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とある委員会の委員長 番外編~STB編~

作者:stk
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神々の古代兵器
  第一話

「さすがだね。空隙の魔女。僕も負けちゃいられないな。」
黒死皇派の相手をたったの数分で決着を着けるなんて。
「お前は『孤独な死神』か。」
「参ったな~。しず姉も知らないことなのに。」
「・・・孤独な死神よ、お前知らぬのなら教えてやろう。」
「うん?」
僕が知らないこと?
「初代孤独な死神はお前が姉と呼び親しんでいる木原雫。彼女だったんだぞ。」
「えっ?」
「彼女が学園都市。いや、今は国際科学安全委員会と呼ぶべきか。」
まって初代孤独な死神だって?
しず姉はそんなにも多くの魔族たちを殺してきたって言うの?
「彼女は1ヶ月で1000を越える魔族を殺してきた。だが急に殺すのを止めたそうだ。弟ができてから。」
「!!!」
「気付いたのだろう。彼女はお前のことを知らないわけではない。知っていても口にしないだけだ。彼女を私が見たときはもう以前の・・・。」
「うん?」
「何でもない。だが忘れるな。お前の姉は尋常じゃない強さを何処かに隠し持っている。」
「えっ?ちょっと。」
いったいなんなの?
僕と出会う前のしず姉?
そんなの考えもしなかったな~。
それにしても空隙の魔女はなにか知っているみたいだった。
今度会う機会があればもっと聞いてみよう。




「あ~ゆ~む~。起きないと学校に遅れるよ~。」
「行きたくない。」
だって初日でさえ

「今日はなんと転校生がいます。」
ざわつく教室。
科学的ではない考え方を持つ生徒。
やっぱり来なければよかった。
「じゃあ入って来て。」
「あっ。はい。」
僕が入っていった教室は3年C組。
「じゃ、自己紹介をお願いね。」
「はい。木原歩です。転校する前は学園都市第7学区長点上機学園中等部に所属していました。」
長点上機学園中等部。
学園都市においても優秀な成績を誇る進学校であり、学園都市内の理解度把握試験において5年連続一位を誇る学校である。
その事から考えるにここに来た経緯はいかなるものかと言うこと。
この中で理解出来ているのは姫柊雪菜さんただ一人だと思う。
「席は・・・、姫柊さんの隣でいいかしら。」
「はい。別に構いません。」
そう。僕は別に構わない。
構うとしたら姫柊雪菜さんの方だろう。
「あとで話があります。」
「えっ。あっ。うん。」
話と言うのは多分僕の素性についてだろうね。
でも僕の素性なんかもわれていそうなのに。
元獅子王機関研究開発部補助委員。
七式突撃降魔機槍(シュネーヴェルツァー)二型の開発に関わったもの。
そして開発終了後完成品一つを持ち出して学園都市に帰還。
まぁ、指名手配にならなかったのは、外部機関の人間に開発依頼をしたなんて恥ずかしくて言えないからだろうからね。
その後、改良を加えて、獅子王機関の物よりも高威力を出せるようになっている。
「木原くんは学園都市外に出るのは久し振りということなのでみなさんで支えてあげてください。」
「「「は~い。」」」
「それじゃあ木原くん。よろしくお願いしますね。」
「あっ。はい。こちらこそよろしくお願いします。」
僕は席の前でお辞儀をした。
「なんだかいやな生活が始まる気がするよ。」
「あの~。声に出てますよ~。」
「あっ。すいません。ありがとうございます。」
これからやっていける気がしないよ。
まあとにかく姫柊雪菜さんとの約束通りちょっと付き合ってあげますか。

「それでなんなんですか?」
僕は中等部の屋上に来ていた。
そこにはもちろん姫柊雪菜さんもいる。
まぁ、僕一人でいたらおかしいもんね。
「あなたはいったい何者なんですか?」
やっぱり。
自分で調べて~。
と言いたいところだけどこれを言うとめんどくさくなりそうだから仕方がない。
「僕は国際科学安全委員会所属の攻魔師兼武器開発部の木原歩です。」
「武器開発部?聞いたことのない名前ですね。」
「あれ~。僕はあなたたちの武器開発に協力していたのですよ。例えば七式突撃降魔機槍(シュネーヴェルツァー)の制作とか。」
「なっ!」
驚くのも無理はないかな。
僕たちもやろうと思ってやったわけではないけどね。


