FAIRY TAIL 友と恋の奇跡
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第172話 運が良い!
前書き
07で~す♪久々の1日2話更新です。
今回は大魔闘演舞2日目のバトルパートの続きです!今回は第5試合と第6試合です。
ナレーション風に書いていきます。
それでは、第172話・・・スタート♪
チャ「それでは引き続き第5試合に参りましょうっ!!第5試合、気楽な禿鷹、アナ・ココナッティーン!!VS銀河の旋律、キース・ストリック!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
石造りの会場の出入り口から白いヘルメットを被った如何にも飛行士という感じの服装をしたアナと、男にしては長い金髪を揺らしながらキースが姿を現した。
ナ「キース・・・」
キ『必ず、銀河の旋律が妖精の尻尾踏み潰してみせましょう。』
ナツは大魔闘演舞初日にキースに出された宣戦布告を思い出し拳を固く握り締めた。
ショ「あいつ等は、何であんなに妖精の尻尾を敵視しているんだ?」
エル「それが分かっていれば苦労はしないぜ。」
すると、キースが待機場所にいるルーシィの方を振り返り、薄く微笑んだ。
ル「!」
ルーシィはそれを見て身震いし、リョウがルーシィの肩を掴んで自分の背後に身を隠させる。キースはすぐにまた正面を向き直った。
リョ「あいつ、今、ルーシィの方を見て笑ったよな?」
ル「う・・うん・・・」
チャ「第5試合、開始ッ!!」
チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいた男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。それと同時に、アナが深緑色のズボンのポケットから何かを取り出しそれを地面に置いた。
チャ「おぉっと!アナがポケットから何かを取り出したが、あれはいったい・・・?」
マ「ナツ、ウェンディ、あれ何?」
竜と同じくらいの視力が良いナツとウェンディも目を凝らして見る。
ナ「う~ん・・・何か、ちっちぇもんだぞ。」
ウェ「あれは・・・飛行機?」
そう。ウェンディが言ったとおり、アナが取り出したのは手の平サイズの小さな飛行機だった。しかも、ただの飛行機ではなく、人力飛行機だ。いったいこれをどうするつもりなのか?すると、
ア「小人!」
アナが右手を斜め右上から斜め左下へ振り下ろす。すると、アナの体が光に包まれると、そこにアナの姿は無かった。
チャ「ド・・どうなっているのでしょう!?さっきまで会場にいたはずのアナが、消えてしまったぁっ!?」
誰もがそう思ったその時、
リ「消えてなんかねぇぜーっ!」
気楽な禿鷹の待機場所にいるリートが声を張り上げて叫んだ。
ジェ「見えねぇかもしれねぇけど、アナはちゃんと会場にいるぜーっ!」
ラ「アナは消えたんじゃなくて、アナは小さくなったんだよーっ!」
ヒ「人力飛行機の傍にちゃんといるわよーっ!」
リートに続いてジェニック、ラム、ヒリアも声を張り上げる。すると、会場に映像魔水晶の映像が映し出された。そこに映されていたのは地面に置いてある小さな人力飛行機と、その傍で手を振っている小さくなったアナの姿だった。
チャ「な、なななな何とっ!アナは消えたのではなく、小人サイズの大きさに縮んでいたぁぁぁっ!!」
ヤ「こりゃあ驚いたねぇ。」
ジェ「縮小魔法の1種だね。COOL!」
ト「縮小魔法?」
エ「あらゆるものを実際の大きさより小さくする事が出来る魔法だ。アナが使った小人は、人間の体の大きさを小さくする魔法だ。」
リョ「縮小魔法とは真逆で、あらゆるものを実際の大きさより大きくする事が出来る拡大魔法もあるんだぜ。」
グ「相変わらず詳しいな。」
エルザとリョウの的確な説明にグレイが感心する。
マ「で、アナは小さくなってどうするの?」
フ「お前はアホかっ!」
マ「痛ッ!」
マヤが首を傾げると、それと同時にフレイがマヤの頭をペシッ叩いた。
ウェ「あの状況で、考えられる事は1つしかないですよ。」
