転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0517話
「アクセル隊長、次はこれをお願いします!」
そう言って技術班のメンバーのメギロートが運んできたコンテナを空間倉庫へと収納する。
エヴァがレモンの研究室に突撃してきた翌日。現在俺は魔法球の中で新型機のパーツやら武器やら、あるいはまだ組み立て中の部品といった代物を次々に空間倉庫の中へと収納していく。
最初は俺の新型機に関してどんな機体になっているのかを知る事が出来るチャンス……とも思ったのだが、その全てがコンテナに梱包されていてはどんな武器やらパーツやらがあるのかも見る事が出来無い。
いやまぁ、細かい部品が零れ落ちたりする可能性を考えればコンテナの中に纏めて放り込んでおくというのがベストなのは分かるんだが……
「俺の分はこれで最後です。では隊長、俺はこの後データ回収の方に回りますので」
そう言って去って行く技術班。
もちろんこの魔法球の中にあるコンピュータやそのデータが時の指輪を融合した結果、どんな風になるのか分からないので――それこそデータが全て破壊される可能性もある――データについては全てバックアップを取っているのだ。パーツやら何やらは運んでくれば俺がそのまま収納するのだが、データに関しては全てバックアップを取らないといけないのでかなり手間が掛かる。
尚、時の指輪については昨日エヴァと遭遇した後、麻帆良にあるエヴァの別荘まで移動して起動してあるので問題無い。
せめてもの救いは、まだこの中で設計されている機体は俺の新型機に関してだけという事か。もしも他の機体に関しても開発したりしていたら情報が錯綜する可能性もあったからな。
あぁ、それとOG外伝が始まって以降入手した機体や武器の解析データやらなにやらもあったが……それについては一纏めにしておけばいいだろうしな。
「次、これをお願いします!」
再び現れる技術班のメンバー。こちらは先程と違いコンテナをトレーラーに載せて運んできている。運んできたのがメギロートでないのは、コンテナの数が多いからだろう。5m程度の物が4つに、10m程度の物が1つある。
「そこに置いておけ」
そう呟き、次々にコンテナを収納していく。
そしてそのまま半日程が過ぎただろうか。そこまで掛かって、ようやくコンテナで運べる部品やらパーツ、武器に関しては収納を完了した。
「残るのは、T-LINKフレームで作られている骨組の部分ね。あれはさすがにコンテナに入りきらないから、直接お願い」
休憩用に紅茶と軽食類を持ってきたマリューの言葉に頷く。
……そう言えば、その骨組みも見るのは初めてだな。
「ふふふ。きっと驚くわよ」
意味あり気に笑みを浮かべているマリューの様子が気になったが、まずは腹ごしらえとばかりにマリューお手製のサンドイッチやケーキを口へと運ぶ。
「データのバックアップについてはどんな具合だ?」
「そうね。量が量だけにちょっと時間が掛かってるけど、それにしても今日中には終わると思うわ」
「そうか。なら問題は無さそうだな」
この魔法球の中で今日1日をデータのバックアップ等に使い、明日1日をその確認に使う。そうしておけばさすがに問題は無いだろう。
「……さて、なら早速行くとするか。隔離地区のハンガーで良かったんだよな?」
「そうよ。ハンガーA-1」
……そう言えば、A-2とA-3には入った事があったけどA-1は初めてだな。
まぁ、レモンが俺に入らないようにと言っていたのもあるが。
そんな風に思いつつ、マリューと一緒に隔離地区にあるA-1へと移動。ハンガーの扉を開けると……
「へぇ、これが俺の新型機の……ん?」
ふと浮かんできた違和感。
どこがおかしい? と思いつつ、目の前にあるT-LINKフレームで仮組みされた骨組みへと視線を向ける。顔の部分が付いてないのはまだ仮の骨組みの段階である以上はしょうがないだろう。T-LINKフレームが赤いというのはヒュドラの時に見ているので分かっている。違和感はそれじゃない。つまり……
