【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
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終章予告編(エイプリールフール企画)
誘拐されたベルーナの居場所を突き止めたIS学園は、襲撃で行方不明になったメンバーを除くすべての戦力を注いてここへたどり着いた。
途中、IS委員会による不自然な出撃禁止命令や所属不明ISの襲撃による甚大な被害を受けつつもベルーナと言う一人の男の子を死なせたくないと願う意志が、ここまでたどり着いたのだ。
しかし、彼らを待っていたのは余りにも厳しい現実だった。
「どうして・・・どうして貴方たちが!?」
「悪い、冗談でしょ?」
「なぁ、なんであなたがそっちにいるんだよ・・・あなたは、何でだ・・・兄さん!!」
そこにいたのは自分が追いかけ続けた背中。鬱陶しくて馬鹿で、でも愛していた背中。
だが、ジョウは事も無げに肩のハルバードを振り上げ―――弟に突き付けた。
「これは異なことを。最初から決まっていたことだ」
そして、ジョウだけではない。彼の後ろに、行方不明になっていた人々の顔が露になる。
「御免ね、皆。結果的には騙すような結果になっちゃって・・・でも僕は、許しは乞わない」
「せめてもの情け、命までは刈らんでおいてやる・・・いざ」
「教師として、貴方達に最後の教習です。全てを学びなさい・・・!!」
頼りになる兄が、学友が、先輩が、教師が、一夏たち専用機持ちに刃を向ける。
「束!これは・・・これはどういうことだ!!」
「分かんないかなぁちーちゃん。既に”死んでる”の。チカくんも、ね。泣きの一回なんだよ」
「そんな馬鹿な・・・嘘だ」
前提が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちる。
全ては間違っていた。彼らはそうではなかった。世界はもっと単純で、残酷だった。
遠き日に起きた破滅と創世の光が齎した悲劇。そして、哀しみの連鎖を止めるのが―――
「束、お前は・・・本気で死ぬつもりか!?」
「滅びじゃないよ。全ては失われず、新たな時代へシフトするだけ。そして、古きモノは墓へと還るだけ・・・それだけだよ」
「馬鹿な・・・やらかすだけやらかしておいて!私は認めんぞ、認めんぞ束!!」
「そーいうとこ、変わらないね」
天災が笑う。美しく、妖艶に、そして儚く。
それは、千冬にとって彼女との永遠の別れを意味するもの。
「たま、ご?」
どくん、どくんと脈動する巨大な灰色の卵。少なくとも佐藤さんにはそう見えた。
この中に、ベルーナ君が?でも―――なんで?私は、これを破壊しなければいけないような気がする。
これは、私を滅ぼす気がする。
これは、この世に在ってはいけないもののような気がする。
その一瞬の動きの停滞が―――唐突に現れた黒い意志の海から逃れる術を、彼女から奪う。
「ぁ・・・あ・・・あああああああああああああああああ!?!?」
意志の濁流。こんなはずではなかったこと。真実。人間の脳に入れるには余りにも膨大で、意思と意思の境がとかされてゆく。
”私”が、沈む―――
この世界は間違っているのです。
「だれ?」
歪みは、正さねばなりません。
「なに・・・?」
さあ、我が子よ。祭壇に祈りを。
「・・・」
正しき世界へ―――貴方が誘うのです。
目の前にあったのは、白い白い、光に融けるような神の園。
一瞬、後ろで誰か聞き慣れた女性の呼ぶ声がした気がした。
「貴様は、自分が何を言っているのか本当に分かっているのか!?」
「えぇ、分かっていますよ?―――だから、アレを葬るに十分な準備をしました・・・ドゥエンデも機業も何もかもすべて総て全て!!整えた後は、崩すだけでしょう?」
男が哂う。誰もがその顔を見れば同じ感想を抱くだろう―――正気じゃない。
「ですから!これより!君の同僚とその教え子たちが向かった”神殿”をメギドの炎で滅します!!これはそう、人の為!世の為!神の望む世界の為の―――聖戦なのです!!悪しき神に滅びをぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!・・・では、さようなら狼よ。貴方は最後まで邪魔な存在でした」
一斉に突き付けられる銃口、銃口、銃口。これから訪れるであろう鉛の暴力に、悪態が漏れた。
「・・・どこまで行ってもクソッタレな人生だ」
だがお前らは―――見誤ったな。
「そうか、お前は俺だったんだな」
「そうだ、難しい事ではない」
白い騎士は、少年を導く。
「お前も、俺だったのか」
「そうだ、不思議なことではない」
少年は、己の心を知る
「理解したか?」
「ああ、漸くわかったよ。俺の力がなんなのかを」
少年は、残酷な運命を知る。
「お前にしかできないぞ」
「分かってる。―――俺のやり方で、剣を振るうさ。護るべき存在のために・・・古の神を断つ!!」
それでも、少年は変わらない。
「これが最後、そして始まり」
「それでも死ぬって言うんなら―――上等じゃない!アタシは死んでもアンタを生かす!!」
「いいじゃないか、すべて消えても僕らの意志は消えないのだから」
「スコール!スコール・・・何所にいる!!」
「侍かぶれめ、私と先輩の”愛の力”を教えてやろう!」
「あれがターゲットです。あの餓鬼一人を殺せば終わりです・・・簡単でしょう?」
「我々は、またこの小さな方に重荷を背負わせるのか?」
「満ちる、欠ける。月も、世界も」
「ごめんあそばせ?私、あまり気が長い人間ではありませんの。―――だから、どけよ」
「君はそれでいいのか!?こんなの、ただ逃げてるだけじゃないか!?どうして前を向けない!?」
「それが僕たちの仕事だよ。さあ―――戦争だ」
「御免なさいお姉さま。私は、悪い子です」
「創生は成る!世は命に満ちる!但し、それを為すのはお前ではないのだよ―――分かるかな?」
「帰ったら、全員お尻100叩きだ・・・ッ」
「こうやって肩を並べるの、随分久しぶりだな」
「知りたかったの・・・人の心って奴をさ」
「タクシー、乗るかい?」
「追い詰められた兎?・・・餌に釣られた兎だよ。お前らが、な」
「負けちゃだめ・・・!私は知ってるから!貴方が強い人だって―――ヒーローだって!!」
「これで・・・いい。死人は、墓に帰るのみ」
「ベルくん、朝だよ?起きて・・・起きてったら・・・ッ!」
「僕は―――ゆりかごを出るよ。苦しいのは嫌だけど、逃げるのも嫌だから」
後書き
n ∧__∧ n 全部うそです
(ヨ(* ´∀`)E) エイプリールフールです
某所にてエイプリールフールで騙されたので書いてみました。こんな話じゃありませんしまだ終章まで全然たどり着きません。ちなみに嘘予告の内容は半分くらい没ネタを再利用してます。
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