転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0542話
「……は?」
その報告を受けた時、思わず聞き返してしまった俺は悪く無いだろう。
イスルギ重工にヒリュウ改やハガネ、クロガネの情報を集めて貰うように頼んでから数日。色々と大会社ならではの問題――正確にはケネスの横槍――でまだそれ等の情報を得る事が出来ずにいた俺達は、これまでのようにイスルギ重工の評判を上げる為に修羅に占領されている街があると知ればそこを解放に向かい、修羅に破壊された施設があると聞けば修理しに向かい、台風が来たと聞けばその後始末に向かい、火事が起きたと聞けば火消しに向かいとしていた。
まぁ、その殆どは量産型Wでどうにかなったので、実際に忙しいのはほんの数人程度だったのだが。
そしてたった今。イスルギ重工からの連絡が来たのだが……
「済まないが、もう1度言ってくれるか?」
『ああ。現在シロガネのいる場所から、南に200km程の場所にある街がノイエDCの残党に襲撃されているらしい。連邦軍基地もあるにはあるんだが、連日の修羅との戦いで出せる戦力が殆ど無いそうだ。その為に近くにいる君達に救援要請が来た』
「……ノイエDCねぇ」
原作でもこの時期に活動していたか? いや、確かムラタが敵として出て来るステージがあったような気がするから、恐らく活動していたんだろう。
そんな俺の視線に気が付いたのだろう。ムラタが不満そうに鼻を鳴らして口を開く。
「そいつ等は恐らくロレンツォの指揮下に無い連中だろうな。本隊、という表現が正しいのかどうかは分からないが、ロレンツォの元からはぐれたか最初から合流しなかった奴等の可能性が高い」
「つまり?」
「ノイエDCと名乗ってはいるものの、山賊やテロリストと考えてもいいだろう」
「……一応ノイエDCにはムラタを引き抜いた借りもある。この辺で返しておくとするか。それに、この件は間違い無くイスルギ重工の評判アップに繋がるだろうし」
「……済まんな。手間を取らせる」
小さく頭を下げたムラタを横目に、シロガネの通信モニタに映し出されているイスルギ重工の連絡役へと声を掛ける。
「了解した。すぐにその街に向かう。街を占拠している敵は殲滅で構わないな?」
『ああ、それで問題無い。では、成果を期待している』
その言葉と共に通信が切れる。
それを見届けてから、マリューへと視線を向けると、何も言わなくてもいいとばかりに小さく頷いてブリッジメンバーの量産型Wへと指示を出す。
「進路を南へ。200km程度の距離なら10分も掛からないわ。各パイロットも出撃準備を」
その声を聞き、レモンやコーネリア達が格納庫へと向かうのをブリッジで見送っていると、動かない俺を見たマリューが不思議そうに口を開く。
「アクセル?」
「今回、俺は出ない。丁度いい敵と言えば敵だからな。新型機に慣れてない奴等の相手になって貰う」
これが修羅やらデュミナスの手の者ならもちろん俺も出撃するが、既に碌に戦力が残っていないノイエDCが相手だ。恐らく一番の高性能機でもガーリオンといった辺りだろうから、俺が出るよりもムウやイザークといったこのOGs世界でまだあまり経験を積んでいない者達に戦闘経験を積んで貰おう。スレイやムラタのように機体の乗り換えを行った者達に対しても同様だ。
レモン、コーネリア、オウカに関しては保険と言った意味合いが強いだろうな。
「マリュー艦長、レーダーに反応。目標の街には22機の機体がいる模様です」
シロガネが移動を始めてから数分。ブリッジメンバーの量産型Wがそう報告をしてくる。
にしても20機か。ノイエDCの残党にしてはかなりの戦力を持っているな。
「機種は?」
「リオン7機、ガーリオン3機、バレリオン5機、ランドリオン4機、フュルギア3機となっています」
フュルギアとか、また随分と懐かしい機体を出してきたな。まぁ普通の戦車と比べるとホバータンクである分、機動力は高いんだろうが。それにしても物持ちがいいと言うべきか、貧乏性と言うべきか。
「敵機がこちらに出て来る様子は?」
「ありません。全機が街中でこちらを待ち受けている模様です」
「……まぁ、そうよね。わざわざこちらの有利な戦場に出て来てくれる筈もないか。コーネリア、聞こえている?」
