転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0526話
目の前には見渡す限りの荒れ地が広がっている。ここは魔法球の中でも中心地点にある、別荘付きの無人島を取り込んだ場所の外側。視界の範囲内に広がっているのは一面の荒野だ。そしてそこにいるのは、シャドウミラーの幹部一行。即ち、俺、コーネリア、ムウ、イザーク、ムラタ、オウカ、スレイ、エキドナ。そして実働班ではない人物としてはエザリアの姿もある。……エヴァやフェイトも一応招待したのだが、エヴァは科学には興味が無いと言い、フェイトはブルーマーズ計画で忙しい為に欠席となった。
そう、何故ここまでシャドウミラーのメンバーがこの魔法球の中に揃っているのか。そしていつもの居住区画にある体育館や、魔法球の中にある別荘、研究室といった場所ではなく、この荒野にいるのか。
そして何よりも、何故シャドウミラーの半分以上を占める技術班の姿が無いのか。その答えは……
「アクセル、来たようだぞ」
俺の隣にいるコーネリアが、どこか楽しげな声を響かせながらそう話し掛けてくる。
コーネリアの声を聞き耳を澄ませると、確かに何かが動いてこちらへと近付いてくる音が周囲へと響いている。
そしてやがて別荘の方から81式PTキャリアが姿を現す。
当然『何か』が入っているだろうコンテナを牽引しており、そのままゆっくりと安全運転をしながら81式PTキャリアは俺達の前で止まる。
そして運転していた量産型Wが操縦席でなにやら操作をするとコンテナの側面が開いていく。
周囲の者達がざわめく中、そこにあったのはシートを被った15m程の何か。
……そう、ここまで来れば今日ここで何が起きるのかは言うまでも無いだろう。外の1時間が内部で48時間となる魔法球の中で、さらにはエヴァの手により魔法球を使用している者は疑似的な不老にすらなる。そんな手間暇を掛け、OGs世界の中でも最高の技術力を持っていると俺が言い切れる程のシャドウミラーの技術班。そしてさらにはこれまでシャドウミラーでは研究されていなかったり、対象が稀少すぎて手を出せなかったブラックホールエンジンやトロニウム・エンジン。あるいはOGs世界でも最高クラスの性能を誇るヒュッケバインMK-Ⅲ。さらにはハロウィン・プランのデータやグラビトン・ランチャー。そして他の世界の技術と融合して、まさにシャドウミラーのみのオリジナル技術であるT-LINKフレーム、SEED世界のNジャマーを改良して作りあげたNジャマーⅡ。ファンタジーそのままの存在である魔法を使う為のグレートグランドマスターキーを新型機体に組み込んだ魔法科学。その他にも数え上げれば切りがない程に最新の技術や、これまで使用してきた技術にしてもより高性能・小型化をしたまさにシャドウミラー技術班の総力を結集して作りあげた機体。俺の為だけに一から設計されたまさにオンリーワン。その機体のお披露目の場なのだ。
「皆、よく集まってくれたわね。技術班を率いる者として嬉しく思うわ」
コンテナの裏から、いつものように露出の激しい改造軍服の上に白衣という異様な色気を感じさせる格好をしたレモンが姿を現す。
そしてその後ろからはマリュー、フィリオ、葉加瀬。
「……葉加瀬?」
俺の視線を受け、してやったりとした笑みを浮かべる葉加瀬。
学校をサボってこっちに顔を出したな。
まぁ、自分の研究の成果が発表されるのに顔を出せないとなると確かに科学者としては無念だろうし、ある意味ではしょうがないか。
取りあえず今日は見逃すか。それにこの中で48時間でも外では1時間だ。サボるにしても1~2時間といったところだろうしな。
そんな風に考えている間にもレモンの言葉は続く。
「今日ここに集まって貰った理由は既に知ってると思うけど、私達シャドウミラーのフラッグシップでもあるアクセルの機体をお披露目する為よ。……アクセル、前に」
レモンに促され、前へと出ると機体に掛かっているシートから伸びている紐を手渡される。……そう言えばグロウセイヴァーが完成した時もこういう風に除幕式っぽいのをやったな。
「さ、紐を引っ張って。貴男の為に作られた、貴男の為だけの機体よ」
周囲にいる他のメンバーからの強い視線を受け、小さく喉を鳴らしながら……一気に紐を引っ張ってシートを取り去る。
『おおおおおお』
姿を現した機体を見て周囲から上がるどよめき。
「随分と小さい機体だな。俺が乗ってるエルアインスが19m程でMSよりも幾分か小さいが、それと比べても尚小さい」
