MS Operative Theory
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軍編制
ジオン公国軍の編制➂
——宇宙艦隊や機動部隊的な編制とMS部隊——
コロニー国家が設立した軍隊であるジオン公国軍は、宇宙軍から始まったことからも分かるように、宇宙艦艇を重視していた。これは機動師団という言葉が、宇宙艦隊を示すことが多いことからも理解できる。
つまり、後に一般化したMS空母的な性格を持つ宇宙艦艇だけでなく、宇宙艦艇を中心としたMS部隊の編制を考慮した組織もジオン公国軍であった。
ジオン公国軍は、教導機動大隊に見られるように、いち早く宇宙艦艇とMSを組み合わせた機動部隊を編成、採用すると同時に地球方面軍の地上部隊や海洋部隊にも機動部隊を取り入れていった。地上部隊においては、ガウ級攻撃空母や海洋部隊でのユーコン級潜水艦などが、宇宙艦艇の代わりに使用されている。
MS部隊の機動部隊化は、特に宇宙部隊に置いて徹底されており、哨戒部隊や対ゲリラ/テロ部隊など比較的小規模な部隊であっても、ムサイ級に代表される艦艇を母艦として編成されていた。
■ファルメル隊
地球連邦軍のコマンド部隊掃討のため、ムサイ級ファルメルを母艦として編成された。宇宙攻撃軍の対ゲリラ部隊。正式名称は不明。隊長はシャア・アズナブル少佐。編制時の装備はムサイ級ファルメルと、MS-06S(ザクⅡS型)1機、MS-06F(ザクⅡF型)4機だったとされる。
■キャメル・パトロール艦隊
宇宙攻撃軍の哨戒部隊で、隊長はドレン大尉、旗艦はムサイ級キャメル。U.C.0079,12上旬時の装備は、3隻のムサイ級(キャメル、スワメル、トクメル)と9機のMS-09R(リック・ドム)であった。ホワイト・ベース隊こと第13独立部隊と交戦したが、全滅している。
■コンスコン機動艦隊
第13独立部隊の掃討のため、U.C.0079,12に編制された宇宙攻撃軍の機動部隊。艦隊司令はコンスコン少将で、チベ級高速重巡洋艦を旗艦としていた。装備はチベ級1隻とムサイ級3隻、リック・ドム12機だったとされる。4個MS小隊が配備されていたが、第13独立部隊に3分足らずで撃破された。
補足事項
——一年戦争終戦前後の部隊編制——
ジオン公国軍の部隊編成は、時期や地域、任務などによって異なっていた。これは物資不足に悩まされた一年戦争後期から末期にかけて顕著にみられ、中にはモビルポッドを中心に装備した戦闘大隊すら編成されていた。また、地球方面軍の偵察部隊の中には、MS1機と複数のワッパから構成された部隊も存在するなど、任務による違いも見られた。
■カスペン戦闘大隊
ソロモン線の後、宇宙攻撃軍のヘルベルト・フォン・カスペン大佐を隊長として再編された戦闘大隊。大隊長こそ新型のMS-14(ゲルググ)だったが、MSの不足から他のパイロットはモビルポッドMP-02A(オッゴ)を装備した。起動兵器の総数こそ34機と、通常のMS大隊よりも多かったが、、パイロットの大半は戦闘経験のない年少兵だった。
■シーマ海兵艦隊
突撃機動軍に所属する海兵艦隊で、一年戦争後、装備を持ちだして海賊活動を行っていた。事実上の艦隊司令は、シーマ・ガラハウ中佐が務めた。民間偽装船を含め9隻の艦船と、MS-14F(ゲルググ・マリーネ)を中心とした37機のMSを装備していた。一年戦争開戦以来の歴戦の部隊であるため、編成や装備は時期によって異なっていたとされる。
——流動的な編制の部隊——
第13独立部隊に対抗するように急遽編成されたコンスコン機動艦隊のように、任務に応じて編成される部隊は、ジオン公国軍以外にも多く見られる。
だが、基本メンバーを固定し、人員と装備をその任務に応じて組み込んだ部隊となると、ジオン公国軍の技術試験タイ以外にはほとんど見られない。技術本部直轄の部隊である技術試験隊は、試作兵器の評価試験を任務とした。
専属の技術士官や技術試験化要因が配属されており、評価対象となる試作兵器とそのテストパイロットを、任務のたびに組み込むという形式を採っていた。代表的な技術試験隊として、第603技術試験隊と第604技術試験隊が知られる。
■ヨーツンヘイム
第603技術試験隊の試験支援艦(母艦) ヨーツンヘイム。民間貸客船の改装艦で、クルーも徴用された相当官であった。
後書き
次回 エゥーゴ(カラバ)とティターンズの編制
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