転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0538話
『転移完了。……座標確認。問題無いわ。目標地点よ』
ニーズヘッグへとシロガネのブリッジのマリューからの通信でそう伝えられる。
そう。ホワイトスターで1日の休憩を終えた俺達は、再びOGs世界へと戻って来ていた。シロガネへと全ての機体を乗せ、そのまま俺の空間倉庫へ。そしてリュケイオスでOGs世界へと転移し、ASRS装備の輸送機を空間倉庫から取り出してそれに全員搭乗。ある程度離れた場所で降りて、そこにシロガネを空間倉庫から出し、ニーズヘッグのシステムXNでシロガネと共に転移した訳だ。
わざわざこんな手間取る方法を使ったのは、当然ゲートの位置を連邦軍に把握されたくないからだ。特に現在の極東支部はケネスが牛耳っている以上は絶対にゲートを見つけられる訳にはいかない。
イスルギ重工の方ではこの場所を提供したのがミツコである以上、当然ここにゲートがあるのは把握しているだろうが鵬法璽のおかげで特にどうともなってはいない。
……時間があればシロガネにASRSを付けた方がいいかもな。
ニーズヘッグと同様にミラージュコロイドを併設するというのもありか?
そんな風に考えつつ、ブリッジのマリューへと通信を返す。
「マリュー、イスルギ重工に連絡を。今修羅に襲われている所があったら教えて貰ってくれ。すぐに救出に向かうとな」
『分かったわ』
その返事を聞き、ニーズヘッグから飛び降りる。
すると数人の量産型Wが近寄ってくるが、整備やら何やらをする必要も無い為にそのまま持ち場へと戻らせて影のゲートを展開。そのままブリッジへと向かう。
いや、格納庫からブリッジまで普通に向かうとそれなりに距離があるんだよな。まさか瞬動を使う訳にもいかないし。……もし瞬動を使って人を轢いたりしたら洒落にならないしな。
「うおっ!」
そして影のゲートから姿を現すと、そこにいたのは驚愕の表情を浮かべているイザークの姿。
あ、ミスったか? そう思うも既に遅く、イザークは瞬時に表情を驚愕から怒りへと変化させて怒鳴りつける。
「馬鹿か貴様は! 横着をしないでちゃんと通路を歩いてこい!」
そんなイザークの怒声がブリッジへと響き渡り、ある者は面白そうに。またある者は顔を覆って。そしてある者は影のゲートを初めて見たのか、唖然とした表情を俺へと向けている。
そして当然そんな大声で怒鳴りつければ通信相手にも聞こえる訳で。
『む? ラミアス艦長。今の大声は?』
「えっと、その。うちの部隊の者がちょっとした馬鹿をやりまして」
『何か不都合な事態にでも?』
「いえ、そんな事はありません。で、どうでしょう? 修羅に襲われているような街はありますか?」
何とか話を逸らす事に成功したマリュー。
……ただし、一瞬だけ俺へと向けられたその視線は『私、怒ってます』と言わんばかりの表情だったが。基本的に柔和な性格をしているだけに、怒った顔をされてもあまり怖くないんだよな。これが本気で怒った場合は話が別なんだが。普段温和な人程本気で怒ると怖いと言うのは、紛れも無い事実なのだから。少なくてもマリューの場合は。
『現在進行形で襲われている街や基地といった所は無いが、幾つか占領されている場所がある。幸いイスルギ重工の重要な施設のある場所ではないが、出来れば解放して貰いたい』
「イスルギ重工として動くのなら、基地ではなくて街の方でしょうか?」
『うむ。場所はそうだな。特に基地に関しては連邦軍が面子を保つ為にも自分達で奪還をするだろうし。そうなるとシロガネの位置から一番近いのは……』
そう言いつつ手元にある書類に目を通しているらしい男。
ちなみに現在俺達がいるのは日本から程近い位置にある太平洋上の公海だ。
『フィリピンのサマール島の海岸線沿いにあるオラスという街だ。そこが数時間程前に修羅に占領されたらしい。……ただ』
「ただ? 何かあるのですか?」
『こちらに入っている情報だと、他の修羅に占領された街のような騒動は殆ど起こっていないらしい。戦闘自体は連邦軍の守備隊と行われたようだが、連邦軍が敗退してからは特に街中で略奪等は行われていないと情報が入っている。それもあって、修羅達にしては特異な行動を取る者達だと注目を浴びている訳だ』
その言葉にこちらへと視線を向けてくるマリューに頷く。
注目を浴びている街だけに、そこを解放したとなればイスルギ重工の好感度は高くなるだろう。
