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凡人? 天才? それとも……。

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第四話 【初心を忘れず】

 
前書き
色々あって早く更新できました。
前に言っていたように鬼ごっこ回です。

中途半端(再び)になりそうなので
できれば、早めに更新したいと思っておりまする! 

 


 クラス委員になって、ちょっとした時のHR。六限目のLHRでクラス別交流をするからなにがしたいか今の時間に決めろ。と来島先生命じられた俺と凛は今。

「今から六限目のLHRでになにがしたいか決めるから、意見があったら言って」

 凛が指揮って昼休み後のSHR(昼休みと五限目の間のHR)で六限目にする事を決める。

「なにか意見はない。それじゃないと大地が独断と偏見といたい妄想とで勝手に決めるよ。それでも良いの?」

 また、俺を巻き込む。って、クラス委員だし仕方ないか。

『幸谷君が勝手に決めると――なことになりそうだからちょっと嫌かな』

『わかる。わかる。なんせ、初日に黒板消しに引っかかる、ドジっ子だもんねー』

 凛が変なことを言うから! それに黒板消しのせいでドジっ子属性が! これもよく考えれば凛のせい。

「みんな、大地に決められるのは納得いかないでしょ? 納得いかない人は挙手!」

 クラスメイトの半分ぐらいが手を挙げる。凛は手を挙げた人を見渡す。

「村西、なにかやりたいことでもある?」

『ん? 俺はバスケがやりたい。格好良くシュートを相――』

「はい、バスケットボールね。大地、黒板に書いて。このまま意見が出ないとバスケにするよ」

 村西君の話を遮り、クラスメイトに再び問いかける。俺は、言われたとおりに黒板にバスケットボールと書く。

『なら、俺はサッカーしたいぜ』

 ちょうど書き終えたぐらいで次の意見が出る。また黒板に書く。

『運動音痴だから、カルタとか百人一首がしたいな』

「ギャルゲー」

『鬼ごっこにしようよ。鬼ごっこなら、運動音痴にでも隠れるって言う。必殺技もあるし』

 次々とやりたいことが出る。

 また、懐かしいことを鬼ごっことか小学校以来だな。黒板消しをドアに仕掛けるのもだけど。

「わかった。分かった。大地、ギャルゲー以外全部の案を書いて」

 了解。言われなくてもギャルゲーなんて書くか。サッカー、カルタ、百人一首、鬼ごっこ等々。

 黒板に書かれている種目に目を通してから凛は前に向く

「これから、やりたいのに一票上げて考える時間はないからすぐに上げてね」

 大地は、数えて黒板に記入して。と言って仕切り直す。

「まず、バスケットボールがしたい人」

 1、2、3、……6っとバスケが六人と。

「次にサッカーをしたい人。挙手」

 サッカーが1、2、3、……4っとサッカー四人。

「次、百人一首をしたい人は誰?」

 凛の無駄のない進行でSHRは進んでいく。結果はなんと僅差で鬼ごっこに決定。あら、以外。

「なら、鬼ごっこに決定ね。今日の六限目は……。来島先生、どこで出来ますか? 鬼ごっこ?」

 凛が質問すると来島先生が愛読書を止めて、校舎を使えって良いぞ。と言って愛読書戻る。

「分かりました。六限目は校舎内限定で鬼ごっこにするね。なにか質問はある?」

 校舎を限定ってことは他のクラスの邪魔にならないか? 三年生とか二年生は授業中するんじゃ……。

「おーそうやそうや。このクラス以外のクラスは入らんように」

 愛読書をしていた来島先生がそう言い残しって教室から出ていき、チャイムが校舎中に響く。来島先生と入れ替わりに陽奈が入ってくる。

「凛、ちょっと相談事があるんだけ?」

「陽奈、今から次のLHRにする鬼ごっこのルール説明するところなんだけど」

「鬼ごっこするの? また懐かしいことするんだ」

「ところで陽奈は凛になんの用事で来たんだよ? 急ぎの用だったら、俺がルール説明するし、連れてっていいぞ」

 どうせ、みんな一回はしたことあるだろうし鬼ごっこ。俺一人でもこれぐらいは大丈夫だろう。

「凛に用というか。このクラスの代表に用があるって言った方が正しいかな。実は、私たちのクラスがどっかのクラスとクラス対抗でなにかしたいって言ってるの」

 なるほど。だから、このクラスのクラス委員の凛に用事があったのか。

「対抗でするのはいいけど。このクラスはついさっき鬼ごっこって決まったからな。どうする、凛?」

「いいんじゃない。クラス対抗で鬼ごっこしても」