「そうだな。だが、小さい=弱い訳じゃないだろう? むしろ同一性能で考えた場合は小さい方がより高い技術が必要になる。……それに、あのレモンやマリュー達だぞ? 自分の恋人が乗る機体に手を抜いたりすると思うか?」
「確かに」
イザークの言葉にムウが突っ込んでいるのを聞きながら、俺もまた視線を新型機の方へと向ける。
まず一番最初に目に付くのは当然と言うべきか、やはりその肩の部分から伸びている6枚の赤いバインダーであるヒュドラだろう。肩を中心にして斜め前、横、斜め後ろと両肩から計6枚が伸びており、その内側にはそれぞれ武器が内蔵されている。
基本的に機体全体が薄い赤で構成されているのは……まぁ、T-LINKフレームのPS装甲の効果が出てないからなんだろう。ストライクもPS装甲を使用するまでは灰色一色だった訳だし。それが俺の新型機の場合は薄い赤な訳だ。
……同じT-LINKフレームで構成されているのに、何でヒュドラの方が鮮やかな赤になっているのかの理由は分からないが。腹部には以前聞かされたように拡散ビーム砲が内蔵されているのが特徴的だ。いや、以前聞いた時は胸部に内蔵するとか言っていたと思うが……何か理由があっての事だろう。
そして最後に目に入ってきたのは顔。確かレモンから聞いた話によると、アシュセイヴァーをベースにと主張するグループと、全く新しく1から設計すると主張するグループがあり、コンペを行って最終的にはその両方を融合させた頭部にするようにアドバイスしておいたんだが……なるほど。確かにこうして見るとベースはアシュセイヴァーで間違い無いだろう。
顔の基本的なフォルムは一見するとアシュセイヴァーのもののようには見えない。アシュセイヴァーの顔で一番特徴的だった、頭部から後ろへと伸びている長い部分が無くなっているからだ。その代わりにどこかヒュッケバインを思わせるような頭部になっている。正確にはヒュッケバインとアシュセイヴァーの合いの子といった感じか。だが、良く見れば、そのベースがあくまでもアシュセイヴァーであるというのは分かる程度の面影が残っているのは分かるだろう。
ただしその合いの子というのが悪かったのか、ガンダムタイプの顔をしているヒュッケバイン。つまりは正義の味方っぽい印象とは真逆の、どこか凶悪な雰囲気を放っているように見えるのは俺の気のせいだろうか。
「さて、じゃあまずは新型機の性能発表を……いえ、いつまでも新型機というのは味気ないわね。まず最初に機体名の発表からにしましょう。シャドウミラーの持てる技術全てを結集して作られたフラッグシップでもあるこの機体。機体名は……」
そこまで言って、溜めるレモン。
……間の取り方が上手いよな。
皆の注目が十分に自分に集まってきたところで口を開く。
「ニーズヘッグよ」
「ニーズヘッグ?」
思わず聞き返した俺の言葉に、レモンは笑みを浮かべながら頷く。
「ええ。ニーズヘッグ。北欧神話に登場する黒光りする鱗と翼を持つドラゴン。世界樹ユグドラシルの根を囓り、世界を脅かす存在。他にも北欧神話における最終戦争ラグナロクを生き延び『嘲笑する虐殺者』の異名を持っているわ。まさに私達シャドウミラーのフラッグシップ機にこれ以上無い程にピッタリの機体よ」
いや、世界を脅かすとか、嘲笑する虐殺者とか色々と物騒極まりないんだが。
そんな俺の思いは他のメンバーの顔にも表れていたのだろう。レモンは再び口を開く。
「これから説明するこの機体の性能を考えれば、ラグナロクを生き残った嘲笑する虐殺者の名前を持つのもおかしくないと納得すると思うでしょう。それと黒い鱗云々に関しての説明はもう少し待って頂戴」
レモンの言葉に技術班一同が頷く。
それも生粋のシャドウミラーの技術班だけではなく、途中参加組であるマリュー、マードック、葉加瀬、フィリオまでもが頷いていた。
「さて、じゃあ早速ニーズヘッグの機体説明に入りましょうか。まず、一番特徴的なのは見て貰えば分かる通り機体を構成しているT-LINKフレームね。アクセルの念動力についてはもう言うまでも無いでしょうが、その念動力を活用する為のT-LINKシステムの機能を持つチップを金属粒子レベルでPS装甲に鋳込んだ素材よ。この骨格や装甲。その全てがこのT-LINKフレームで作られていると言っても過言ではないわ。つまり、機体自体がT-LINKシステムそのものと言っても過言ではないの。念動力があるアクセルだからこその機体、とも言えるわね。PS装甲の特徴として起動するまで色が灰色というのがあるんだけど……T-LINKフレームになった影響で基本色が赤になってしまったのね」
チラリと新型機……否、ニーズヘッグの赤い機体へと視線を向けるレモン。