マ「えっ?何それ?」
ウェンディが言っても分からないマヤに「はぁー」とユモが後ろでため息をつく。
ユ「どう見たって、1つしか思いつかないでしょ。」
ユモは左手を腰に当て、右手の人差し指で映像魔水晶に映っているアナと飛行機を指差すと、
ユ「小さくなったアナが、あの小さな人力飛行機に乗るのよ。」
ユモが言ったとおり、小さくなったアナは自分の体よりも大きな人力飛行機に乗り込んだ。足で勢いよくペダルを漕ぐと、アナが乗った超小型人力飛行機は空へと飛び立った。
チャ「おぉぉぉぉっ!たった今小さな人力飛行機に乗ったアナが飛び立ったぁぁぁぁぁっ!!」
ヤ「「トリガール」という異名がつくほどの乗りこなスだねぇ。」
ジェ「COOOOOL!!」
アナは人力飛行機でキースの頭上をくるくる回転しながらしばらく飛ぶと、
ア「光線弾・・・発射!」
人力飛行機の機体から青白い光線がキースに放たれる。が、キースはその場から1歩も動かず、首を傾げて光線を避けた。すると、
キ「俺の相手は、お前なんかじゃねぇんだっ!」
そう言うと、キースはベルトにぶら下げていた銀色の鍵を取り出した。
ナ「おい!あれって・・・!」
ウェ「まさか・・・!」
キ「開け!半人半馬座の扉、ケンタウロス!!」
赤茶色の魔法陣が浮かび上がると、そこから上半身が背中が隠れるほどの長い髪の毛の裸の男、下半身が茶色い毛で覆われた馬の体をした星霊が現れた。
ル「・・せ、星霊・・・魔道士・・・・」
ルーシィが小刻みに震えながら小さく呟いた。
ヤ「ほぉ。男性の星霊魔道士とは珍スいねぇ。」
ヤジマが感心したようにマイク越しに呟いた。
キ「ケンタウロス、あれを打ち落とせ。中にいる人間を殺さないようにな。」
ケ「承知した。」
ケンタウロスは持っていた弓に矢を構えると、ギギィーと音を立てて矢と弦を引っ張る。片目を瞑り、狙いを人力飛行機に定めると―――――バシュッ!と鈍い音を立てて矢を放った。放たれた矢は直進に飛んで行き、人力飛行機の機体の前方部分を貫いた。
ア「キャアアァアアァアァァアアアアアッ!」
アナが小さな悲鳴を上げて人力飛行機ごと落下した。
ア「痛たたたた・・・ってキャア!」
落下した衝撃で打ち付けたのか小さなアナが腰を摩っているとキースが小さなアナが着ている茶色いジャケットの襟を掴んでアナを摘み上げる。これではまるで小人と巨人だ。
ア「ちょっと!下ろしなさいよっ!」
アナは摘み上げられた状態で手足をバタバタさせる。そんなアナのお腹辺りをキースが左手の人差し指でピンッと弾く。
ア「うえっ。」
それだけでアナは痛そうにお腹を押さえた。
キ「お前、そんな体じゃ俺とは戦う事は出来ないだろ。小人は30分経たないと元に戻らないからな。」
30分は試合が終わる時間だ。まだ試合が終わっていないという事は、まだ30分経っていないという事だ。キースの言ってる事が正論だった為か、アナは摘み上げられた状態のまま落ち込んだように小さな体を更に小さくした。
チャ「・・え、えぇっとぉ・・・という事は、試合終了ォォォ!勝者、キース・ストリック!銀河の旋律、10ポイント獲得!!・・・で、良いのでしょうか?」
ものすごく微妙な終わり方だが、第5試合は無事に終了した。キースは地面にアナを下ろし、ケンタウロスを星霊界に帰らせるとその場を立ち去った。が、
ル「待って!」
キ「!」
待機場所にいるルーシィに呼び止められ、キースは驚いて顔を上げた。
ル「あなたと契約している星霊って、もしかして・・・」
ルーシィが言い終わる前に、キースはジャラッとベルトに取り付けていた銀色に光り輝く8本の鍵をルーシィに見せた。
キ「見ての通り、俺と契約している8人の星霊は皆お店で買う事が出来る銀色の鍵だけだ。バカにしたいならバカにしろ。」
ル「ち、違う違うっ!バカになんかしないわよっ!ただ、銀色の鍵しか持っていないのに、あんなに強いなんてすごいなぁ~と思って。」
キ「・・・・・」
キースはルーシィが正直に述べた言葉に思わず黙り込む。が、すぐに鍵を持った右手の人差し指をルーシィにビシッ!と突きつけると、