「小さい?」
そう。明らかにPTやAM。そしてグロウセイヴァーのようなADに比べて小さいのだ。2回り……いや、3回りかそれ以上。頭部がまだないので正確なサイズは分からないが、その頭部を抜かした状態で13m前後。つまり頭部を入れても恐らく15m前後になる、のか? 通常のPTやAMが20m前後であると考えると、かなりの小型機と言ってもいい。確かフェアリオンが15m強だった筈だから、あのくらいの機体になる訳か。
「そうよ。アクセルの新型機に関してはこれまでのPTやAMに比べて随分と小型機になる予定なの」
そう言いながらハンガーの奥の方から歩いてきたのはレモンだ。その手に持っているディスクを見る限りでは、データのバックアップを取っていたのだろう。
「……何でまたここまでの小型化を?」
「理由の1つとしては、ヒュドラの存在ね。多機能型バインダーの名前通りにバインダー自体に色々な機能が備わっているから、機体のスペースに余裕が出来たのよ。そこでそのスペースに何か新しい機能を組み込むか、あるいはいっその事その空いたスペース部分を無くしてしまって機体自体を小型化するか」
そこまで言い、新型機の骨組みへと視線を向けるレモン。
「アクセルの基本戦闘スタイルは速度を重視したものでしょう? それを考えた結果、小型化を選択したの。例えば同じ推力でも小型機と大型機――この場合は普通のPTサイズね――だと、小型機の方が速度という一点で上なのは理解出来るでしょう?」
「確かにそれはそうだが……」
レモンの言う通り、大型機と小型機では後者の方が加速力や運動性、機動性で勝っているのは事実だ。しかし。
「防御力の問題を考えた場合は大型機の方が有利じゃないか?」
「もちろん普通に考えればそうね。けど思い出して頂戴。私達が持っている技術を。特にT-LINKフレームに関してはPS装甲の能力も持っているんだから防御力はPTとかに比べても遜色ないわ。それに……」
「それに?」
「アクセルが乗る機体なのよ? 私やマリューがその辺を考えてないとでも思ってるの? ……そもそもアクセル自身は物理攻撃が効果無いから死ぬ心配はないでしょうに」
「いや、俺はそうだが他の奴等は……」
「安心して頂戴。この小型機は完全にアクセル専用のオンリーワンよ。コーネリア達は今まで通りに普通の大きさの機体を使って貰うわ」
「……なるほど」
オンリーワン。つまり完全に俺の専用機として設計され、開発された機体な訳か。
それでも色々と疑問はある。その中でも最も大きいのが……
「そもそも新型機には特殊なシステムを色々と積み込んでいたし、ブラックホールエンジン、トロニウム・エンジン、時流エンジンの3つを組み込むんだろう? 他にもNジャマーⅡや通常のジャマーとか、そして何よりもシステムXN。それ等を全部積み込めるのか?」
そんな俺の疑問に、レモンは笑みを浮かべて頷く。
「ええ、その辺は最初にきちんと計算しているわ。もちろん元のままの大きさだと15mサイズに組み込むのは難しかったかもしれないけど、殆どが小型・高性能化に成功しているのよ」
「……この場合、さすが技術班と言うべきか?」
「そうね、そう言って貰えると嬉しいわ。技術班の皆もそれぞれ自分達の研究で頑張っていたしね。……半分は趣味もあったんだろうけど」
苦笑を浮かべるレモンに、マリューもまた同様に苦笑を浮かべている。
まぁ、シャドウミラーの技術班は大半が一種の趣味人に近いしな。
そう思いつつ、頭部が無い状態の新型機を見ながら口を開く。
「ちなみに頭部はどうなってるんだ? このハンガーには無いようだが」
「頭部についてはちょっと問題があってね」
「問題? 頭部にか?」
それこそブラックホールエンジンやトロニウム・エンジンのようなこれまで扱っていなかった技術について開発に難航するというのなら分からないでもないが、頭部に問題? 何か未知の技術とか使ってたか?
