| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

SAO ~青の剣士達~

作者:ルチル
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第1部 SAO
  8話 心の温度 リズサイド

 
前書き
今回はリズ編です
リズ視点です 

 
ある日の事だった
あたしはいつも通り店の準備をしていた

「リズいる?」

「いらっしゃい!なんだ......キリトか」

「ひどいな.....」

「今日は何?」

「新しい剣を作って欲しいんだ」

「新しい剣って......」

キリトはすでにモンスタードロップ品の中で魔剣クラスの剣を持っているのだ
なのに、新しい剣を作って欲しいだとは.....

「そんな、魔剣クラスの<<エリュシデータ>>を持ってるのに?」

「ああ。予備の剣を作っておきたいと思ってな......もう、最前線も60層だし.....」

「何があるか分からないから?」

「そうだ」

あたしは何か隠しているんじゃないかと思い、キリトの顔をじっと見る
しかし、キリトはいつものポーカフェイスで何を考えているかは分からなかった

「まあ、いいわ。どんな剣?」

「これと同等の剣で」

そういって差し出してきたのは、<<エリュシデータ>>

「こんな魔剣クラスの剣を作るには相当なインゴッドが必要よ......
あいにく、今はそんなの無いから、取りに行くしかないわね.....」

「あてがあるのか?」

「ええ。最近聞いた話だけどね」

55層にドラゴンがいるらしい
そのドラゴンは水晶を食べ、おなかの中で精製する

「今まで、何度も挑んだ人がいるらしいけど、ドラゴンを倒してもインゴッドは
ドロップしなかったそうよ。噂ではマスタースミスがいないとダメじゃなんじゃないかって」

「じゃあ、行くか」

「今から!?」

「そうだ」

「仕方ないわね.....頼りにしてるわよ、キリト」

「こちらこそよろしくな、リズ」

こうして、インゴッド取りに出かけたのはいいが.......

「ぶえっくしょん!」

「女子にあるまじきだな」

「うるさい!」

そこは雪山だった
その前にフラグ立てるまでに時間をかなり使ったので、もう時間的には夜だった

「あんたは、寒くないの?」

「鍛え方が違うからな.....ほれ」

あたしはその言い方にむかついたがキリトが渡してくれた黒いコートを着ると
寒さが無くなって来た

「ありがと.....」

「どういたしまして......そろそろか?」

「そうね......何これ!?」

目の前には大きな穴が......

「落ちるなよ?」

「落ちないわよ.....」

「そうか......あそこか......」

「ええ」

「ドラゴンが出てきたら隠れろ」

「はいはい.....」

そういった瞬間、ドラゴンが出てきた
キリトは剣を抜き、あたしは隠れる

ドラゴンはブレスをはき、キリトは剣でそれを防ぐ
そして、腕を切り落とす

「やった!」

「バカ!まだ出てくるな!」

「もう少しじゃない!」

その時、ドラゴンが突風を起こした
あたしはよけられず、穴に落ちる

「リズ!つかまれ!」

キリトが飛び込んできて、あたしは腕につかまった
上下が逆になり、あたし達は落ちていく


あたしが目を覚ますと穴の底だった

「生きてたな.....」

「うん......」

「さて、ここからどうやって出るか......」

「トラップかもよ?」

「なら、出る方法があるだろう」

「のんきね.....」

「壁を登る」

「バカ?」

「かどうか試してみるか」

というなり、キリトは後ろへ下がり......

「うそ~.......」

壁を登っていた
だが、3分の1程度登ったところで足を滑らし.....

「うわああ~!」

地面に大穴が開いた.....

「もうちょっと、助走距離があったら行けたんだよ......」

「んな訳ね~」

あたし達は野宿をする事になり、キリトがいろいろと出していた

「何でそんなに.....」

「外での野宿はあたりまえだからな」

そういうと、ポットを取り出し

「料理スキルゼロだから、期待するなよ」

あたしは、入れてくれたスープを飲む

「温かい......」

飲み終わると

「寝るか.....」

「そうだね.....」

「おやすみ」

「おやすみ」


目を覚ますと朝で、キリトが床を掘っていた

「何してるの?」

「ほれ、インゴッドだ」

「何でこんなとこに.....」

「ココがドラゴンの巣だからだろう」

「ふ~ん......ねえ、ココがドラゴンの巣って言った?」

「ああ」

「ドラゴンは夜行性よね」

「てことは.....」

あたし達は顔を見合わせ上を見る
すると、ドラゴンがいた

キリトはすぐに剣を抜き、風を起こす
ドラゴンはあたし達を見失いキョロキョロとしていた
その瞬間、キリトはあたしを抱きかかえ壁を走った
だが、登る気は無いようで、ドラゴンの後ろに回る
そして.....

「しっかり、つかまってろ!」

というなり、ドラゴンの首に剣をつきたてた
ドラゴンはビックリし舞い上がる
あたしは悲鳴を上げた

「外だ!」

キリトの声であたしは悲鳴を上げるのをやめたが
その時、あたし達は放り投げられた

「リズ!見ろよ!」

「うわ.......」

朝日が昇っていた

「キリト~!」

「なに~?」

「あたしね~!あんたのこと、すき~!」

「なに~?聞こえないよ~!」

「なんでもない~!」

キリトに抱きつきあたしは笑った


リンダースの店に着くなり、あたしは工房に入ってインゴッドを打ち始めた
何百回たたいた頃だろうか、ひかりだし、徐々に形を変えていった

「おお!」

キリトは思わず声を上げていた

「え~と......名前は<<ダークリパルサー>>よ」

「いい剣だ.....いくら?」

「お金はいらない」

「え?」

「その代わり、あたしに今後、剣のメンテをさせて」

「分かった」

その時、工房のドアが思いっきり開けられた

「リズ!」

「アスナ!?」

「心配したよ!メッセージも届かないし.....」

「ちょっと、迷宮にいた」

「一人で!?」

「いや.....キリトと」

「なんで?」

「予備の剣を作って欲しいって」

「できたの?」

「うん」

キリトが剣を見せる

「きれい.....」

「じゃあ、俺は行くよ」

「ちゃんと、大事にしなさいよ!」

「分かってる!」

キリトは迷宮へ向かった
あたしは......

「さあ、店の準備だ!」

「じゃあ、私も行くね」

「うん。またね、アスナ」

あたしはあの時キリトに言った言葉を胸にしまう
この気持ちが無くなるのはいつ来るのだろうと思う
でも、同時にそんな日は来ないのだろうと思う

「さて、今日も頑張るぞ!」 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