猫は人生
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第二章
第二章
それでだ。たまりかねた彼はだ。
一応付き合っている相手にだ。プロポーズをした。相手が好きなのは事実だがそれと共にだ。猫の世話が一人ではたまりかねたのだ。流石に十匹だと猛威である。
こうして結婚をした。彼は肩の荷が下りたと思った。ところがだ。
猫達は彼に見向きもしなくなった。女房にばかり構ってその傍にいるようになってしまったのである。彼のことなぞまるで最初からいないように接しだしたのである。
これまた十匹全部だ。何故かというと猫達の世話を女房がやるようになったからだ。その為に結婚したのだがこれはこれでだ。寂しくて仕方がない。猫達のことがだ。急にいとおしくなったのである。
そうして結局はだ。彼が餌や砂の手入れ、他には毛づくろいもやるようになった。するとだ。
猫達は戻ってきたのだった。また彼の周りに集まってくるようになった。それを受けてである。
彼はわかった。彼自身にとってだ。猫はどういった存在なのかをだ。
なくてはならない存在だ。何よりもだ。そのことがわかったのである。
こうして彼は結婚してからも猫達の相手をして彼等を周りに置くようになった。数はさらに増えたがもうそれはどうでもよくなっていた。彼にとってはである。その猫達と共にいることが最も落ち着き癒されることだとわかったからである。
勿論妻のことも大事にしていた。だが彼は猫達のことも忘れないのだった。そうした自分に気付いてだ。彼はその自分自身が根っからの猫好きであることを実感したのだった。そしてそのうえで一生猫達と共にいて幸せな人生を過ごしたのである。
猫は人生 完
2011・3・22
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