そんな俺の疑問が顔に出ていたのだろう。再び苦笑しながらレモンとマリューはお互いに顔を見合わせる。
「別にアクセルが心配するような理由じゃないわよ。技術的にはこれまでの集大成みたいな感じで、目新しい技術は使ってないし。敢えて新技術を上げるとすれば頭部に内蔵するビームバルカンくらいかしら。でもこれにしたって新技術と言う程のものじゃ無いのは言わなくても分かるでしょう?」
「……なら何が理由なんだ?」
「簡単よ。ねぇ、アクセル。アクセルは今のシャドウミラーの戦力的な象徴と言ってもいいわよね?」
「だろうな」
シャドウミラーで最強のパイロット。自分で言うのは多少恥ずかしいものがあるが、俺がそうなのは間違い無いだろう。そして俺の愛機であるグロウセイヴァーも含めて、シャドウミラーの戦力の象徴と言っても間違いではない筈だ。
「つまり、アクセルとグロウセイヴァーがシャドウミラーの象徴な訳よ」
「まぁ、そうだろうな」
「……分からない? それが問題なのよ?」
「何?」
レモンの言っている意味が良く分からない俺だったが、マリューが溜息を吐きながら口を開く。
「ようはね、頭部をどんな形状にするかで技術班が真っ二つに分かれてるのよ」
「……何?」
馬鹿みたいに思わず尋ね返す俺。いや、だが頭部をどんな形状にするかで揉めてるって。
「片方はシャドウミラーの象徴であるグロウセイヴァーの頭部、つまりはアシュセイヴァーの頭部ね。それをベースにして新型機用に設計し直すという意見。まぁ、これについては分かるわよね? グロウセイヴァーの後継機だと一目で分かるし、象徴的な意味でも単純明快になる」
「それは確かにそうだろうな。機体を見た時に頭部というのはかなり強く印象に残るから、グロウセイヴァーの後継機だと言うのは一目瞭然だろう」
それでも強襲型機動兵器であるアサルトドラグーン――AD――とは性能が全く違う物になりそうな感じだが、頭部が同じなら確かに後継機だと判断してもおかしくない。もっとも、その後継機が15mサイズにまで縮んでいたりするんだが。性能的にもどちらかと言えば『単機で戦局を一変させうる決戦兵器』というSRX計画に準じた物に……いや、単機で云々と言うのならグロウセイヴァーで既にその域には達してるか。
そんな風に考えている俺の前で、マリューの説明が続く。
「もう片方は、新型機なんだから頭部もグロウセイヴァーの頭部に縛られないで独自設計された物にしようという意見ね。こちらの意見も単純明快。自分達の技術の粋を凝らして頭部を新設計したいという人達」
まぁ、こっちも分からないではない。むしろ技術班の性格としてはこっちの方に流れる奴の方が多いんじゃないだろうか。
「で、勢力的には?」
「ほぼ5:5ね。若干の差はあれど真っ二つに分かれてるわ」
「……予想外だな」
「でしょう? 私もてっきり新設計の方に多くの人が流れるとばかり思ってたんだけど。……慕われてるわね」
そう言いながら笑みを浮かべるマリュー。
だが、その隣ではレモンが溜息を吐いていた。
「慕われているのはいいんだけど、それで頭部の設計が遅れているのも事実なのよ。まぁ、今はまだ機体自体が仮組みのような状態だからそれ程影響は大きくないけど、このままだと頭部の開発の遅れで新型機が予定通りに完成しませんでした、なんて事になりかねないわ」
「あー……大変そうだな」
「そう思うのなら、アクセルがどんな頭部にするか決めて頂戴。それなら波風も立たないだろうし」
俺がと言われても、専門家の技術班が意見を分けている状態で……いや、そうだな。
「正直、どっちもそれなりに筋が通ってると思うからな。いっそ2つ頭部を作って性能を比べてみるというのはどうだ?」
「つまりコンペ?」
「ああ。幸い時間に関してはエヴァのおかげでそれ程気にしなくてもいいようになるし、それなら遺恨が残らないように技術の粋を凝らして作りあげた頭部を比べて……まぁ、俺の希望を言わせて貰えればコンペじゃなくてその出来上がった2つの頭部の長所を組み合わせて新しい頭部を作りあげるのがベストだと思うがな」
「うーん、でもそれだと結局……まぁ、アクセルが決めたんだしその方針で開発を進めろと言われればあの子達も文句は言えないでしょうね。分かったわ。その意見を採用させて貰うわ」
「じゃあ、話が決まった所で空間倉庫に収納をお願い出来る?」
「ああ」
T-LINKフレームで組み立てられた、近い将来俺の愛機になるその足の部分へと触れて呟くのだった。
「収納」
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:300
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:447
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