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ヘタリア大帝国

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TURN138 貴族達の終焉その二

「いいゲームをどんどん作って大々的に売るんだホーーー」
「そうか、じゃあ頑張るんやな」
 スペインは意気込みを見せるケツアルハニーの背中を心で押した。
「ライバルは日本ってことで」
「そうするホーーー、アステカも大きく変わるホーーー」
「アステカとは古い突き合いやしな」
 伊勢志摩と中南米の関係は深い、だから各国の口調もスペインに似ているのだ。国民も伊勢志摩にルーツのある者が多い。
「戦争終わってからも仲良くしよな」
「勿論だホーーー、スペインさんとは友達だホーーー」
 ケツアルハニーも快く認めることだった。
「これからも仲良くやっていくホーーー」
「マタドールとかしてな」
「あれも楽しいホーーー」 
 中南米でも闘牛はしている、ラテン文化も定着しているのだ。
「楽しく生きるホーーー」
「そういうこっちゃな」
「さて、もうそろそろ出陣だな」
 イスパーニャは戦局から言った。
「最後の戦いだ」
「派手に終わらせましょう」
 ローザも微笑んで言う。
「勝ってね」
「それではな」
 こう話してそしてだった、彼等は。
 最後の戦いに向かい勝つつもりだった、そうして。
 東郷は遂に全軍にこう言った。
「今夜は酒はなしでたらふく食ってくれ」
「いよいよですか」
「酒は明日の夜だ」
 日本に微笑んで答える。
「そうしよう」
「わかりました、それでは」
「では明日の朝だ」
 多くは言わなかった、言う必要がないまでのことだからこそ。
「ではな、俺も今晩はカレーだ」
「何カレーにされますか?」
「カツカレーがいいな」
 そのカレーだというのだ。
「それとステーキだ」
「テキにカツですか」
「それだ、それではな」
「はい、では」
 こう話してそしてだった。
 枢軸軍はその夜は酒抜きでたらふく食べた、そうして。
 彼等は早く寝た、その時シャルロットがフランス妹にこう言った。見ればシャルロットは既に寝巻きに着替えている。フランス妹は軍服から着替えるところだった。
 そのフランス妹にだ、こう言うのだ。
「あの、少しお話が」
「何かあったのですか?」
「はい、明日遂にですね」
 シャルロットは寝巻き姿も上品だ、あまり露出のない白いネグリジェだが生地は厚めで透けておらずスカートもくるぶしまである。
 そのネグリジェ姿のシャルロットが言うのだ。
「最後の戦いですね」
「はい、これで長い戦争も終わりです」
「これまで多くのことがありました」
 シャルロットもだ、これまでのことを思い浮かべながらフランス妹に話した。
「マダガスカルにいた時の私は何も知らない娘でしたが」
「成長されましたね」
「多くのことを教えて頂きました」
 フランス兄妹、それにビルメ達からだ。シャルロットは本当に多くのことを学び知り成長した。
「世界のことも知りました」
「そうですね、戦後のオフランスですが」
 この国にも戦後がある、その戦後はどうなるかというと。
「私とお兄様がシャルロット様を首相に推挙しますので」
「私が首相にですか」
「国王陛下はこのままです」
 ルイ八十一世だ、しかし彼は最早君臨すれとも統治せずだ。ただいるだけの存在になってしまっているのだ。
 それでだ、フランス妹はシャルロットに言うのだ。 
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