キ「何度も言うが、俺達銀河の旋律は必ず妖精の尻尾を踏み潰し、フィオーレ一の座を手に入れるっ!その事を絶対に忘れるなっ!」
そう言い残し、キースは早足でその場を立ち去って行った。
ル「な・・何よあの態度!バカになんかしてないのにぃ~!」
そう言いながらルーシィはキースの背中を睨み付ける。キースのベルトには8本の銀色の鍵がぶら下がっている。
ル「(でも、星霊の事を体じゃなくて、私と同じように人で数えてたし、契約している星霊の事、皆って言ってた・・・)」
ルーシィは振り返るが、すでにキースの姿はどこにも無かった。
ル「(星霊の事は、とても大切に思っているのね。)」
ルーシィはふとそう思ったのだった。
チャ「それでは、最終試合に参りましょうっ!!最終試合、妖精の尻尾A、ルーシィ・ハートフィリア!!VS月の涙、リキ・ロレックス!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
ル「それじゃあ、行って来るね!」
エ「あぁ。」
ユ「全力で行って来な。」
ウェ「頑張って下さい!」
ト「でも、くれぐれもお気をつけて。」
ル「うん!」
ルーシィは頷いて、会場に向かおうとする。が、
リョ「ルーシィ。」
ル「ん?」
リョウに呼び止められ、足を止めて振り返る。
リョ「勝っても負けても、その時はその時だ。」
フ「勝ったらメンバー全員で喜ぶ。負けても、メンバーはルーシィを責めたりはしない。」
ショ「ルーシィらしい戦い方をすれば、それでOKだ。」
エル「悔いの残らない勝負をする。それが漢の勝負だ。」
グ「ルーシィは女だぞ。」
エルフマンの発言にグレイが突っ込む。
ナ「良い結果、楽しみにしてるぜっ。」
マ「ルーシィ、ファイトォ~!」
最後にマヤが握り締めた拳を空に掲げる。ルーシィもマヤと同じように握り締めた拳を空に掲げると、
ル「行って来る!」
会場に向かって走り出した。」
会場には茶色い瞳に強い決意を宿らせたルーシィと、黒い瞳に不思議なオーラを宿らせたリキが向かい合っていた。風が吹き、金髪と灰色の髪の毛を揺らす。
チャ「最終試合、開始ッ!!」
チャパティ・ローラの実況と共に像の上にいた男が銅鑼をゴォォォォォン!!と力強く叩いた。最終試合が始まった。ルーシィはそれを合図に金色の鍵を取り出すと、
ル「開け!金牛宮の扉、タウロス!!」
魔法陣から巨大な斧を持ったタウロスが姿を現した。
タ「ルーシィさん!今日もナイスバディですなぁ~。」
ル「私のバディはいいからっ!とにかく、あいつをやっちゃって!」
タ「了解したMO---!」
タウロスはリキに向かって駆け出し、持っていた斧を振りかざす。すると、リキは広げた左手の平に握り締めた右手の拳を乗せると、
リ「アイアンメイク、盾ッ!!」
リキと背丈が同じくらいの黒い盾がガキィン!と鋭い音を立てながらタウロスの斧を受け止める。
リオ「造形魔法!?」
グ「あいつもかっ!?」
ユ「アイアン・・鉄の造形魔法・・・」
カリンの時と同じように、同じ造形魔道士であるリオン、グレイ、ユモが驚嘆の声を上げる。カリンはリオン同様動のクリスタルメイクだが、リキの場合、グレイ、ユモ同様静のアイアンメイクである。
タ「MO~れつに、硬いですなぁ。」
リ「そりゃそうだ。俺の鉄は、そう簡単には破壊されない!」
タ「MOフッ!」
リキはタウロスの顎に蹴りを決める。そしてさっきと同じ構えを取ると、
リ「アイアンメイク、鎖ッ!!」
タ「MO!?」
ル「タウロス!」
黒光りする鎖を造形すると、鎖の先をタウロスの首に巻きつける。そして―――――
リ「うぉらぁっ!」
タ「MOオオオオオッ!」
ル「キャアアアッ!」
リキは軽々とタウロスを鎖で投げ飛ばしてしまった。ル-シィはその迫力差に悲鳴を上げる。
ル「タウロス、ありがとう。ゆっくり休んで。」
タ「ス・・スミマセンMO・・・」
タウロスは星霊界に帰って行った。
リ「アイアンメイク、双剣ッ!!おりゃああっ!」
ル「キャアッ!」
リキは鉄の双剣を造形すると、ルーシィに思いっきり振りかざす。ルーシィもスレスレの位置でかわす。ルーシィは今度は金色の鍵を2本取り出すと、