どこぞの3倍を思わせるようなカラーリングだが、レモンの話を聞く限りではPS装甲を起動させれば装甲色も変わるんだろう。
「そして次にニーズヘッグの目玉とも言える、多目的装甲のヒュドラ。こちらもまた言うまでも無いけどT-LINKフレームで作られているわ。また、ヒュドラの内部にはランツェ・カノーネに使われていた機能限定のテスラ・ドライブを改良、発展させた物が設置されていてフレキシブル・スラスターとして使用可能なんだけど、これだけでグロウセイヴァーと同等か、あるいは上回る程の運動性能を誇るでしょうね。ヒュドラの表面先端にはシャドウミラーの皆ならお馴染みの、念動力を糸状にするグレイプニルの糸があるわ。それと3つのビーム砲兼ビームサーベル。そしてこちらもお馴染みの念動力によって制御するファントムが8機ずつ収納されているわね。つまりヒュドラ6基で合計6つのグレイプニルの糸に、18門のビーム砲兼ビームサーベルがある計算になるの。それと、ヒュドラの目玉でもある武器を組み込むシステム。現在前のヒュドラにはグロウセイヴァーに装備されていたランツェ・カノーネを1門ずつ。そして真ん中のヒュドラには右側にネギま世界からアクセルが持ち帰ってきた最高の魔法発動体でもあるグレートグランドマスターキー、左側にはO.O.ランチャーを参考にして設計した、念動収束式レーザーキャノンと念動収束式ビームキャノン2つの機能を持つT-LINKツインキャノン。通称T.T.キャノンが装備されているわ。そして右後ろにはアクセルが入手したハロウィン・プランのデータから設計したゲシュペンスト・タイプRVが使っているメガ・バスターキャノンを。左後ろにはグラビトン・ランチャーを装備。……ただし、メガ・バスターキャノンに関しては技術上の問題でビームを採用」
朗々と語るレモン。その説明を聞いていた者達は、ただただそのスペックの高さに唖然としている。まぁ、スペック重視になっていてパイロットの事を全く考えていない機体だというのは確かなんだけどな。だからこそ、物理的な接触を無効化出来る俺の機体なんだろうが。
「そうそう、ファントムに関してだけどグロウセイヴァーの時に使っていたものと比べると改良されていて、レーザーやビームを反射出来るようになっているわ。だから威力の問題もあるけど、ニーズヘッグから放たれたビームを反射して予想も出来ない方向から攻撃を仕掛けたり、あるいは敵のビームを反射する盾のようにも使えるわね」
チラリ、とヒュドラの内部へと視線を向けて告げるレモン。
そして技術班のメンバーが出してきた飲み物を1口飲み、再び説明を開始する。
「他に武器として腹部装甲に拡散ビーム砲を内蔵。拡散するビームという関係上射程距離はそれ程長くはないけど、近距離の面射撃的な扱いが出来るわね。それと頭部には側頭部にビームバルカンが1門ずつ内蔵。こっちも基本的に射程は短いけど、対人や敵の攻撃を迎撃するという手段から特に問題は無いでしょう。聞いての通り、どちらもビームだから弾切れの心配はいらないわ」
レモンの言葉を聞きながらどこか禍々しい印象を受ける頭部へと視線を向ける。確かに嘲笑する虐殺者の異名を持つニーズヘッグという機体名には丁度いいかもしれない。その頭部の、左右の側頭部にビームバルカンの発射口が見える。
「それと、これはグロウセイヴァーの時と同じくアダマンハルパーね」
チラリと俺の方を見ながら告げるレモン。まぁ、スライムを使っていると知っているだけにその選択は当然だろう。
「今聞いて貰った通り、このニーズヘッグの武装はその殆どがヒュドラに依存しているわ。そのヒュドラだけど、見ての通り……いえ、見えないわね。とにかくニーズヘッグの両肩にそれぞれヒュドラが設置されている場所があって、当然そこにもT-LINKフレームが使われているの。つまり、アクセルの念動力でヒュドラはその肩の支点を中心として自由自在に動く訳ね」
レモンの言葉に、ヒュドラへと視線を向ける。
確かにこのニーズヘッグという機体は攻撃の7……いや、8割はヒュドラに依存しているのだろう。つまりは、それをT-LINKシステムを通して念動力で使いこなすのが重要になってくる訳だ。
「さて、武装についての説明はこれで終わり。次はニーズヘッグの持つ武装以外の説明ね」
レモンの説明はまだ続く。
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:300
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:447
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