| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ヘタリア大帝国

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

TURN136 帰還その二

「そうすればそこに行く」
「そうですか、それでは」
「チェリノブに行こう」
 ロシアも行って来た。
「案内するよ」
「生きていれば、いや東郷と日本殿達なら必ず生きて帰って来る」
 柴神もこのことは確信していた、だがだった。
 彼はその他のことを心配していた、しかしそのことは誰にも言わないのだった。一行はそのうえでチェリノブに向かうのだった。
 東郷達は今自分達がいる星域を調べた、だが。
 この星域には何もなかった、それで言うのだった。
「次の星域に移るか」
「はい」
 秋山が東郷に応える、そしてだった。
 発見したワープ航路に向かい別の星域に入った、だがそこには。
 思わぬ相手がいた、それはというと。
「富嶽、とは」
「どういうことだ!?」
 日本も山下もモニターに映る富嶽の巨体に驚きを隠せない。
「しかも二匹も三匹も」
「富嶽はあれだけいるのか」
「考えてみれば」
 ここでだ、日本が言う。
「どの様な生物でも一匹では存在出来ません」
「それなりの個体数が必要だな」
「最低でも十つがい、二十匹はいなけれdば」
「種として存続出来ないな」
「そうです、ですから」
「富嶽が何匹いてもか」
「不思議ではありません」
 むしろ一匹しかいない方が不自然だというのだ。
「ですから」
「ここは富嶽の巣か」
「おそらくは」
「そういうことか、しかしだ」
 山下は日本の話を聞き終えてから言った。
「連中に見つかってはまずい」
「そうです、では今は」
「隠れるべきだ」
「わかっている、それではだ」
 東郷もここで応えて言う。
「星陰に隠れよう」
「あの星ですね」
 日本は星域にある恒星の星陰を見つつ東郷に応えた。
「あそこに隠れて」
「ああ、やり凄そう」
「わかりました、しかし」
「富嶽のことだな」
「考えてみれば私も何匹もいるとは想像していませんでした」
「富嶽は一匹だけか」
「はい、そう考えていました」
 そうだったというのだ。
「まさかあれだけいるとは」
「そうだな、俺もだ」
「長官もですか」
「あそこまでいるとはな」
 考えもしなかったことだった、東郷にしても。
「まさかな」
「一匹だけでも驚異ですが」
「それが何匹もだ」
「絶対に見つかる訳にはいきませんね」
「その通りです」
 セーラもモニターから言って来る。
「ですからここは」
「ああ、何とか隠れてやり過ごそう」
「それでは」
 こう話してだった、今は。
 四隻の戦艦は星陰に隠れてやり過ごした、そうして富嶽達が何処かへと去った後で星域の詳しいちょ調査をはじめた。とはいっても偵察艇を出してそのうえで星域の空間を調べてワープ航路や出口を探したのであるが。  
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