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魔法少女リリカルなのは~過去を捨て今を生きる者~

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ストライカーズ編!
  リミッター

 
前書き
どうでもいい話ニセ○イのツ○ミちゃんマジ可愛い。
男装少女ひゃっほー!

それではっ
 

 
そして朝ごはんを食べてから数十分後。
支度を終えた四人が街へと出かけていった。
しかし休みではないオレはいつも以上のデスクワーク。
とても怠くてサボりたくなるねっ!

<サボった場合、すぐさまフェイトに報告します>
「ぬかりねぇな」

流石ヤミ。

<まあ、平和でなによりって話ですね。それより、早朝ハヤテが言っていた隊員・・・誰なんでしょうね>

六課にはやてが呼んだってことだよな・・・。だったら知り合いか?

<でしょうね。そしてハヤテしか知らないのなら早いうちに連絡をするはず。それが今になってということはサプライズを兼ねている>

つまり、オレたちの知り合いでもある人物、か。
だとしたらある程度人は絞れるな。
・・・オレたちの知る人物で、この場にいない人・・・。

<・・・あ、もしかして>

ヤミが誰かの名前を言おうとした時、キャロから全体通信がきた。
なにやら、路地裏でレリックらしきケースと意識不明の女の子を見つけたらしい。

<・・・早速平和じゃなくなりましたね、ヒリュー>
「みたいだな。じゃ、呼ばれる前に行動としますか」

オレは椅子から降り、なのはたちが居るであろう場所へと移動した。


あのあとなのはたちと合流し、エリオとキャロがいる路地裏へと移動した。
数十分後には到着し、一緒に来ていたシャマルが件の女の子を調べる。
ボロボロの服・・・というより布に近いものを着ているだけの、まだ小さな女の子だった。

「・・・うん、バイタルに異常なし。ただ疲れて気絶してるだけだと思うわ。陽龍くん、この子の移動、おねがいね」

シャマルに言われ、オレは気絶している女の子を抱っこする。
気絶している人は普通よりも重いはずなのに、その子の身体はとても軽く感じられた。

「オレはこのまま六課までこの子を連れて行く。現場指揮はフェイトとなのはに任せる」
「サボりじゃないって信じてるからね、陽龍?」

流石のフェイトもひどいと思う。


そしてヘリに乗り込んで六課に帰る途中。
本部から地下と空にガジェット反応があることを知らせられた。
地下の数は今日まで育ててきたアイツらならなんとかなるレベル。
それにはやてが言っていた新しい隊員のひとりであり、スバルの姉、ギンガ・ナカジマが援護に向かっているらしい。
そして空にはなのはとフェイト。
ゲンヤ・ナカジマさんのいるところで演習をしていたヴィータも向かっているから、どちらも安心だろう。
問題は別。
向かっている最中にギンガが教えてくれたこと。
五、六歳の子供が入る程度の生体ポットを発見したということだ。

「・・・人造魔導士、か」

優秀な遺伝子をもとにして作られた人間に投薬や機械などを埋め込み、強くする。
コストもかかるし、安全だって保証されていない実験だから、よほどのバカでないとしないようなこと・・・だが。
一部のガジェットに記入されてたジェイル・スカリエッティの名前。
二つのことはきっと噛み合うだろう。
そしてスカリエッティが関わっているのなら、春香・ヴァレスティアも関わっている可能性が高い。
いや、あのアラートの時に出会ったうちの一人が彼女である可能性だってある。

『航空反応、増大しました!』

本部からそんな連絡がされた。
ここまで大事にしたがるってことは、地下か空が危険ってことか?

『はやて、先に忠告しとくけど、限定解除とかすんなよ?』
『ひ、陽龍くんに先こされた・・・やと?』

マジでする気だったのかよ。

『お前の解除は何回もできるもんじゃねぇだろ。空に居るのはなのはたちだけじゃないってこと、忘れんなよ?』
『・・・わかった。じゃあ頼むで、陽龍くん』
『スターズ3、前線へと出る。広域魔法で一気に潰すから、うち漏らしとか失敗があってもいいよう頼む』
「ヤミ、久しぶりの全力攻撃。壊れんなよ?」
<ヒリューこそ、疲労で海に落ないでくださいね>

そう言い合い、オレはヤミを起動する。
さって、ヘリが安全なとこまで離れつつ、すぐに守れる程度の距離を保ちながらの攻撃。
ちょっとめんどくさいけど、まあ多分大丈夫だろう。

「魔力リミッター、一部リリース」

管理局に付けられているリミッターとは別の、オレ自身がつけていたリミッターを解除する。
なにせ、オレの魔力はとてつもなく、普通のリミッターなんかつけられない。
だからオレのリミッターの上に管理局のリミッターがある。
故に!
はっきり言って、魔力リミッターなんてあってないようなものだってこと。
うん、別にご都合主義なんかじゃないよ?