「ああ、民を人質に取るとは見下げ果てた奴等だな」
「それはしょうがないわよ。何しろノイエDCとは言っているものの、殆どテロリストも同然らしいし。けど、その分だけ厄介よ。街に被害をなるべく出さないようにお願いね」
「任せろ。エキドナ、ムラタ。お前達2人の機体は特機である以上、街中で戦闘するのは厳しいだろう。他の機体を追って街の外に出た奴を狙え」
「了解しました」
「承知」
「その他の機体は、ASRSを展開して一気に接近。私の合図と共に攻撃を。……いいか、くれぐれも街には被害を出すなよ。そんな事も出来無いようでは、シャドウミラーの名折れだぞ」
コーネリアの指示と共に、向こうに気取られないようにASRSを展開したまま出撃するコーネリア達。実力だけで言うのなら量産型Wを使うまでもないのだが、今回の場合は敵が街に立て籠もっている為に人手が多ければ多い方がいい。いや、それでも俺はこの場で待機なんだけどな。
「敵はこちらの様子に気が付いていそう?」
「いえ、この距離ではまだ気が付いていないと思われます」
「そう、なら奇襲に関しては上手く行きそうね」
さすがに半ば山賊と化しているノイエDCにレーダーの範囲が広い旗艦とかに使えるライノセラスの類を用意するのは無理だったのだろう。
「各機配置に着いた様子です」
「分かったわ。なら戦闘の指揮に関してはコーネリアに一任するから、始めても構わないと通信を入れて」
「了解」
感情のない声でマリューの指示に頷く量産型W。
この辺はやっぱりWナンバーズのエキドナとかとは違うんだよな。
あるいはレモンの技術がこのまま進歩していけば、いずれ量産型Wの中からも感情を持った者が出て来るんだろうか。
そんな風に考えていると、ノイエDCに占領されている街の至る所で爆発光が広がる。
戦闘の開始、か。
最初の一撃は全機がASRSを展開したままで攻撃をしたので、完全にこちら側からの奇襲となっている。ムウの乗るアシュセイヴァーのハルバート・ランチャーから放たれた光線がバレリオンの砲口を真横から貫き、イザークのヒュッケバインMK-Ⅲが放ったグラビトン・ライフルがランドリオンを正面から貫く。スレイのエルアインスから放たれたG・レールガンはフュルギアの装甲を容易く破壊する。オウカの乗っているヒュッケバインMk-Ⅱはチャクラム・シューターで空を飛んで周辺を警戒していたリオンを絡め取り、そのまま地上へと叩き落としてビームソードで切断する。ムラタの乗っているトリニティゲインは右手に五大剣、左手にシシオウブレードを装備したまま空に存在しているガーリオンを手当たり次第に切り裂いていく。
もちろん新人組だけではなく、レモンのヴァイスセイヴァーが、コーネリアのラピエサージュが、エキドナのヴァイサーガもまた敵機を容易く撃破していくのがここからでも確認出来る。
「どうやら問題は無いようね」
安堵の息を吐きながら呟くマリュー。
基本的に優しい性格をしているだけに、人質になっている街の連中に被害が出なくて安心しているのだろう。
「まぁ、先制攻撃だしな。これで向こうがどう出るか……あ、やっぱりな」
視線の先には一般人の民家の前へと移動してきたランドリオンの姿がある。もしここで攻撃をすれば、そちらにも被害が出ると現しているのだろう。
だが……
「レモンやムウの武装を把握していないのが致命的だったな」
「そうね」
俺の呟きに同意するマリュー。
視線の先では、民家を盾にしていたランドリオンがソリッド・ソードブレイカーを打突武器として使い、民家の前から強制的に殴り飛ばされ、そこへ上空からO.O.ライフルにより貫かれて動きを停止させられている。
その他の敵機達も、殆どが為す術もなく撃破、あるいは動けなくなる程のダメージを受けて擱座しているのが確認出来た。
「敵の問題で訓練にはあまりならなかったな」
戦闘時間はざっと2分あったかどうかだろう。いくらノイエDCもどきの山賊とは言っても、訓練相手としてはもう少し手応えがあって欲しかったのだが。
「まぁ、いいじゃない。街に被害が殆ど無くて何よりよ」
機体の爆発や攻撃の影響で多少の損傷を受けている建物はあるが、街全体で見ると殆ど無傷と言ってもいいような状態だろう。その様子を見ながら、小さく頷く。
