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ヘタリア大帝国

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TURN129 コアその九

「暴君が龍になった様なものある」
「これは洒落にならないあるよ」
「今から全速力で追うよ」
 コアイは持ち前の機動力でキングコアの乗艦をそうすると言った。
「コアイがやるから」
「いえ、もう間に合いません」
 しかし秋山はこう言ってコアイを止めた、そうするしかなかった。
「あの艦の速さでは」
「じゃあ」
「キングコアはヴァージニアと一体化します」
 間違いなくそうなるとだ、秋山は苦い顔で述べた。
「凶悪犯、前科千犯の頭脳を持つ機械の大怪獣の誕生です」
「最悪の状況ですね」
 平良が言う。
「これは」
「全艦隊散開だ」
 東郷はこの窮地でも冷静に述べた。
「そして四方八方からだ」
「はい、攻撃開始ですね」
「そうしろ」
 こう話す、そしてだった。
 枢軸軍はヴァージニアの周りに展開にかかった。最早どれだけの損害を出しても大怪獣を倒すしかなかったからだ。
 キングコアはヴァージニアに接近すると乗艦からシャトルを出してヴァージニアの頭部に来た、ヴァージニアはまだ稼働していない。
 しかし彼はヴァージニアの脳内に自ら入った、そして全身にコードをつないで言うのだった。
「よし、やるか!」
「ではキングコア」
「今より」
「ああ、手前等はな」
 己の乗艦に残る部下達に応える、そしてだった。
 まず彼等にビームを放った、戦艦はその一撃で消え去った。
「もう洋済みだ、消えな」
「手前自分の部下を!」
「ああ!?もういらねえ駒を始末しただけだろうが」
 怒る田中に笑って返す。
「それがどうしたってんだ?」
「仲間じゃねえのか」
「仲間!?知らねえ言葉だな」
 自分の部下を仲間と考える田中にヴァージニアの口から返す。
「そんな言葉はな」
「くっ、この腐れ外道!」
「ずっとそう言われてきたな」
 こう言われても平然としたままだった。
「今更な」
「どうやら手前だけは生かしちゃいけねえみたいだな」
「じゃあ来いよ、どいつもこいつもぶっ殺してやるからな」
 相変わらず邪悪な笑みで返すコアだった、ヴァージニアの中でその顔になっているのだ。
「今からな」
「言われずともな」
 東郷もキングコアの狂気には嫌悪を感じている、しかし彼は冷静さを保ったままたそのうえで彼に返した。
「ここを貴様の墓場にしてやる」
「来やがれ、皆殺しだぜ」
 キングコアはヴァージニアの攻撃を開始させようとしていた、だが。
 ここでだ、その動きが。
「!?」
「あれっ、妙だね」
「そうですね」
 ここでだ、南雲と小澤が話した。
「ヴァージニアが動かないね」
「これは一体」
「何だ!?どうしたんだ!?」
 ヴァージニアの中のキングコアも言う。
「動かねえぞ、どうしたんだ?」
「ボス」 
 ここでだ、そのヴァージニアの中からだった。 
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