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転生者が歩む新たな人生

作者:冬夏春秋
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第54話 麻帆良祭最終日-その1-

 
前書き
私事で更新が滞りましたがエタりませんよ! 

 
 さて、麻帆良祭最終日である。

 (チャオ)が何らかの行動をすることがわかっているので、今日は特に予定を入れていない。なので麻帆良の家で朝食を取りまったりしていると木乃香や千雨を通じて3-Aの生徒からや、協会から情報が集まってくる。

 まず対外的なことだが、麻帆良武闘会での動画がやはり問題となり、関東魔法協会はその火消し対応で大わらわらしい。ついでに言うと、ことは関東魔法協会だけで済む問題ではないので、日本異能協会でも対応を始め、徐々に鎮静化に向かっているらしい。

 次に超だが関東魔法協会では捕捉すらできていないようだ。その目的すらも把握できていないようなので一応「魔法の存在を一般に暴露するつもりではないか」と見解は伝えておいた。

 付随してそれが目的で、---原作通りならそのはずだが---関東魔法協会で対応が不可能だった場合に強制的に事態を終息させるように言いつかった。まぁ、ネギが対応するから大丈夫のハズだが、超がISを持っているなんて言うイレギュラーも発生してるし、介入方法も考えないといけないだろう。正直、念能力を全開に使用して対応すれば怪我はするかも知れないが、なんとかできるとは思う。
 もちろんこれはネギの代わりに超とオレが1対1で戦うなんて言うことではなく、オレとリニスが前衛、千雨とフェイトが中衛で攪乱、木乃香が後衛でバックアップという5対1で戦うというのが前提だが。あと大前提としてアルフに結界を張ってもらい、その結界により超の持つタイムマシンの効果が防げるというのがあるが。
 あっ、これだと実質6対1か。

 まぁ真正面から戦う必要はないので最低の労力で最高の効率を求める方法を考えるつもりだが。
 ぶっちゃけここで使わずにいつ使うというのか「原作知識」。

 最後にネギが生徒数人を連れて行方をくらましているらしい。
 その生徒の中に神楽坂や宮崎がいるらしく、雪広が寮で大騒ぎしているらしい。
 なお、その中に桜咲も含まれているので木乃香の落ち込みようがハンパない。
 どうもこの修学旅行後の2ヶ月で桜咲はかなりネギと近しくなったらしい。関西方面の事情が事情なのであえて桜咲は麻帆良に放置しておいたが、裏目に出たみたいだ。

 ネギ達は恐らく超にハメられて未来の時間軸に跳んでいるはずなので、今度会ったときに木乃香が説得するしかないだろう。
 今回の件が上手く行けば、木乃香は関西呪術協会の長の娘ではなく、日本異能協会の中部支部の有能な若手の1人---実際は有能どころか類い希なホープ---としての立場が確立できるので、その従者として桜咲を確保できるハズ。

 そう伝えると「ウチがんばるぇ」と木乃香も決意を新たにしてるし、フェイトやアルフもそれを手助けしようと力を入れている。なお、その姿がツボにはまった木乃香に「おおきに、おおきに」と抱きしめられもがいているが、それも余談だ。



  ☆  ★  ☆  


 さて、超の計画だがそれは正午ちょうどから始まった。

 ターミネーターもどきの人型ロボットと六脚戦車もどきを主力とした軍団だ。

 関東魔法協会というか麻帆良の魔法先生が応戦しているが多勢に無勢である。
 
 麻帆良祭という常よりも多い一般人を誘導する必要もあり、後手後手に回り効果的な対処ができていない。何と言っても麻帆良結界の効果というか、この場合副作用というべきか、逃げる必要のある一般人が、映画の撮影やら都合の良い認識をして逃げる必要性を感じてないんで誘導自体遅々として進まない。

 午後5時ぐらいには麻帆良市内にある世界樹を中心とした6箇所の魔力溜まりの内5箇所を占拠され、最後の1箇所に魔法先生やら魔法生徒やらを集めて防戦をしている状況だ。

 まぁ、案外悪い状況でもない。

 知っているのかどうかは知らないが確か超の作戦には世界樹と六芒星的な魔法陣が必要だったハズだ。だから5箇所を占拠されても最後の1箇所さえ守りきれば作戦は失敗する。
 時間も確か「麻帆良祭のが終わるまで」とかの制約もあったはずだし。

 欲を言えば1箇所を守りつつ、別働隊を組織してもう1箇所を奪い返しに行動できれば尚良いけどね。

 ちなみに現在の状況は各地に散らしたサーチャーと関東魔法協会にいる帰順派のリークによって把握している。
 なので、学園長が帰順派らからの「背に腹は替えられません、日本異能協会に援軍を頼みましょう」という提案も「止められんかったら責任は取る」とか言って一蹴しているのも知っていたりする。

 ぶっちゃけ、止められんかったらどう責任取るつもりなんだろう?

 今まで世界が秘匿していた魔法が世間に暴露されるんだ、学園長1人程度の進退でどうにかなるとか考えているんだろうか?
 少なくともこの件に関しては一度捉えれていたはずの超をネギの発言によって見逃すという失態を犯しているんだから、かなりせっぱ詰まっている状況であり、打てる手は形振り構わず打つべきと思うんだが。
 
 それとも、超の目的を未だ把握していないんだろうか?

