ヘタリア大帝国
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TURN133 隠された航路その三
「ロンドンに両国の全戦力が来れば」
「これをガメリカと中帝国、日本にしてもいいわよ」
つまり太平洋経済圏だ、三国共開戦前からエイリスの植民地統治を否定していた。ガメリカと中帝国はエイリスと同じ連合国だがそれでもだった。
「ロンドンに戦力が来てね」
「攻めてくれば」
「そうなれば」
「大変なことになるわよね」
それ故にだというのだ。
「本当にこの航路のことは極秘だったのよ」
「極秘中のですね」
「エイリスの切り札にしてね」
最大の弱点だというのだ。
「これからもこのことはね」
「俺達だけの秘密だからな」
「次の女王陛下にもおいそれとお話出来ません」
イギリスとイギリス妹もセーラに話す。
「使う時もこうしたどうしようもない時だけだよ」
「普通の状況では」
「これまでの様な苦境ではですか」
「ああ、植民地が全部なくなったけれどな」
「それでもでした」
出さなかった、そこまで重要な切り札だったというのだ。
そしてそこまでの切り札をだ、、今使うというのだ。
「じゃあいいな」
「今から枢軸諸国の各星域に艦隊を送ります」
イギリス兄妹はあらためてセーラに話した。
「機械で自動操縦の旧式艦隊をな」
「随時送ります」
「送る艦隊に人は乗せられませんね」
このこともだ、セーラは察することが出来て言った。
「やはり」
「ああ、本当にこれは知られたらいけないからな」
「私達以外には」
送った将兵が捕虜になればそこから航路がばれてしまう、だから言えないというのだ。
「本当に内緒にするからな」
「お願いします」
「若し公になれば」
その時はどうするか、この場合についてはエリザが話した。
「この航路を全て破壊してね」
「使えなくするのですね」
「そうよ、それで防ぐから」
他国からのロンドンへの侵攻をというのだ。
「わかったわね」
「はい、では」
「人工知能の旧式艦艇を枢軸諸国の各星域に送って」
そしてだった。
「敵の後方を攪乱、補給を妨害してね」
「まあ向こうは各星域にもちゃんと艦隊がいて尚且つ数も質もいいさ」
イギリスも話す。
「だから確実に撃退されてもな」
「艦隊で攻めること自体に意味があります」
イギリス妹が指摘することは。
「後方も戦場にする、聖域でなくすことにより」
「彼等を圧迫しますか」
「これだけで全く違います」
各星域に艦隊を常に置き補給物資も回さねばならない、必然的にパリに集結している主力艦隊を全力でバックアップ出来なくなるのだ。
だからだ、それでフルに使ってだというのだ。
「そして主力艦隊と」
「正面からですね」
「全力で戦い破りましょう」
イギリス妹は強い声でセーラに告げた。
「是非共」
「わかりました、それでは」
「これより作戦開始です」
「セーラちゃん、このことはロレンス君にも話すわよ」
エリザは信頼する彼の名前も出した。
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