ル「開け!人馬宮の扉、獅子宮の扉、サジタリウス!!レオ!!」
サ「お呼びでありますかもしもし。」
ロ「王子様参上!」
魔法陣から馬の被り物を被ったサジタリウスと、黒いスーツをピシッと着こなしたレオが姿を現した。
ル「サジタリウス、レオ、お願い!」
サ「了解しましたもしもし。」
サジタリウスは弓に矢を構えると、ギギィーと矢と弦を引っ張る。
ロ「王の光は満ちた・・・獅子光耀!!」
辺りが金色の光で包まれる。
リ「くっ・・!」
ル「今よっ!」
サジタリウスはギュウアアァアァアアアッ!と鈍い音を立てて矢を放った。矢は直進にリキ目掛けて飛んで行き、リキの右肩に刺さった。が―――――
ル「えっ?」
サジタリウスが放った矢は確かに刺さった。リキの鎧に。リキの鎧は矢が刺さった部分だけ1cm程のひびが入っただけだった。リキは黙って矢を抜く。
ル「(な・・何て、頑丈な鎧なの・・・?)」
ルーシィはリキが身に着けている鎧に目を見開く。
リ「作戦はなかなかだったけど、俺が造った鉄の鎧には敵わなかったみたいだな。」
ル「(自分が造形して造った鎧なのっ!?)」
これまた目を見開くルーシィ。今まで鎧を常に着ている人物はエルザぐらいしか見た事が無かったせいか、それともその意外性にただ驚いているだけなのだろうか・・・?
リ「アイアンメイク、鎖ッ!!」
リキはあた同じ構えを取る。すると、
サ「うおっ!」
ロ「うあぁっ!」
サジタリウスとレオの足元に黒い魔法陣が浮かび上がり、そこから黒光りする鎖が伸び、サジタリウスとレオの体を縛り上げた。
ル「サジタリウス!レオ!」
リ「アイアンメイク、太刀ッ!!」
ル「ひぃっ!」
リキは身の丈を超えるほどの巨大な太刀を振り回し、ルーシィに襲い掛かる。ルーシィはリキの攻撃を避けるだけで精一杯だ。
ル「(どうしよう・・・鉄なら水を掛ければ錆びて使い物にならなくなるけど、今ここに水は無いからアクエリアスは呼べないし・・・)」
そう思ったその時、
これはまさしく「運が良い」としか言えないだろう。
観子1「あっ!お水がっ!」
ル「!」
観客席の一番前の席に座っていた小さな男の子が手を滑らせたのか水筒を会場に落としてしまった。今は7月。暑いから水が飲みたくなるのは当たり前だろう。水筒はコロコロと転がり、ルーシィから10m程離れた所で止まった。水筒の中には水が入っている。
ル「(私ったら、運が良すぎる!)」
リ「でぇいっ!」
ルーシィはリキが振りかざした太刀をかわすと、素早くその場から逃れ、走りながら金色の鍵を1本取り出し、さっきの水筒を拾い上げると、
ル「開け!宝瓶宮の扉、アクエリアス!!」
魔法陣が浮かび上がり、そこから水瓶を大事そうに抱えた人魚、アクエリアスが姿を現した。それとほぼ同時にルーシィはサジタリウスとレオを星霊界に帰らせた。
チャ「こ、これは神の恵みなのかっ!?ルーシィが落ちた水筒の水を使って黄道十二門最強の星霊、アクエリアスを呼び出したあああああっ!!」
観全「オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」
マ「ルーシィ運良すぎっ!」
フ「いろんな意味ですごすぎんだろぉーっ!」
マヤとフレイも驚嘆の声を上げる。
ル「アクエリアス、私も巻き込んで良いからあいつを倒してっ!あぁ、でも、観きゃ」
ア「言われなくてもそうするつもりだよっ!」
ル「まだ話終わってないんだけどぉっ!?」
ルーシィの話に一切耳を傾ける様子も無く、アクエリアスを水瓶を構える。
ナ「お・・おい、これって・・・」
グ「ヤベェんじゃ、ねぇのか・・・?」
エ「あ、あぁ・・・」
待機場所にいるナツ達も顔を青ざめる。すると、リョウが待機場所から身を乗り出して、
リョ「全員目と鼻と耳を塞いで何かに捕まれぇぇぇぇぇっ!!津波がくるぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
今までにないくらいの大声で叫んだ。観客達も、他のギルドのメンバーもリョウの指示に従い行動した。
ア「全員まとめて吹っ飛びなっ!オオオォオォォオオオオラアッ!!」
