ヘタリア大帝国
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TURN140 死線その六
「君もあの連中に止めを刺しに行ってもらいたいのだ」
「その言葉受けさせてもらったからな」
「私もこの戦争が終われば」
ここでだ、こんなことも言う平賀だった。
「幸せになりたいからな」
「幸せ?」
「宇垣外相とな」
ぽつりとだが頬を赤らめさせての言葉だった。
「そうなるのだ」
「?どういうことだよ」
「私は宇垣外相と結婚することになった」
「おいおい、それは本当のことかよ」
「そうだ、目出度くな」
「戦争が終わったら婚姻届を出してですね」
久重は自分の言葉で田中に話した。
「結婚式も」
「そういえば外相さん独身だったな」
「私もだ。共に結婚したこともない」
「それでかよ」
「私達は結婚する」
そうするとだ、平賀は田中に話す。
「君にも来てもらう」
「何か凄いことになってるな」
「そうだろうか」
「だってよ、あんたと外相さんが結婚するなんてな」
そのこと自体がだというのだ。
「想像もしてなかったぜ」
「実はタイプなのだ」
「外相さんがかよ」
「うむ、ああした武骨で厳しい者がな」
平賀は自分の好みも話す。
「昔から好きだ、それにその性格もだ」
「悪い人じゃないな」
田中も宇垣のことはよくわかっている、同じ海軍に属していることもあるが彼も宇垣に色々と世話になっているのだ。
「面倒見がいいし公平でな」
「生真面目で意外と気がつく」
「紳士だしな」
「そうしたところが好きなのだ」
宇垣の性格もだというのだ。
「だからだ」
「そうか、じゃああんた達を幸せにする為にもな」
「勝って来るのだ」
「待ってろよ、イモムシ共の女王をやっつけてきてやるぜ」
「期待している」
こうした話もしたのだった、田中は平賀と重要な話をしたがこのことは誰も気付いていなかった、彼等以外は。
戦いはまだ続く、損害こそ軽微だが戦う面々はいうと。
疲労の蓄積は深刻なものだった、ブラックホースは疲れを隠せない顔で同じく疲れを顔に出しているカナダにこう言った、二人共テーブルに疲れた顔でいる。
「大丈夫か」
「何とかね」
カナダは目の下にクマを浮かべている、横にはクマ二郎がいるが彼とはまた違ったクマである。クマはクマでもだ。
「やっていってるよ」
「ならいい」
「ブラックホースさんも大変だね」
「最近戦う以外はだ」
その時以外はというと。
「食って寝てトレーニングをして」
「それだけだよね」
「本等にそれだけだ」
それ以外のことをする余裕がないというのだ。
「毎日出撃しているからな」
「だよね、僕達もね」
「しかしあと少しだな」
「うん、超艦艇が完成するのはね」
「二ヶ月を切ったというが」
「四十五日だよ」
超艦艇達の完成にというのだ。
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