「マリュー、近くにいる連邦軍基地に連絡を取ってくれ。あいつ等を引き渡す」
「イスルギ重工の方に確認を取らなくてもいいの?」
「構わないだろう。向こうがその気なら、こっちに依頼をする時に何らかの伝言は残していく筈だしな」
「まぁ、アクセルがそう言うのなら私としては構わないわ。……連邦軍の方に連絡を」
「了解しました」
量産型Wがマリューの命令に頷き、素早く連邦軍基地へと通信を繋げるのを見ながら俺は帰還してくる連中を迎えるべく格納庫へと向かうのだった。
「で、どうだった?」
そんな曖昧な俺の質問に、最初に答えたのはムウだった。
「そうだな、ソードブレイカーとか言ったか? ガンバレルと似たような感じだが、操作性に関してはこっちの方がかなり上だな。あっちと比べてもこっちの方が数は多いが、余裕があった」
満足そうに呟くムウ。まぁ、技術的な問題もあるのだろうが、ある程度はコンピュータの方で調整してくれるからこそだろう。これがT-LINK対応型になると、全てをパイロットが処理しなきゃいけないので相当の負担になるんだが。
続いて満足そうに頷いたのはイザーク。
「俺の方も特に問題は無い。いや、むしろかなり使いやすい機体に感じたな。動力炉を交換したと聞いてはいるが、それ程不便な感じはしないしな」
まぁ、SEED世界でもバランス型と言うか汎用型の機体であるデュエルに乗っていたイザークだ。その設計思想から考えれば、ある意味似ている所があるだけに同じ感覚で操縦出来るのだろう。そもそもヒュッケバインMK-Ⅲはコアトルーパーシステムが採用されているので、オプション装備であるAMを新規に開発するのもいずれは視野に入れる必要があるかもしれない。
イザークの言葉に頷きながら視線をムラタへと移す。
「こちらも問題は無い。ただ、やはりガーリオンから特機への乗り換えだからな。その辺の挙動でまだちょっと手間取っている感じだ。今まで刀を扱ってきた為に五大剣に関してもだが」
ふむ、ムラタの方はまだちょっと訓練が必要か。AMから特機の乗り換えだから、しょうがないと言えばしょうがないんだけどな。
続けてオウカへ。
「私は問題ありません。向こうにいた時からずっと乗っていた機体ですし」
「だろうな。お前に関しては心配していなかったよ」
その言葉を聞くと、何故か赤くなるオウカ。
「それ程に信頼して貰って嬉しい限りです。これからもアクセルさんの期待に背かないように頑張らせてもらいますね」
「ああ、頑張ってくれ」
オウカへとそう告げ、そして最後にスレイの方へと。
「私の方は特に問題無しだ。以前も言ったと思うが、私は元々DC出身だからな。AMにはそれなりに搭乗する機会があった。そのおかげで、PTに関してもそれ程苦にはならない。……カリオンに比べると、どうしても運動性が落ちるがな」
「それはしょうがないだろう。戦闘機とPTだとどうしてもその辺に差は出て来るからな」
俺のその言葉に、微かに眉を顰めるスレイ。
この辺はまだちょっと時間が掛かるか。
「アクセル、いる?」
唐突に聞こえて来る通信。その声は紛れも無くマリューのものだ。
「ああ、ここにいる。どうした?」
「イスルギ重工から情報が入ったわ。ヒリュウ改とハガネの居場所が判明したわよ」
「そうか。場所は?」
「テスラ・ライヒ研究所って事だけど……確かここって」
「……よりにも寄ってあそこか」
この時期にテスラ研にいるとなると、恐らくソーディアンズ・ダガーを捕獲する作戦を実行しているのか? ある意味では丁度いいと言えば丁度いいんだが。
「よし、ならシロガネを北米のテスラ研に向けてくれ」
「了解」
さて。これからの成り行きがどうなるか、だな。このまま上手く行けばOG外伝編もどうにか上手く収束しそうなんだが……ダークブレインとネオ・グランゾンがなぁ。
溜息を吐きながら次に取るべき行動を考えるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:415
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:470
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