「と言うわけで獅子王機関から依頼があったのだが作ってみる気はないか?」
「獅子王機関の武器をですか?自分から進んでやりたくはないのですけど。」
なぜあんな機関の手伝いをしないといけないのやら。
武器を作りたいなら自分達で作ればいいのに。
「それはそうかもしれない。でも私たちは国際科学安全委員会と名乗り出てしまっている以上はことわれなくてね。」
国際機関でもやりたくないことはある。
たとえば好きでもない機関の手伝いとか、辺境への科学技術発展のお手伝いとか。
「報酬は弾むそうだが。」
「 是非ともいかせてもらいます。」
お金がもらえるのなら話は別だよ。
でもどおして僕たちに依頼なんてしたのかな?
獅子王機関と僕たちは仲が悪かったはずなんだけどな。
「ちなみに獅子王機関の依頼を受けてくれたのなら私からもお願いがある。」
「うん?」
「君が作った武器を一つだけでいいから持って帰ってきてほしい。」
それはやろうと思えばできるけど、やっていいのかな?
「ねぇ。もし隠し持っていこうとした場合。見つかった時に起きる責任はどおなるんですか?」
「それは君もちになるだろう。だが君ならそんなヘマはしないだろう。」
なんでだろう。
こんなときに限って統括理事長(アレイスター)の話に説得力があるのかな?
しかたがない。
やってやろう。
「わかりました。木原歩。これより獅子王機関の武器開発協力の任につきます。」
「そうか。助かるよ。」
しかたがない。
本当にしかたがない。
やると言ったいじょうは最高の作品を作らないとね。
「それでは準備にかかりますので失礼します。」




と、こんなかんじで頼まれたのです。
「それであなたはそれを開発した後に抜け出したのですか?」
「ううん。違うよ。僕から抜けたんじゃなくて、獅子王機関から無理矢理出されたのさ。」
当たり前だよね。
元々は敵対していた組織なんだから用がなくなればすぐに帰れって言うのは。
「でもね。僕は感謝しているんだよ。」
「何にですか?」
「もちろん開発したこれについてに決まっているじゃん。」
僕は七式突撃降魔機槍(シュネーヴェルツァー)二型をだした。
「こいつは獅子王機関が今使っているどの武器よりも強い武器なんだよね。」
「そんなものを!!どおして獅子王機関に技術提供しないのですか?」
「そんなの決まっているじゃないですか。」
そう決まっている。
「獅子王機関が嫌いだから。」
僕は普通に告げた。
口調を強くもせず、弱くもせずに。
「大体さ、国家機関だかなんだか知らないけどさ、どおしてあんなに偉そうなのかな?」
僕は何故か愚痴を始めていた。
自分でも止めようにも止められない。
口が勝手に動いているみたいだった。
「魔力反応があったから学園都市内に入れさせろとかさ、あり得ないでしょ。」
「あのっ。落ち着いてください。」
「学園都市内は専門の部隊があるって政府に連絡してあるのにさ!!」
そうだよね。
一旦、落ち着くべきだよね。
・・・
・・

「落ち着きましたか?」
心配そうに僕の顔を伺ってきている。
どおしてかな?
しず姉に重なっているように見える。
「その~。歩くん?すいませんでした。」
「えっ?」
「そんなことがあったなんて知らなかったのにあんなことを言って。」
頭を下げるの?
獅子王機関の剣巫が?
そんな!
それじゃあ僕がさっき言ったことはこの人の本心とは違かった。
あの人は普通に接しているんだ。
「ううん。気にしないで。感情的になりすぎた僕もわるいんだし。」
「それでも歩くんの心を傷つけたにはかわりありません。」
傷つけたって・・・あれ?
今さっき歩くんって言った?
僕のことを歩くんって。
「姫柊さん。僕は大丈夫です。でも一つだけ僕のお願いを聞いてください。」
「なんですか?」
「僕と友達になってください。」 
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