ヘタリア大帝国
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TURN135 ワープトラブルその九
銀河に出た、それでこう言った。
「何処の星域だ?」
「わかりません」
大和の航宙長が艦内のコンピューターを観ながら話す。
「それが」
「わからない、どういうことだ」
「コンピューターに検索をかけても」
現在地をだ、そうしてもだというのだ。
「出ないのです?」
「?宙図に出ていない星域か」
「どうやら」
「そうした星域があっても不思議ではないな」
「それはそうですが」
「しかし場所がわからないとなるとだ」
どうかとだ、東郷は難しい顔で述べた。
「どうして戻るかだな」
「それが問題ですね」
「他の艦はどうなっている」
「はい」
日本が大和のモニターに出て来た、そのうえで東郷に話す。
「私も乗員の皆さんも無事です」
「そうか、祖国さんも無事か」
「それとです」
日本はモニターにあるものを映した、そこにはクイーン=エリザベスとエイリス帝国もいた。その二隻もだった。
「どうやらイギリスさん達も」
「無事か」
「その様です、動いておられます」
「全員無事か、しかし」
「問題はここがどの星域かですね」
日本は難しい顔になって東郷に述べた。
「それが問題です」
「一体何処かだ」
「とりあえず祖国さんは大和に来てくれるか」
「そのうえで会議ですね」
「そうだ、まずは無事を祝おう」
生きていれば希望がある、東郷は今もこの言葉を忘れていない。それで日本に対してもこう言ったのである。
「ここが何処かも知りたいしな」
「そうですね、それでは」
こう話してだ、そしてだった。
彼等は今は集結してそのうえで会議に入った、そして。
山下は難しい顔で大和の会議室にいる日本、秋山、そして東郷に話した。
「ここが何処かだ」
「それが問題ですね」
秋山はその山下にこう返した。
「一体」
「宙図にはこの星域のことは一切ありません」
日本が話す。
「それも全く」
「それではどうして帰るかだが」
「とりあえず今の場所をコンピューターに入力する」
東郷は一同にこう話した。
「それからパリに、その場所を細かくコンピューターに指定してだ」
「そしてですか」
「そうだ、今の場所がわからなくてもだ」
それでもだというのだ。
「パリの場所さえ入力出来れば何とか帰られる、そうしよう」
「わかりました」
こう話してだ、そうして。
彼等は早速ワープに入ろうとした、だが。
ワープを指定してもだ、これが。
「ワープが指定出来ない!?」
「はい、パリの細かい場所を指定してもです」
「これが」
全くだ、指定出来ないというのだ。ワープ管制を担当する管制士官達が難しい顔で東郷に対して困惑した顔で報告する。
「全くです」
「入力すら出来ないのです」
「ではこの星域はだ」
どういうことかとだ、東郷は難しい顔になり話した。
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