<祖は万物を破壊し、天地を逆転させ、カオスをも焼き払うもの>
「古より蘇りてすべてを焼き払え!」

オレが魔法を放つと目視できる一にいるガジェットは完全に破壊された。
撃ち残しとかないよな?

<周囲にガジェットの反応はありません。ヒリュー、ヘリの護衛に向かいましょう>
「・・・了解。それにしたって、もう当分は魔法使いたくねぇな・・・」

オレはボヤきながら六課へと向かうヘリを追いかけた。


そして数分前。
レリックを回収しようとしたフォワードとギンガの前に、敵が現れる。
一人はエリオとキャロと変わらない程度の年齢の女の子。
そしてその女の子が使役している召喚獣であろう一体。
リインと同じ程度の身長の女の子が一人。
そして初出動の時にいたであろう、フードをつけた二人の合計五人。

「まったく、アタシたちに何も言わずに来るからだぞー!でも、烈火の剣聖アギト様が来たからには安心しろよなっ!」

自らをアギトと名乗った小さな赤い髪の女の子はそう言った。

「もう、アギトの言うとおりだよ、ルーちゃん。ドクターたちは無理でも、ゼストさんやわたしたちには言ってね?」
「ボクたちもドクターから何も言われてなければ手伝うから」

アギトに続いてフードの二人も言う。
そして危険を感じたフォワードたちは影に隠れ、向かってきているヴィータとリインを待つ。

「お、りゃあぁぁぁぁ!」
「うわぁ!?危ない、なぁ!」

すぐにやって来たヴィータの攻撃をフードの男が受け止め、そして流す。
それだけでもわかるよう、ヴィータを流せるだけの力量を持っている彼は強かった。

「あ、ちょっとアキラ、女の子を乱暴に扱っちゃダメだよ!」
「え、あ、ごめん。とりあえず大丈夫そうだし、ボクたちは外に出ようか」

そう言い残し、五人は外へと逃げ出した。


そして場所は戻ってヘリの近く。
あと少しで着く、そう思っていた矢先に遠くからSランク相当の砲撃が撃たれた。

「え、ちょ、マジで?」

飛んでいたスピードを上げ、少し余裕を持ってヘリの前に立つ。

「プロテクション・・・じゃあ弱すぎるか?イージスの盾、発動」

普段使っているバリアより何倍も強いオレが使える魔法、イージスの盾。
ヘリ全体を覆うように発動し、迫る砲撃を耐え抜く。
いくら魔力は大量にあっても、疲労が半端ねぇ・・・。

『なのは、フェイト、砲撃撃ったやつ追いかけて、見つけ次第ノックアウト。おーけー?』
『おっけーなの!』
『じゃあヘリは任せるよ、陽龍!』

なのはとフェイトはそう言い、撃ったやつを追いかけた。

「さて、ヘリに乗って六課にかーえろ」
<ついでに魔力リミッター付け直しときますね>

ヤミはそう言い、リミッターをかけた。


そして無事に六課へと帰ってきたオレたち。
今回の整理をするための書類をなのはに押し付け、オレはレリックを持っていた少女の病室を開ける。
そこでは金髪の小さな女の子がベッドで眠っている。

「うぅ・・・まま・・・ぱぱ・・・」

唸るように少女は呟く。
そんな少女をみてオレはそっと頭を撫でた。

大丈夫、もう何も怖くなんてない。オレたちが守るから。

それだけ言ってオレは病室を出た。


思い出していたのは遠い昔のこと。
小さな頃から誰も知らないようなことを知っていた。
なぜ知っているかもわからない、大量の知識を持っていた。
両親はそんな自分に興味を持ち、仕事に生かした。
二人の手伝いができる。
そう思って、一生懸命自分にできることをした。
こんな自分でも愛して欲しかったから。
でも、いつしかその知識は多くなりすぎてしまった。
自分の脳が大量の知識を抱え込むことができずにパンクしてしまったのだ。
それを知った両親は自分を見捨てた。
結局自分はただの道具。
利用価値があったから生かしておいた、ただの物。
もう嫌だった。
こんな扱いに、耐え切れなかった。
「助けて」って、手を伸ばした。
そしたら、その手を掴んでくれた人がいた。

その人は自分に溢れるほどの愛をくれた。
パンクするほどにあふれる知識に対応する術を教えてくれた。
同じ痛みを、孤独をわかってくれる仲間をくれた。
中には自分を駒のように扱う、自分と似た境遇の子もいた。
自分に駒としてではない、普通の人間としての生き方を教えてくれた。
代わりに自分はその人が望むもの、知識をあげた。

だから、ドクターやみんなは、私の命の恩人
 
 

 
後書き
ラストはあの人の心象です。
わかってくれる人はわかってくれる。
わからない人こそ普通。
わかってくれる人は本気で尊敬する。

それではっ
 
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