アクエリアスが振るった水瓶から水が勢いよく流れ込む。
観1「ひぃぃぃっ!」
観2「水だぁぁぁっ!」
観3「何じゃこりゃあ~!?」
観客達は突然の大津波に驚きを隠せないでいる。だが、観客では誰一人津波に巻き込まれた者はいなかった。
ル「あばばばばば・・・」
リ「ぬあああああ・・・」
可哀想な事にルーシィとリキは津波に巻き込まれ身になってしまった。会場は大魔闘演舞オープニングゲームの『浮上板』の時のようにあっという間に湖に変わってしまった。ようやく津波が収まった時は全員恐る恐る顔を会場に覗かせる事しか出来なかった。
チャ「・・え、えぇっとぉ・・・み、皆さん、ご安心下さい。津波は収まりました。はい。」
チャパティ・ローラの実況も今回はかなり弱々しい。
ウェ「ル・・ルーシィ、さん・・・?」
ト「だ、大丈夫でしょうか・・・?」
ウェンディ達も心配そうに会場を覗き込む。会場には、
ア「しばらく呼び出すな。スコーピオン様とデートだ。デートだぞ。」
ル「2回言うなぁっ!」
リ「・・・・・」
彼氏である天褐宮の星霊、スコーピオンとのデートがある為、「しばらく呼び出すな」とい知らせを2回繰り返すアクエリアスと、その発言に突っ込みを入れるルーシィ。そして、水面にプカ~と浮いている気を失ったリキがいた。アクエリアスはそのまま星霊界に帰って行った。
ル「全く。・・・って、あれ?リキ?」
リキが気を失っている事に今頃気づいたのか,ルーシィがきょとんとした顔になる。
チャ「し、試合終了ォォォ!勝者、ルーシィ・ハートフィリア!妖精の尻尾A、10ポイント獲得!!」
グ「よっしゃあああっ!」
エル「これで、24ポイントだっ!Bチームに後2ポイントで追いつくぞっ!」
エ「やったな、ルーシィ。」
ウェ「お疲れ様です。」
ナ「ルーシィ、俺達勝ったぞ~!」
待機場所にいるAチームのメンバーがルーシィに手を振る。ルーシィはしばらくきょとんとした顔になっていたが、自分が勝った事に気づくと、満面の笑みを浮かべて、
ル「勝ったあああああっ!」
と、右手を空に掲げて叫んでいた。
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チャ「さて、いろいろありましたがバトルパートも終わったところで、これまでの順位を見てみましょう。」
会場に映像魔水晶の映像が映し出された。
『順位表』
1位 銀河の旋律 38
2位 死者の仮面 33
3位 妖精の尻尾B 26
4位 妖精の尻尾A 24
5位 蛇姫の鱗 20
6位 海中の洞穴 19
7位 幸福の花 14
8位 白い柳 11
8位 青い天馬 11
10位 月の涙 6
11位 気楽な禿鷹 2
12位 四つ首の猟犬 0
チャ「1位は変わらず銀河の旋律、2位も変わらず死者の仮面、そして3位は妖精の尻尾Bという結果になりました。」
ヤ「妖精の尻尾Aは惜しかったねぇ。」
ジェ「蛇姫の鱗と白い柳が急激に順位が上がり、海中の洞穴と青い天馬が急激に下がったぜっ!COOL!」
そこは「COOL!」と言う場面なのだろうか・・・?
ヤ「そスて、未だにポイントが0の四つ首の猟犬・・・まぁ明日頑張れよ。」
ヤジマが解説席から四つ首の猟犬の待機場所に向かってガッツポーズをする。
ロ「全然ワイルドじゃねぇぞ・・・」
ロッカーは残念そうに呟くとガクッと項垂れた。
チャ「さぁ!この順位がそう変化するのかっ!?分かるのは明日の大魔闘演舞3日目!それでは皆さん、また明日~!」
ジェ「週刊ソーサラー、明日発売ですっ!COOL!」
後書き
第172話終了~♪と同時に、大魔闘演舞2日目終了~♪
ルーシィとリキの勝負はちょっとめちゃくちゃですかね?自分でも書いてて思いました。「ルーシィ運良すぎっ!」ってね。
次回は大魔闘演舞2日目が終わって森の小川で宴をしている妖精の尻尾の魔道士達。一方、『蜂の骨』の宿に集まった妖精の尻尾ABは、先週発売された週刊ソーサラーを見る事に・・・
次回もお楽しみに~♪
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