『ポケスペの世界へ』
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第二十二話
「戻る時は最後尾の車両に乗って戻れよ。一両だけならその分早く帰れるからな」
「あぁ分かった」
カツラさんが頷く。
俺達は今、五両目と最後尾の連結部分にい た。
「ではセキエイは任せます」
「うむ。我々に任せてくれ」
カツラが連結部分を切り離した。
「頑張ってカスミッ!!」
「そっちもねエリカッ!!」
何でかこの場にエリカとナツメがいたりす る。
………何でやろか?
まぁそれより、切り離した最後尾はだんだんと見えなくなっていった。
「……さて、運転席まで行ってリニアを止めるか」
「そうですわね」
「あぁ………」
「ところでナツメさんや。何で此処におんの?」
「………知りたいか?」
「いえいえ何でもありませんよ」
ナツメの笑いに俺は思わず土下座をした。
……やっぱりさっきの言葉を恨んでやがる な。
「……まぁ事実やしな」
「何か言ったか?」
「いえいえ何も言っていませんよ」
「……………(何だかショウさんとナツメは仲がよろしいですわね)」
何かエリカが悩んでいた。
「まぁそれより、今は目の前の敵を片付けようや」
俺達の周りはロケット団残党員に囲まれた。
てか、何処におったんやろか?
一方、切り離した最後尾はライコウのエネルギーのおかげでかなり早くにセキエイへ帰還を果たした。
カスミ、カツラ、マチスは左腕に何かの機械を装着した。
『何者だッ!?』
デリバードで飛び立とうとしたマスク・オ ブ・アイスは三人の気配に気づいた。
「スイクン、ライコウ、エンテイッ!! 「焼けた塔」から蘇った三匹があなたを止めに来たわッ!! そして、私達はそれぞれ彼等と共に戦うべき者として選ばれた水・炎・電気のエキスパートよッ!!」
カスミの叫び声と共に三匹はマスク・オブ・アイスに攻撃をする。
『むおぉッ!!』
思わぬ反撃を受けたマスク・オブ・アイスは思わずのけ反る。
「そうやすやすと行かせんぞッ!!」
「あれはスイクンッ!! そして共に焼けた塔から蘇ったというライコウとエンテイもい るッ!!」
ゴールドの介抱をしていたクリスが叫ぶ。
「キャアァァァーーーッ!! スイクンキ ターーーッ!!」
ハルナが有名人を見たように叫ぶ。
「スイクン、あんな変なコスプレ野郎なんかのめしちゃえッ!!」
「ハ、ハルナさん。コスプレって………」
ハルナの言葉にクリスが冷や汗をかく。
『フフフ。スイクン、ライコウ、エンテイか。大人しく塔の隅で眠っていればよかったものを………むんッ!!』
マスク・オブ・アイスは纏わりついてた、三匹の攻撃を弾き返す。
『来いッ!! ルギアッ!! ホウオウッ!! ”せいなるほのお”、”エアロブラスト”ッ!!』
ドオォォォンッ!!
二匹の攻撃が三人と三匹に命中する。
『フハハハッ!! トレーナーと組んだくらいで力の差が埋まるものかッ!! むしろ本気が出せないだろうッ!! お前達がもし、全力を出せば高密度のエネルギーフィールドが発生してトレーナーは呼吸が出来なくなるからなッ!!』
「……確かにそうだ。だが……」
カツラの言葉と共にエンテイが煙りの中から飛び出して攻撃をする。
「遠慮はいらないッ!! 思う存分力を出してくれッ!! エンテイッ!!」
カツラが口に何かを加えていた。
「あれは………」
「小型の酸素ボンベね。多分、ポケモンが力を出し切れるように考えたトレーナーとしての準備でしょうね」
ハルナが解説をする。
「この戦いを想定して私が作ったのだッ!!」
「そしてそれだけじゃねぇぜッ!!」
三人は機械から持ち物を出して、それを三匹に持たせた。
三匹の三位一体の攻撃は遥かに強くなってルギアとホウオウの攻撃を押し返した。
「す、凄いッ!!」
「エキスパートタイプの技を更に高めるという道具。今、ライコウに渡したのは電気技をパ ワーアップさせる「じしゃく」だッ!!」
「私が投げたのはかつてグレンの炎で焼かれたという「もくたん」ッ!!」
「私のは「しんぴのしずく」よッ!! 水タイプの技に威力を加えるわッ!!」
三人が道具の説明をする。
「……まだまだ戦いは続きそうね………」
ハルナがそう呟いた。
後書き
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