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MS Operative Theory

作者:ユリス
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軍編制
  ロンド・ベルとネオ・ジオン(シャア)の編制①

——少ない戦力を将兵と兵器の質でカバーした二つの軍事組織——

 U.C.0093にシャア・アズナブルが引き起こしたシャアの反乱では、地球連邦軍の外郭組織であるロンド・ベルトネオ・ジオンの間で局地戦とも言える戦闘が行われた。両者はその規模のため、似たような編制の組織であったと考えられている。しかし、母体とする組織や思想の違いはその編制にも大きな影響を与えていたのである。

ロンド・ベルは連邦軍の外郭組織として第1次ネオ・ジオン戦争終結の翌年であるU.C.0090,03,21に設立された。設立時の隊長はブライト・ノア大佐が務め、旗艦はネェル・アーガマ級戦艦であったと言われる。

 主な任務は旧公国軍残党をはじめとする反連邦組織の捜索と摘発であった。しかし、第1次ネオ・ジオン戦争以降、各コロニーで盛り上がりを見せていた反連邦活動は一般の住民やコロニーの行政機関にまで浸透していたため、ロンド・ベルはその活動を遅滞させた。

 また、ロンド・ベルが充分な艦艇を有していなかったことも問題であった。しかし、U.C.0092,12,22のネオ・ジオンによるスウィート・ウォーターの占拠により事態は一変する。

 連邦軍は連邦政府議員ジョン・バウアーの提案を受け入れロンド・ベルの増強を決定、部隊を離れていたブライト大佐を新造艦ラー・カイラムの艦長に据え、さらにアムロ・レイ大尉を編入するなど、大幅な再編を行っている。

 また、その装備についても新造艦であるラー・カイラム級だけでなく、RGM-89(ジェガン)が配備されている。なお、これらの配備前にはRGM-88X(ジェダ)が配備されていた。

 また、指揮系統の上ではロンド・ベルの指揮下にあったが、外郭部隊という立場のため独自の判断において行動することが許可される場合もあった。

 対するネオ・ジオンの成立には不明な点が多く、U.C.0090以降、各地で行われた反連邦運動や組織が統合した結果、シャアを頂点とする組織が作られたという見方が一般的である。

 前述の通り、U.C.0090頃から反連邦活動は活発となっていた。中でもエグムやNSP(New Summer Project)などの組織は各コロニーに反連邦感情を植え付けるだけでなく、武力闘争をも行っていた。また、わずかではあるがハマーン・ジオンの残党も活動を継続していた。シャアはこれらの勢力と積極し、後のネオ・ジオンの土壌を作っていたと考えられる。

 また、ネオ・ジオンは独自のMS開発技術などを有していなかったため、地球圏最大のMS開発企業であるアナハイム・エレクトロニクス社(AE)に接近、MSと艦艇の開発を依頼することで戦力の拡充を図った。

 これによりネオ・ジオンは急速に武装化を進めるが、シャアは正面決戦による地球連邦との決着ではなく、地球寒冷化作戦の完遂による地球環境の壊滅を最終目標としていたために、大規模な部隊を必要としなかった。そのこともネオ・ジオンの編制を容易にした理由と考えられる。

 ネオ・ジオンは軍事力に加え、政治力の充実にも努めていた。それは地球連邦との外交に役立つこととなった。ネオ・ジオンは地球寒冷化作戦のため、軍事と政治の両面を強化したのである。





補足事項

——シャアの反乱以前のロンド・ベル——

 反連邦組織の捜索と摘発のために設立されたロンド・ベルであったが、当初からその任務は難航していた。第1次ネオ・ジオン戦争以降、各コロニーに作られた反連邦組織の活動によってコロニーの住民だけでなく、行政機関までもが連邦に対して非協力的な態度を取るようになったためである。


■アムロ・レイ大尉

 ロンド・ベルへの配属当初はラー・ザイムを乗機としていた。2年以上の年月をかけ、シャアの行方を探っていた。


■ブライト・ノア大佐

 一旦、ロンド・ベルを離れ、ガルダ級の艦長に就任したとされるが、U.C.0092の戦力増強の際に隊に復帰した。

 
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