DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
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第6章:女の決意・男の勘違い
第22話:崩落注意……特に身内ッス!
(アッテムト鉱山)
ウルフSIDE
なんちゅーダンジョンだここは!? ガスは酷いし、坑道内は迷路状……マーニャさんとミネアさんが、道を憶えてたから無駄なく進めるけど……そう言えば俺はダンジョン内に入るの初めてだったんだよね。
以前来た時は、中には入らず村で治療に専念してたから。
その村も一変してたなぁ……
エスタークを掘り当てた事で、ガスの量も増えモンスターまでも凶暴化し、残ってた人々も半数が死亡したらしい。
少なくとも、以前に子供と母親だけは避難させといて良かったよ。
「それにしても……色んな意味で戦い辛いダンジョンですね」
ライアンさん・アリーナ姫と一緒に、前衛で敵と戦っているシン君が、先程俺が感じてた感想を口に出す。
このガスは厄介だ。
「でも何でモンスター達は、このガスを吸ってても平気で戦えるの?」
最近色っぽさが増してきたアリーナ姫が、ミニスカートをひらめかせ程良いパンチラを披露しながら敵を倒し、この状況の理不尽さを問いかける。
「このガスは魔界の瘴気ガスみたいなモノだからね。多分エスタークの所為で発生してるガスなんだと思うよ。だからモンスターには影響は無く……いや、むしろ凶暴化してるんじゃないかな?」
セクシーパンツに見とれ返答がワンテンポ遅れたが、俺が導き出した答えを披露する。
「でもボク……苦しいですよ。モンスターだったのに何でですか?」
「そりゃホイミンさんは、身も心も人間になったからですよ。しかもこのガスで凶暴化しないって事は、清い心の人間になったってことです」
「なるほど! わーい、ウルフさんありがとうございますぅ」
別に口説く気は無いのだが、美女が不安げにしてると優しい言葉をかけてしまう……
でも師匠に教え込まれた事だし、俺の所為じゃないよね。イケメンだからモテちゃうのはしょうがないよね。
でも、それを解ってくれないライアンさんが俺の事を睨んでくる。
“俺の女に手を出すんじゃねーぞ”的に睨んでくるよ。
大丈夫なのになぁ……これ以上はキャパオーバーだから、手を出したりしないのになぁ……
あぁそう言えば、アリーナ姫のパンチラを目で追ってたら、クリフトさんにも睨まれたなぁ……良いじゃん見るくらい!
男ってのは見れるパンチラには目が行ってしまうんだよ!
同じ男なら解ってもらえると思ったのだけど……
最近リュカさんにそう言う態度をしないのは、リュカさんは絶対に他人の女に手を出さないと理解したからだろう。
手を出す気なら3日もあれば目的を達成してる……逆に言えば、長時間一緒に行動をしてて手を出す気配がないのは、安全な事の証だと理解したんだろう。
では何で俺の事は警戒してるんだ?
俺なんかは、一緒に居たマーニャさんにもミネアさんにも手を出してないのに。
この旅で手を出しちゃったのは、以前から顔見知りのリューノだけ……あ、だからか!
今まで手を出さなかった知り合いにでも、環境や状況が変われば手を出す男として認識されてるんだな!
それは違うぞお前等! 俺にだって分別がある……いや、分別なら俺の方がある!
あのオッサンには自分ルールがあるだけだろ!
時折みんなにキアリーをかけながら、俺の立場について些か憤慨してると、大きく開けた空間に到着した。
今までは狭い鉱山の通路だったのだけど、禍々しい城がスッポリ入ってる空間に……この城がエスタークの城なんだろう。
さぁ……ここからが本番だろうな。
ウルフSIDE END
(アッテムト鉱山)
デスピサロSIDE
馬鹿な人間共が無計画に掘り進んだ坑道の所為で、我々は迷ってしまいエスタークの居る城へ到着するのが遅れてしまった。
金なんぞに目がくらみ、自ら死期を早める愚かな連中……
お陰でエスタークを発見する事が出来たが、人間という生き物は生かす価値が皆無な生き物だ。
とは言え、その人間共にロザリーが囚われているのも事実……
エビルプリーストが早々に見つけ出すのを期待するしかない。
ヤツは優秀で、常に忠実だから任せておいて安心できる。
出来ればロザリーを攫った人間共を、生かして俺の前に連れ帰ってほしいな。
俺の手で奴等のハラワタを引きずり出してやりたい……生きたままな!
