置きからだ、スカーレットは東郷に話した。その話はというと。
「真希も一緒にどうかって」
「あの力か」
「ええ、今度の戦いは本当に負けられないから」 
 それ故にだというのだ。
「真希もね」
「俺は真希を連れて行きたくないが」
 このことは東郷の本音だ、彼は娘を大事に思っているのでそれはどうしても避けたいのだ。だがそれでもだった。
「しかしか」
「ええ、真希の力があると」
「敵の攻撃を完全に防げる」
「それでなのよ」
「確かに真希の力はあると有り難い」 
 このこともまた事実だった、確かに真希を戦いに連れて行くことは好まないがだがそれでもなのだ。
「例え軍籍にない娘でもな」
「それじゃあ」
「そうするか」
 東郷は今度は真希を見ながら言った。
「真希も」
「それじゃあ真希に聞いてみましょう」
「いいか、真希」
 東郷は真希のその顔を見て娘に問うた。
「御前も来るか?」
「お父さん、お母さんと一緒に?」
「そうだ、戦いに来るか」
 こう娘に問うのだった。
「そうするか」
「うん、それじゃあ」
 真希は静かに頷いてだった、そのうえでこう父に答えた。これで決まった。
 別世界に向かうメンバーも決まっていく、平良はその彼等を見ながら韓国にいささか残念な顔で語った。
「実は私も」
「行きたかったんだぜ?」
「はい、人類の総てを賭けた戦いなら」
「武人としてなんだぜ」
「その通りです」
 それ故にだというのだ。
「そう思っていましたが」
「ですが超艦艇の数は決まっています」
 福原がその平良に言う。 
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