 そんな風に考えながら事態の推移を見ていると超の姿が巨大立体映像として浮かび上がり、言葉を放つ。

 「苦戦しているようネ、魔法使いの諸君」

 どうやらラスボス気取りで勝利宣言しているようだ。

 うんまぁ、なにやら世界がどうの、魔法の秘匿がどうのと、大演説だ。

 あぁ、どうやらここに至るまで魔法先生達は超の目的がわかっていなかったようだ。

 とりわけ、魔法の秘匿に関しては思うところもあるようで、幾人かは動揺している。



 あ、えげつねぇ………。

 演説はどうやら一種のカモフラージュで動揺している魔法先生を中心に、遠所からの狙撃によりどんどんリタイアしていってるわ。

 確か、龍宮による時間跳躍弾だったか。

 シールド的な魔法防御ごと、対象者を時間跳躍させるんだったな。

 うん、一気に均衡が崩れてくな。

 高畑氏が孤軍奮闘しているが時間の問題だな。

 ありゃ。

 わざわざ超がISを着用して攻めてきた。
 いわゆるオーラスか。

 高畑氏は個人戦力としては麻帆良学園はおろか関東魔法協会でも1,2を誇る麻帆良の最大戦力だ。

 が、ぶっちゃけ彼の誇る咸卦法は、過酷な状況下とかならともかく、今のような普通の状況下では身体能力の底上げそれによる攻撃力と物理的・魔法的な防御力の向上しか意味を持ち得ない。
 この点だけにしぼれば、魔法でも気でも念能力でも可能であり、後は元々の身体能力と向上率だけの違いだ。
 そして魔法的な攻防を抜きで考えれば、パワードスーツ的なISも同等以上な効果---超魔改造製ISならば魔法的な攻防にすら対応しているかも知れないが---があり、高畑氏と超が大空中戦を演じている。

 1対1でIS操縦者と空中戦をしている高畑氏は最大戦力の名に恥じない働きだが、まぁ、ここまでだな。

 高畑氏の攻撃方法が結局格闘戦と拳による衝撃波---威力の大小はあるようだけど----しかないので、身体能力的に互角以上のISとは相性が悪い。ぶっちゃけ油断しなければ、レーザーすら回避するハイパーセンサーがあるISには高畑氏の遠距離攻撃は当たらない。誘導弾とまでは言わないが、面制圧の技やら一瞬でも良いので今以上の速度か身体能力の向上ができれば良かったんだが。
 ここまで対処できているのは超と高畑氏の戦闘経験の差が大きいが、どうやらそれも時間の問題だろう。

 うわ。

 なんか高畑氏に超が語りかけてたかと思ったら、超が一瞬で後ろをとった。

 あれか、瞬時加速(イグニッション・ブースト)とか言う奴か。

 どうやら終わりらしい。

 時間跳躍弾を当てたようで、高畑氏も跳んでいったわ。

 ついでに高畑氏がやられたことに動揺した魔法先生も狙撃されて次々に跳んでいく。

 さてと、このままなら超の一方的勝利か。麻帆良の魔法先生は全員跳んで、魔法の秘匿は破られる。

 原作では確か麻帆良学園は無事で、学園長が最初に責任を取って、他の魔法先生も全てオコジョにされるんだったか。その後過去から跳ばされたネギらが事態を知って過去に戻って対処する。

 が、この世界はマンガの世界とは違い、日本異能協会が存在する。

 ぶっちゃけ、魔法の秘匿が破られたら、関東魔法協会は責任を取らされ解散だろう。当然オコジョ刑なんていう魔法世界の法ではなく、日本異能協会の定める法によって裁かれる。まぁ、組織の上役は帰順派含めてすべからく死罪は確定か。

 ついでに言うと超も生き延びれるか怪しい。

 恐らく地球世界には居場所はない。当然捕まれば死罪だろう。それだけの罪だし、悪い言い方をすれば、日本異能協会にも面子があるからな。徹底的に狩り出されるだろう。

 ついでに言えば魔法世界とも世界的規模で関係は最悪になるな。

 今までの魔法世界の魔法使いがやってきたこと---精神操作等々---は、魔法を使えない者にとっては恐怖の対象でしかない。酷い話しにはなるが、そうなると地球世界の異能を使える者は全てを魔法世界出身者のせいにするしか身を守る手段がない。結局は地球で魔法に対応する手段が確立できない間は、ゲートを潰して魔法世界と交流を絶つしか方法がないだろう。

 あと麻帆良学園、というか学園都市自体、当然潰されるな。
 魔法が秘匿されない状態で魔法世界の治外法権的な特区など、存在が許されるはずもない。

 ネギが過去に戻って、全てを救うというのも怪しい。

 ネギが原作よりも劣化しているということもあるが、そもそも時間遡航という効果自体が怪しい。

 オレが思うに時間遡航というものの効果は、「ドラゴンボール」と「魔法少女まどか☆マギカ」という作品らに出てきた2種類がある。

 簡単に言えば、「ドラゴンボール」では過去を改変した結果は元々の世界に影響を及ぼさず、いわゆる平行世界を産み出し、「魔法少女まどか☆マギカ」のTV最終話で過去を改変した結果は因果律事態を変化させ、元々の世界の存在ごと変化している。

 で、この世界のネギの持つ時間遡航の効果がどちらかと言えば、「ドラゴンボール」的に平行世界を産み出しているように思われる。これはネギがその効果により複数存在していることから導かれた答えだ。

 つまり将来的に過去から跳ばされてきたネギらがもう一度過去に戻ったとしても、その時点から新たな平行世界が産み出され、過去に戻ったネギらはともかく、それ以外の者らはネギらがいなくなった世界を生きて行くというだけだ。つまりネギらが過去の改変に成功しようがしまいが関係ない。

 そう考えると原作のネギが過去に戻った後の世界というのは悲惨だ。結局魔法の秘匿に失敗したまま進むワケなのだから。



 よし、理論武装完了。つまり何が言いたいかというとここでオレが超の計画を防いでもなにも問題ないということだ。たぶん。 
 

 
後書き
麻帆良祭最終日をお送りしました。
 
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