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SDガンダムGジェネレーション・オーバーワールド 明日無き未来へ

作者:鳥人間
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第2-10 ニュージェネレーション

 
前書き
今回も短めです。 

 
補給が終わり、地球にあるトリントン基地に向かって出発したジェネレーションガールズ。その道中、和也は美穂と法子の訓練のためシュミレーションルームで訓練していた。

「そこです!」
「当たれ!」

法子は、ゲルググ。美穂は、ドムに乗り和也との演習していた。和也は、ザクに乗り二人の射撃を華麗に回避していた。

「法子!もっと狙いを絞れ!美穂は、相手の軌道を読んで未来位置に向かって撃つんだ!ソイツの火力なら一撃で相手を落とすことが出来る筈だ!」

和也は、二人の指導を行いながらも攻撃の手を緩める事はなかった。二人に向かってクラッカーを投げ込み二人を離れさせる。

「そこ!」
「ッ!」

離れた瞬間、美穂との距離を積めて蹴りを入れて相手の体制が崩れたのちにマシンガンの雨を浴びせていった。
耐えられなくなったドムは、そのまま爆発して残りは法子だけとなった。

「グッ・・・このーーー!」

法子は、ビームナギナタを構えて突っ込んできた。パートナーが居なくなったら今、単独では勝てないとふみ得意の接近戦にしようと試みたが相手の動きを見ながらヒートホークで受け止める。

「確かに法子は、接近戦の方が得意みたいだけどな!」

ナギナタを切り払い距離を置く。そして、残った左手でクラッカーを投げ付ける。

「ッ!」

法子は、咄嗟にシールドを構えてクラッカーの爆発を防ぐ。しかし、シールドと爆発によって視界が狭くなってしまっていた。

「ただ、斬りかかるだけじゃ熟練のパイロットには対応出来ないぞ!」

相手の隙を逃さず和也は、再び接近してヒートホークで斬りかかった。始めはシールドが防いでくれたが直ぐに破壊されて次には機体を斬られていた。

「・・・ふぅ。今日は、ここまでにしようか。」

シュミレーターを終了させて出てくる三人。

「また、勝てなかったー!」
「二人とも、腕は上がってきているけど機体性能と武器を使いこなせていないな。ゲルググは、射撃も優秀な機体だ。接近と射撃、両方こなせれるようにならなくちゃいけない。ドムは、逆に火力の高い射撃攻撃が主となるだろ?そうなると接近されたら降りになるから相手を近付かせないように立ち回らないとさっきみたいになるぞ。」
「「はい!」」

和也は、二人の改善点を伝えると今日は解散してシュミレーションルームを後にした。自室に帰る途中、トレーニングルームの前を通ると中から音楽が聞こえてきた。気になり中を覗いて見るとそこには、凛と未央が音楽に合わせてダンスをしていた。気になった和也は、静かに中に入り見学させてもらうことにした。
暫くしてから音楽が終わりダンスが終了して息が上がっている二人に対して和也は拍手を送る。

「和也さん!?」
「何時から見てたの!?」

急な拍手に驚き振り向くと和也が居ることに驚いた二人。

「すまない。通り掛かったら二人がダンスをしているのが見えてな。見学させてもらった。いけなかったか?」
「い、いえ。そんなことは・・・」
「でも、さっきの音楽・・・ダンスにしてはアイドルっぽかったんだが?」
「・・・私達、元の世界ではアイドルだったんだよ。」

二人の出身世界であるアフターコロニーと呼ばれる世界では地上と宇宙に住む人々は、険悪な中であった。そんな中、彼女達は地上で活動するアイドルグループであると話してくれた。

「私達三人は、地上に住む人達に少しでも笑顔になって欲しくて活動してたんだ。」
「そうだったんだ・・・ん?三人?」
「そう。私達の他にもう一人いてね。その子と三人でトリオグループ“ニュージェネレーション”ってグループだったんだ。」
「(成る程、だからあの動きだったのか。)」

和也は、二人のダンスを見ていて気付いていたことがあった。それは、二人の動きが極端過ぎていたのであった。二人との距離が曲の割には近すぎていた時と離れすぎている時が見られていた。

「(三人としての動きだとしたら納得だ。)でも、そのもう一人はどうしたんだ?」
「・・・行方不明なんです。」

ある営業中、ジェネレーションブレイクに巻き込まれて離れ離れになってしまったと説明してくれた。

「私達は偶然その場に居合わせていた楓さん達に助けられてそのまま一緒に行動を共にすることになったんだ。もしかしたら、しまむーも何処かに避難してる筈だから。」
「各地を転転するこの部隊なら合流できる可能性も高いしね。」
「しまむー?」
「あ・・・島村卯月。元気があって普通の子なんだけど、私達にとって大切な仲間なんだ。」

彼女との出会いは偶然の産物であった。元々、三人とも手違いでプロダクションの面接が不合格あったのが合格と伝えられていてその後、候補生として迎えられたユニットであると話してくれた。それぞれ目的は違ったが卯月は、純粋にアイドルになりたいと思っていた。そんな卯月を見て感化されていった二人が皆のために歌を歌うとという目標へと変わっていったと語ってくれた。二人の会話からでも島村卯月と言う人物は大事な友達であると分かった。

「そうか。見つかるといいな。」
「うん!」

少し雑談した後、再びレッスンを開始すると二人は言い、邪魔にならないように和也は部屋から退出した。そして、二人の背中が同じくアイドルを目指している妹との姿が被って見えた。

「そう言えば、アイツもああやって練習してたな。」

あれから結構時間が経ってしまっているため、自分の世界がどうなってしまっているのか想像がつかなかった。しかし、今現在でも統合軍と接触することができてなく連絡をつけることも出来なかった。和也の中で、少しずつであるが焦りが出てきているのは自分でも気付いていた。

「(だけど、今はこの部隊で戦わなくちゃな。そして、1日でも早く元の世界に戻らないと。)」

ふと外を覗くと地球が近づいてきているのを確認すると再び自室に向かって歩き出した。 
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