そして……あの世紀末ヒャッハー上等の修羅達が略奪の類を働いていないというのは絶対に何かある。ミザル辺りを通してデュミナスが何か特殊な命令を下した……という可能性もあるか。
何をする気かは知らないが、こちらが手を組もうとしているアルティスの敵対勢力であるミザルを弱体化させられる可能性があるとなると出た方がいいだろう。
「ええ、分かりました。シロガネはすぐにオラスへと向かいます」
『頼む。補給物資に関しては、戦闘後にすぐにでも送れるように準備しておく。社長からもくれぐれもと言われているしな』
「お願いします。イスルギ重工からの補給には助かってますから」
まぁ、無理をすればキブツで弾薬とかをどうにかする事も可能なのだろうが、イスルギ重工の方で用意をしてくれるのならこちらも無理はする必要は無い。
『では、この辺で失礼させて貰うよ。何か情報を入手したらまた連絡させて貰う』
「はい、では失礼します」
マリューと画面の男がお互いに小さく頷き、通信が切れる。
その後、影のゲートを使って出て来た俺に対しての小言が多少あったりしたが、オウカが取りなしてくれたおかげで特に騒動には発展せずに済んだ。
うん、オウカには感謝しないとな。
そして最終的にはシロガネで日本近くの太平洋を突っ切って――イスルギ重工様々だ――目的地であるフィリピンのサマール島近くまでやって来たのだった。
「……確かに遠くから見ても街中で騒ぎになってたり、戦闘が起きているような様子は無いな」
シロガネのモニタに映し出されているオラスの街並みを見ながら、コーネリアが呟く。
「そうね。今まで入手した情報だと、修羅は街や基地を占領すれば大抵は略奪やら何やらで大きな騒ぎになっていたんだけど」
「ふんっ、あるいは俺達がベトナムの工場で見たように無意味に暴れたりだな」
レモンの言葉に付け足すようにイザークが話す。
「……マリュー、街の周辺の様子を確認してくれ。修羅神が存在してないか?」
「ちょっと待って頂戴」
俺の言葉に頷き、ブリッジクルーの量産型Wへと指示を出すマリュー。
そしてモニタに映し出されたのは。オラスの街から少し離れた場所に存在する10機近い猫型の修羅神、シトリーの姿だった。
「……へぇ」
それを見て、思わず呟く俺。
恐らくその時の俺の口は笑みを浮かべていただろう。
「アクセル?」
そんな俺の様子を見て、何かに気が付いたのだろう。ムウが不思議そうに尋ねてくる。
「ムウ、ベトナムで戦った修羅達を覚えてないか? あの時に、あの猫型の機体に乗った奴に手紙を渡しただろう?」
「ああ、そう言えば渡してたな。……ちょっと待て。つまりアレは」
「そう。恐らくその返事を持っている可能性が高いのかもしれないな」
「うーん、アクセルの言いたい事も分かるけど、そうそう簡単に敵の……と言うか侵略先の勢力の言葉を信じられるか?」
「そこまで追い込まれているって事だろう。……レモン、コーネリア、マリュー」
ムウに答えて恋人達3人へと視線を向けると、即座に頷いてくる。
「行くんでしょう?」
「ああ。ただし一応罠の可能性もあるから、全機いつでも出撃出来るようにはしておいてくれ」
可能性は限りなく少ないが、ミザルの罠という可能性も考えられなくはないしな。
「むう。トリニティゲインの初陣になるかと思ったのだがな」
腕を組みながら呟くムラタに苦笑を浮かべつつ声を掛ける。
「気負うな。俺が引き込みたいと考えているアルティスやメイシスはともかく、修羅王はどうあっても戦わなくてはならない存在だ」
「……アクセルがそう言うのなら大人しくしておこう」
そうは言いつつも、やはり戦いに逸ってはいるのか腰にぶら下げている日本刀の柄へと手を伸ばすムラタ。
「さて、向こうさんをあまり待たせても悪いし。話が決まったのなら早速行動に移しましょうか」
レモンがそう宣言し、パイロット勢が格納庫へと向かおうとした時に唐突に俺の服が軽く引っ張られる。
そちらへと目を向けると、どこか心配そうな顔をしたスレイの姿があった。
「どうした?」
「その、だな。お前はシャドウミラーを率いる者なのだから、一応気を付けるんだぞ」
「何だ、俺を心配してくれるのか?」
その一言を呟くと、スレイの頬が急速に赤く染まる。
「ば、馬鹿を言うな。確かに心配は心配だが、これは別にお前個人を心配している訳では無いぞ。く、くれぐれも勘違いをするんじゃない!」
うーん、つくづくからかうと面白い奴。
スレイがフィリオの治療に関して俺達……特に、実際にその話を持ちかけた俺や、治療を行ったレモンに対して感謝しているのは知っている。俺個人としては、利益で考えれば圧倒的にこっちに利があったのだからそれ程気にしなくてもいいんだが……