 凛は、悩む間もなく、即答する。そして、クラスのみんなに対抗で鬼ごっこをしてもいいかを聞く。

クラスメイトもあっさりOKをする。もちろん、快を除いて。

「私たちのクラスは別にいいって。鬼ごっこでいいよね? 二クラスの意見まとめるのは時間ないし」

 陽奈は少し考えるが、クラス対抗でできれば何でもいいでしょ、ウチのクラスは。と言って承諾。

「ルールは始まる直前までに考えるから」

「了解。あたしは決まったことクラスに言ってくる」

 陽奈が教室を立ち去る。

「ルールどうする? 考えるぐらい、俺も手伝うけど」

「当たり前でしょ? 大地もクラス委員なんだから」

 凛は自分の席に着き、ルーズリーフを出す。俺は近くの椅子を借りて座る。

「対抗だから普通の鬼ごっこだと、盛り上がりに欠けるというか、面白くないよな」

「なら、複数鬼をつけようか? それだとまだ、楽しめるかも」

 確かに、複数つけると盛り上がるような気はするけど。

 少し頭の中でイメージをしてみる。迫り来る人、鬼? と質問する俺。違う、今は村西。と答えるクラスメイト。

「なんか、それだと誰が鬼とか分かりにくいような」

「なら、どうすればいいの? なんか良い案があるのよね?」

「いや、それはまだ、思いつかないけど……」

 近くにギャルゲーらしきBGMが流れる。

「なんだよ、快。今はギャルゲーなんてしねぇぞ」

 快が喋りかけてくる前に言う。

「ちぇっ、冷たい奴だなぁ。やろうよぉ、ギャルゲー」

「今、鬼ごっこのルール設定中なんだよ」

「鬼ごっこするのかぁ? そんなこといつ決まったんだなぁ?」

 こいつ、さっきの時間何をしていたら聞き逃すんだ? って、ギャルゲーに決まってるか……。

「快はゲームして、聞いてなかったから。陽奈のクラスと一緒にクラス対抗でするつもり」

「それで、ルール設定を考えてるんだけど、いい設定が思いつかないんだよ」

 すると快は、ポケットから新しいゲーム機を出し、電源を入れて操作する。

「鬼ごっこのルールなんて、これをパクればいいだろぉ」

 快は俺と凛に、ゲームの画面を見せる。そこには鬼ごっこらしきもののルールが書いてある。

「なになに、ゲームは十分間で行います。次に二組に人を分けます。それから、逃げる方と追いかける方を決めます。十分間で一人でも逃げきれば、逃げる側の勝ち。逃げ切れなければ追いかける側の勝ち。さあ、ここで勝って一気にヒロインの好感度を上げよう! ○ボタンと方向キーのみで簡単にできる。スタミナゲージをしっかり見るのがポイント。気に入ったら現実でもチャレンジ」

 これ、本当にギャルゲーか? ミニゲームだと思うけどさ。

「このルールいいわね。快、この画面のままにして」

 凛は、快のゲーム機を机に置き、出していたルーズリーフにルールをまとめる。

 ふっと気になっていたことを思い出す。

「そう言えば、今日は三年生や二年生はいないのか? さっき、来島先生が校舎使っていいって言ったけど、二、三年が授業するなら使えないだろ?」

「今日は、二年は修学旅行の準備で学校にはいない。三年は、昨日の地域の掃除のボランティアで振替休日」

 凛が書きながら説明してくれる。

「なるほどな。今日、この学校は俺ら一年だけってことか」

   ☆

 そして、五限目の現代国語が終わり、待ちに待った六限目のLHRの時間。両クラスは、B組の教室に集まっている。

「今からのルールを説明するね。五分で終わらせるから。ルールは簡単、制限時間十分で二つのチームを構成して片方が鬼でもう一方が逃げ隠れする方ね。捕まった人は教室で待機」

 少し溜めて凛が、三回して勝利率の高いチームに来島先生とC組の高島先生からアイスが貰えるよ。名付けて、クラス対抗変則鬼ごっこ大会! といつも通り高らかに宣言する。

 おぉぉぉぉっ! と両クラスから歓声が沸き上がる。

 クラス代表同士のじゃんけんが始まる。B組の代表は俺で、C組の代表は陽奈だった。

「変態、絶対負けない!」

「おお、望むところだ。最初はグーじゃんけん、ぽん」

 俺がグーで、陽奈がチョキで一回目は俺達、B組が逃げることになった。

「ああ、もうなんで負けるの?」

 B組のみんなが勢いよく逃げ出す。C組は三十秒間後に追いかける。十秒じゃなく、三十秒にしたのは、運動音痴の人が隠れられるためという、凛の心配りらしい。先功、B組。後攻、C組。と言った形でクラス対抗変則鬼ごっこ大会は幕を開けた。 
 

 
後書き

鬼ごっこにしたのは、学校で鬼ごっこをしてみたいという妄想からこうなりました。
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