オズの五人の子供達
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第四幕その一
第四幕 エメラルドの都
エメラルドの都をその目に見た一行はさらに進みます、そしてでした。
一行の前にです、その川が姿を現しました。つぎはぎ娘はその川を見て五人の子供達にこう言いました。
「この川を今から渡るんだけれどね」
「船があるんですよね」
恵梨香はかかしが言ったことをつぎはぎ娘にそのまま尋ねて返しました。一行は青い川の岸辺にいます。そこは青い木で波止場が作られています。
その波止場にいてです、恵梨香はつぎはぎ娘に尋ねたのです。
「そうですよね」
「そうよ、けれど今はね」
「船は別の場所にいるんですか」
「そうみたいよ。別の人を向こう側に送ってるのよ」
「それでなんですね」
「今はここにないのよ」
「そうなんですね」
「ここはオズマも橋を作られなかったんだ」
ジャックが五人にこのことをお話しました。
「あまりに広い川だからね」
「だからなんですね」
「そうなんだ。だから波止場と船を作ってね」
「渡し守りさんを置いたんですね」
「そうだよ。ここはね」
そうだったというのです。
「だから少し待とうね」
「わかりました」
五人は今は船が来るのを待ちました。そしてです。
少し待っていると波止場に船が来ました。やっぱり青い船です。
その青い船に乗っているのもマンチキンの人でした。青い服を着た飄々とした感じの人のよさそうなお年寄りです。
そのお年寄りがです、波止場にいる一行を見て言いました。
「おやかかしさん達じゃないですか」
「暫く振りだね」
かかしが渡し守りに笑顔で応えました。
「今からエメラルドの都の方に渡りたいけれどいいかな」
「お安い御用ですよ。この川は悪い人以外は渡れますからね」
「つまりオズの住人なら誰でも渡れるからね」
「どうぞ」
渡し守りもです、かかしに笑顔で応えます。
「乗って下さいよ。ただ」
「ただ?」
「そっちの子供達は一体」
渡し守りは恵梨香達を見て言いました、彼等は何かというのです。
「マンチキンの子供じゃありませんね」
「ドロシーやベッツイと一緒だよ、つまりね」
「別の世界の子供達ですか」
「うん、僕達について北んだ」
それで自分達と一緒にいるとです、かかしは渡し守りにお話します。
「そうなんだよ」
「そうですか、ドロシーさんと一緒なら」
「悪い子達だってわかってくれるね」
「勿論ですよ、ドロシーさんはこの国のお姫様で」
今ではそうなっているのです、カンサスとエメラルドの都を行き来することになっていたドロシーはやがてオズの国にずっといることになり今ではオズの国のお姫様となってオズマ姫のお友達になっているのです。
「オズの国で最も心が綺麗な方ですから」
「そうだね、それじゃあね」
「はい、今からですね」
「この娘達も僕達と一緒にね」
「渡しますね、あっち側に」
こうしてお話はすぐに整ってでした。
一行は船に乗り川を渡ります、その船の中においてです。
恵梨香は渡し守りのお年寄りに尋ねました。
「あの、この川は」
「うん、前はわしもいなくてね」
「渡ることもですね」
「出来なかったんだよ、、中々ね」
「それがオズマ姫がですね」
「そうだよ、波止場と船を作ってくれてね」
渡し守りは恵梨香に笑いながらお話をします、船はその手に持っている長いオールを器用に動かして操っています。
「それで渡れる様になったんだよ」
「渡し守りさんを置いてくれtjんですね」
「わしは元々この川で漁師をしていたんだよ」
「それがなんですか」
「姫様に渡し守りをしてくれって直接お願いされたんだ」
「オズマ姫にですか」
「それで人を助けて欲しいってね」
それで今はだというのです。
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