「ほらほら、2人共。他の人達は皆格納庫に向かったわよ? 貴方達2人もこんな所でイチャついてないでさっさと準備をした方がいいじゃない?」
「だ、誰がイチャついてる!?」
マリューのからかいに、顔を真っ赤にして反論するスレイ。
そんな風に過敏に反応するからこそ、からかわれやすいんだがな。
「そうだな。じゃあ今夜はマリューとスレイの2人とゆっくりするのを楽しみにして出撃するとするかね」
「アクセル!」
スレイの怒声と、マリューの押し殺したような笑い声を聞きつつ、格納庫へと向かうのだった。
「全機、聞いてるな。先程ブリッジで言ったように、取りあえずは俺だけで行く。何か異常があった場合の部隊の指揮はコーネリアに。艦の指揮はマリューに任せる」
「あらあら、それだと結局いつもと変わらないんじゃないの?」
モニタに映ったレモンのどこかからかうような言葉に小さく肩を竦めて頷く。
「そうだ。いつもと変わらない。だから皆もいつも通りに行動してくれ。……アクセル・アルマー、ニーズヘッグ、出るぞ!」
それだけ言って、シロガネのカタパルトデッキからニーズヘッグが射出される。
そのままツイン・ドライブを低出力で使用してゆっくりとした速度で、敵対行為と見なされないようにシトリーが集まっている場所の近くへと降り立っていく。
「……やっぱりな」
そして予想通り、ニーズヘッグの姿を確認したシトリーは攻撃姿勢を取る事無く黙ってこちらが着地するのを待っていた。
「さて、剣と握手。どちらを望むのか……」
修羅だけに剣じゃなくて拳の方かもしれないな。そう思いつつシトリー達の前へと着地する。
シトリー自体はニーズヘッグに比べると相当大きい。ニーズヘッグが15m程度なので、恐らく25m程といった所だろうか。
そんな風に考えていると、10機近いシトリー全機のコックピットが展開して女の修羅が地上へと降り立つ。
どうやら握手を望んだと考えてもいいのか?
そう思いつつ、俺もまたニーズヘッグのコックピットから地上へと降りる。
「確認する。お前の名は?」
修羅達のリーダーなのだろう。先頭の女修羅が尋ねてくる。
「アクセル・アルマー」
「……メイシス様、そしてアルティス様に手紙を送ったアクセル・アルマーで間違い無いな?」
「ああ」
頷いたその瞬間、今まで俺と話していた女修羅ではない、別の女修羅が口を開く。
「こんな小さい機体に乗ってる奴が、メイシス様やアルティス様と直接交渉をするだと? そんな事を認められるか! どうせミザルのように口だけなんだろう。本性を暴いてやる!」
叫ぶや否や、地面を蹴って拳を構えたまま俺の方に突っ込んでくる女修羅。
「はぁ」
溜息を吐き、瞬動。女の懐へと潜りこんで首を鷲掴みにして持ち上げる。
「相手の力を見抜けないようじゃ、やはり下級修羅だな」
「げっ、げほっ……」
何かを喋りたいのだろうが、喉を俺の握力で鷲掴みにされては言葉も出ないのだろう。
「すまない! その者にはこちらからしっかり言い聞かせておく。その辺で許してやってくれ」
最初の修羅に視線を向け、喉から手を離してその場へと放り出す。
「で、用件は?」
まぁ、いきなり襲い掛かってきたこの件に関しては、アルティスと交渉するようになったら取引材料として使えない事も無いだろうし、かえってありがたいくらいだ。
「アルティス様から伝言だ。ここから南にあるサヤウ島という場所で待っているとな」
「……そこに本人が来ているのか?」
「そうだ。忙しい身の上でありながらな。これ以上待たせるのも悪いから早く行ってくれ。こいつについてはこちらできちんとしておく」
喉を押さえて咳き込んでいる女修羅に一瞬だけ視線を向け、小さく頷いてニーズヘッグのコックピットへと戻る。
「マリュー、聞こえているか」
「ええ。どうしたの?」
「これからちょっと出掛けてくる。場所はここから南にあるサヤウ島。そこで俺の目標が待っているらしい」
「……分かったわ。気を付けてね」
「ああ」
本当は俺を止めたいのだろうが、それが出来無いと分かっているのだろう。心配そうに呟くマリューを安心させるように頷き、サヤウ島へと目掛けてニーズヘッグを発進させるのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:415
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:470
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