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レインボークラウン

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第九十二話

                   第九十二話  七人での演奏
 梨花は亜美と共にクラウンのメンバーにこのことを言った。
「亜美ちゃんの楽器が決まったから」
「パーカッションになったわ」
 こう他の五人に言うのだった。
「だから今度から七人で演奏するから」
「今度うちも入れてのはじめての演奏するってことになったんや」
「それで七人でのクラウンがどんな感じになるかとかね」
 そうしたものを見ていきたいとだ、梨花は五人に話す。そう言われて最初に言ってきたのは美樹だった。
「そうなのね、パーカッションね」
「そうよ」
「面白いわね」
 その話を聞いてだ、美樹は実際に楽しげに言った。
「前から美奈子ちゃんがサックスだったからチェッカーズみたいになったらって」
「そう思ってたのね」
「そう、実はチェッカーズパーカッションもあるから」
 正規のメンバーではないがサブとして加わっていたのだ。
「若しもって思ってたから」
「そうよね、ドラムに加えてね」
 赤音もここで言うのだった。
「パーカッションも入ってくれたら」
「うん、いいよね」
 春奈は赤音の言葉に明るい顔で頷いた。
「それもね」
「じゃあ早速ね」
「演奏してみましょう」
 華奈子と美奈子もこう言う。
「それじゃあね」2ら
「七人でね」
「そやったら音楽室に行ってな」
 亜美も二人の提案に応える、そのうえで梨花に言う。
「今から演奏してみるんやな」
「そうしましょう、ただ音楽室じゃなくて」
「ちゃう場所かいな」
「実は私達の楽器は今田先生のお屋敷に置いてあるの」
 塾であるそこにだというのだ。
「だからそこに入ってね」
「それでやな」
「パーカッションもあるから」
 亜美が演奏するその楽器もだというのだ。
「亜美ちゃんはそれを使ってね」
「学校のよりええんやろか」
「そう思うわ。先生のお屋敷にある楽器はどれもね」
「それやったらな」
「今からね」
「ええ、塾に行きましょう」
 こう話してだ、そのうえでだった。
「皆でね」
「何か色々ある塾やな」
「今田先生はお金持ちだから」
 それで色々なものが揃っているというのだ、実は才色兼備であるだけでなくそのうえ資産も持っている先生なのだ。


第九十二話   完


                            2013・12・22 
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