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幽霊だからって恋がしないとは限らないっ!

作者:御劔優太
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死者の魂。~消失~

俺が起きたのは11:39だった。
「すーっ・・・」
「グーっ・・・・」
寝てるのか・・・よかった、外へ出よう。
「伊織様、おはようございます。」
「ああ、今日の飯は?」
「赤飯でございます。」
「なんでだよっ!」
「二人に種を植え付けた記念・・・」
「死ね!」
///////////////////
まぁ、赤飯は作ってなかったがケーキを食わされた。
部屋に戻って着替えようとすると渚は起きた。
「伊織ぃ・・おはよう!」
「ちっ起きたか・・」
「舌打ちしたよね!?今」

着替えて渚がご飯を食べるのを待って、剣を持ったのを確認して部屋に戻った。

「まぁいい、部長を送るぞ。」
「ん?・・・・玲瓏!いつから起きてた!?」
「一時間前?」
「い、一時間!?それは・・・フルコース出来るじゃないか!?」
「フルコースってなんだ!?」
「いや・・まずはお口から・・・」
「言うな!」
「今でいいなら鎮めますよ」
「いらん!」
「ほら・・・私が・・」
渚が迫ってくる・・・強烈なデジャウを感じるんだが。
「伊織ぃ・・・して?」
「無理だ」
「それじゃあ私・・」
「却下だ。」
「えぇ・・」
「ほら・・・部長も帰るんでしょ?」
「あ、そろそろ時間だな。」
「いやに物わかりがいいですね。」
「えっ?だって学校で犯してくれるんだろう?」
「あんたの思考回路が犯されてるよ??」
「おお、それは調教してくれるんだな?」
「狂っとるわ。影山、こいつを送ってくれ。」
「は、わかりました。」
部長は影山によって排除された。
「それじゃあ私と・・・」
「せん」
「えぇ・・」
「今日はツカサの家に行く。」
「ああ、男なら良かった・・」
「・・・・・」

///////////////////

道中で、霙に出会った。
「お、伊織!どうしたの?コスプレ?」
「いや、俺はヤクザの二代目だからな。」
「ん?なにいってんだ?こいつ。」
「本当だよ!そして私は許嫁。」
「ええ!?おかしいでしょぉ!」
「なにがだ、一見落着だろう。」
「なぜだ!!!!????」
「まぁまぁ、あっそうだ、今からツカサの家に行くんだけど。」
「ああ、あのツカサね・・・いいよ」
俺達は学校の行く道の途中の階段を右に曲がった床にある家に入った。
「こんにちは。」
「あらぁ、祐司さん地の・・」
「はい、二代目、伊織です。」
「そう、ツカサは今妹とゲームしてるわよ。」

「ツカサ、よっ」
「おお、いおりん、部長から連絡は来てるよ。二代目なんだって?」
「ああ、そうみたいだ、俺は実感ないけどな。」
「ふーん、あそこは良心的なヤクザだもんね、」
(どうりで強い訳だよ。)
「やぁ、一葉ちゃん、久しぶりだね。」
「はい、久しぶりです。」
「あっ、ほら、せんべいいるか?」
「もらっておきます。」
「もう中二か、早いな。」
「えへへ・・」
(手なずけてますね。)
(変態ですね。)
「ははっ、それで?今日の用事は?」
「ああ、ちょっと「姉」を借りていいか?」
「はい、大丈夫ですっ!」
「!?」
「・・・・」
「少しだけ二人にしてくれないか?」

公園。

「んで?なんでこんなことをした。」
「僕は・・・・・昔から強くなれと言われていたんだ。」
「・・・・父親にか・・」
「そう、二年前に死んだけどね。」
「それでそこから男に鳴ったわけだ。」
「うん、胸も成長しなかったしいいかなって・・」
「ダメだ。」
「え・・・」
「それは自分の意思か?」
「それは・・・・・」
「だってお前はせっかく女で生まれてきたのに・・・女で育ってきたのに、それでいいのか?強くなれればそれでいいのか?」
「・・・・・」
「お前はせっかく綺麗なんだから。」
「あ・・・・・」
「父さんは望んでないと思うな。」
「・・・・・・うっ・・・いおりんっ!!」
ツカサが俺に抱きついてきた。
「・・・・」
俺は無言で頭を撫でた。
「・・・うわーん!・・いおりん・・」
俺はそのまま落ち着いてから家まで送った。
「じゃあな。」
俺はひきつりながらも笑顔を作ってみた。
「うんっ!」ニコッ
それを満面の笑みで返してくれた。

「先輩はハーレムでも作るんですか!?」
「いやそんなつもりはないが・・」
「はぁ・・これだから・・」
「本当にもう・・帰ります!!!」
(昔は私とずーっと一緒だったのに・・)
「悪いな、霙。」
「え・・・」

俺はそのまま振り返らずに家へ向かった。
「ただいま。」
「お帰りなさいっ!ご飯にする?お風呂にする?それとも・・」
「飯だ。」
「なんですと!?」
「お前を食べるわけないだろう。」
「エロ発言!?」
「訳がないだろう。」
「二回いうなぁ!」
俺は着物の渚と一緒に食卓へいった。
「そういえばツカサさんのこと撫でてましたよね・・・」
「ああ、どうかしたか?」
「上書きします。」

顔を近づけて来た渚と唇が重なった。
「ん、これで完璧!」
「舌入れただろ!」
「今度は積極的に来てくださいね♪」
「黙れ!」
突っ込み入れながらも渚が無理をしていることに薄々気づいていた。

「渚・・・・お前、無理してないか?」
「!?・・・・・・」
「俺が嫌いなら流れに乗せられるなよ。」
「そんなことない!!」
食卓には静けさは戻った。
「伊織は・・・・ずーっと他の人ばっかりで・・・・私のことはかまってくれなかった!!!」
「!?・・・」
俺は無意識にハーレムを作ろうとしていたのかもしれない。
全員を幸せにするなんて所詮ラノベやアニメの世界なんだ。
「私は!!!・・・私は!!!!!!」
だから俺は一人を選ぶことを選択してしまうんだ。
「伊織のことが・・・・!?」
俺は立ち上がり渚にキスをした。
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
数秒間時が止まったような気がした。
「俺は・・・・・お前を選ぶ、俺は渚のことが・・・・・・大好きだ。」
「・・・・・・・・・ありがとう。」
渚はニコッと笑った。
そして消えていく・・・・・・
ああ、やっぱりか・・・願い終えた魂は消えてしまう、そういう運命なんだよ。
何を考えていたんだ、俺は。
一生一緒なんてあり得ない。
残された時間を楽しくすごすのが人生だ。
そういうもんなんだよ。 
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