エビルプリーストも残忍なところがあるし、ロザリーを攫った人間を生かしてるとは思えんが……残念だ、俺の楽しみが減るなぁ(笑)
さて……エスタークから発せられる邪気が大きく増した様だ。
どうやら目覚めたのだろう。
何と言ってデスパレスへ来させるか……他者に媚びるのは苦手なのだが、仕方ないか。
もう一つの問題は進化の秘法だ。
未完成のままバルザックも死に、黄金の腕輪に変わる触媒アイテムが見つからないまま、エスタークを迎え入れる事になってしまった。
エビルプリーストの提案を採用し、進化の秘法にセーフティーを施したが……
進化をさせ凶暴化したのに、我々のコントロールを受け付けなくなった時用に、あやかしの笛の音色を聞かせると崩れ去る様に改造した。
あとは、何と言ってヤツに進化の秘法を使用するか……だ!
そんな事を考えながらエスタークの城を進んでると、ヤツが封印されてる部屋へと辿り着く。
取り敢えずエスタークを連れて行くのが先決だし、その他の事は追々考える事にしよう。
最悪“二度と人間共に封印されなく措置です”と嘘を吐けば良いだろう。
「皆、エスターク様の御前だ。無礼の無いように注意せよ!」
俺は連れてきた部下達にそう指示し、エスタークの居る部屋へと入って行く。
デスピサロSIDE END
(アッテムト鉱山)
マリーSIDE
エスタークの神殿が丈夫な造りで良かったわ。
それでも怖いからイオ系は使わなかったけど、メラゾーマやベギラゴンを使いエスタークを早々に追い詰める事が出来た。
前衛のシンちゃん・ライアンちゃん・アリーナ姫の3人に、ブライ・クリクリ(クリフト)・ミネア・マーニャが補助魔法で援護する。
ブライとマーニャは時折攻撃魔法を披露するけど、基本は援護だ。
ホイミンはライアンちゃん専用穴……違った、専用の回復役になり、ウルフは状況に応じて攻撃・援護・回復を使い分けてた。
だから私は、手加減できない魔法を駆使してガンガンいきましたわ!(でもイオ系は使わない。だって怖いじゃない!)
我が儘を言って付いてきたので、活躍しないと拙いんですわよ。
でも、何度かシンちゃんを巻き込んでしまったので、皆さんから白い目で見られてます。
でもでもぉ~、天空の防具があるからぁ~、大丈夫じゃん!
なんやかんやで、エスタークを倒した私達。
するとそこに……
「ば、馬鹿な!? エ、エスターク様が倒されるとは……」
私達が居るエスタークが鎮座してた玉座前とは別の場所……大きく溝があり、ここからでは行き来できない場所から、銀髪のお父さんソックリなイケメンが現れ驚愕の声を上げている。
ほっほぉ~……どうやら彼がデスピーちゃんね。
「うわぁマジかよ……あの面が、あのオッサン以外に存在するなんて……悪夢じゃん!」
どうにもお父さんと仲良くなれないシンちゃんが、デスピーを見て吐きそうな声を出す。
アンタの子孫は、あの顔に惚れるんだぞ。
「まさか人間共に、エスターク様を倒せる者が居るとは……しかし、エスターク様と戦い終えた今なら、体力の消費が激しく弱っているだろう」
そう言うとデスピーは剣を抜き放ち、今にも攻撃してきそうな状態になる。
溝が大きく、私達からは攻撃できないけど、魔族さん達には問題ないのだろうなぁ……
ズルいよね……取り敢えずイオナズンで、この場所自体を破壊しちゃいましょう!
この建物は丈夫そうだから、全体の崩壊には繋がらないはずよ。
「イオナズン!」
それでもデスピーの居る方を魔法攻撃し、自分等の安全を確保する。
そして予定通り、デスピー側から崩壊が始まり、慌てて彼等は逃げていきました。
“げっ、マジかよ!”って顔をしてたのが笑える。
「ヤバい……ここも危険だぞ! 早く逃げ出すんだ!!」
指示を出したのはウルフだ。
みんなに来た道を引き返すよう、指差し指示すると私を抱きかかえダッシュする。
お姫様抱っこが良かったわ。
何とか先程まで居たエスタークの玉座前からは逃げ出したけど、建物全体が僅かに崩壊し始め、何だかとってもヤバい雰囲気。
皆さんの白い目が強まる中、ウルフがテキパキと逃げ出す指示を出してますわ。
やっぱマイダーリンは頼りになる。色んな意味で!
でも重要なアイテムを取得しなきゃならない私。
来る時にそれらしい場所は確認しておいたので、それはだけ回収しちゃいますわよ!
ちょっとだけ脇道に逸れたので、「早くしろ馬鹿!」とウルフに言われちゃったけど、気丈な私はへっちゃらよ。
だって気球さえ手に入れれば、皆が私に感謝するし……
結果オーライなら何でも良いのよ!
マリーSIDE END
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