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Angel Beats! the after story

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TK 〜In my memory〜

 
前書き
⚠︎私が考えたものですので、そこはよろしくお願いします。 

 
僕の名前は『TK』戦線メンバーには自称と思われているがこれが僕の本当の名前って言っても1部である。

そんな、謎だらけの僕の記憶を話すよ…







僕の生まれはバリバリの日本人である。それも伝統文化・芸能が最も栄えている都市…京都である。

その京都にある歴史ある旅館に僕は生まれ、両親の顔や名前を僕は知らずに育った。旅館の従業員が酔っ払っている時に聞いた話だと、この旅館の女将こと僕の祖母は大の異国文化嫌いであり、その反対に僕の父は大の異国文化好きである。その2人が衝突するのは時間の問題であり、それがたまたま僕が生まれた時らしい、お互いに話し合った結果、僕は祖母が引き取ることになり両親は追い出され、今はどこにいるのかも分らない状況だ。



祖母に引き取られた僕は当然のように嫌われ世間では、園児ぐらいの歳の頃には、もう雑用を押し付けられていた。毎朝5時に起こされ、廊下の雑巾がけ、トイレ掃除など、日によって数は変わるが必ず片手の指が埋まる以上の仕事をしてきた。それを当然だと思っていた僕は、せっせと与えられた仕事をこなしてきた。

そんな生活が数年も続き世間では、小学校の中学年と言われている歳の頃には髪の地毛の色が黒からだんだん茶色に変わり、昔ながらの京都文化を敬っている祖母にとって、いくら地毛の髪でも許せないらしく、酷かった嫌がらせもますます強くなり、仕事の数は両手では数えきれないぐらいに増えたが、辛くないと言えば嘘になるがどこかにいるはずの両親を思っているとやる気が出てくるからだ。


そんなある日、旅館に来たお客様にこう言われた…『君、名前は?』とそして気付いた(僕の名前は何?)そんな疑問を胸に置きながら祖母に聞いてみたが『そんな暇があるなら働きな!』と平手打ちをされ、少し諦めようとしたが…

新年、旅館の従業員たち全員が参加する新年会で両親と仲が良かったって前から聞いていた「玄さん」という、30代中間の優しい人がいる。

酒で酔った玄さんに何気無く僕の名前のことを聞いてみたら、一瞬、躊躇ったが教えてくれた。
「君の名前は私にも分らない。でも君の父親は言ってたよ、夫婦2人の下のイニシャルが入ってる名前にしたいって、けどそれを聞く前に2人は追い出された。君の両親のイニシャルは父親が『T』と母親が『K』…そう『TK』これが、今分かる君の下の名前の1部だ。」

「T…K…ありがとう玄さん」何度も口に出して繰り返す、嬉しかった、本当に嬉しかったのを今でも覚えている。

次の日からお客様に名前を聞かれたら迷わずに「TKって言います」と僕は答えた。



そして世間では、中学生と言われる頃には仕事に慣れ何事もなく過ごしていた僕だが、新しい楽しみができた。

それは、旅館に来るお客様が部屋に置いていったりする、雑誌や新聞だった。
学校に通っていなくても、最低限の読み書き・計算を教わっていたが難しい漢字だらけで読めないけど、そこに写っている景色や物のどれもが新鮮だった。中でも祖母が言う異国の事については、ものすごく惹かれた。もっと知りたいと思う気持ちが抑えきれず、密かに玄さんから習っていたPCで異国について調べ、アメリカという大きな国ついて調べることが増えた。

京都の古い伝統も好きだが、アメリカのような最新の文化を持つ場所に興味がでて、特にストリートダンスと呼ばれる踊りが、かっこよかった。曲に合わせて踊る姿に次第に惹かれ、時間があれば動画で見た踊りを真似したり、雑誌に載っているかっこいい服を切り抜いたのを集めたりする日々が続いていた。


世間では、高校生と言われる頃には、従業員以上に仕事ができるようになったが、ついに髪の色が金色に変わり、原因としては掃除に使う塩素と呼ばれる薬品が髪に染み込んで脱色したらしい、祖母の嫌がらせは金髪になった瞬間、ものすごく増えた。それでもダンスや切り抜きの方もずっと続けている。ダンスの方は自分でも上達したと思うほど躍れるようになり、今はブレイクダンスを修行中である。


今の僕はある程度信頼されて、買い物を頼まれるようになってからは、外にでる機会が増え、自分の世界がもっと広がった。

そんなある日…まだ、外の世界が新鮮だった頃、いつも通る道にある、広場から聞いた時のある曲が聞こえてきた。買い物を頼まれて何回も通っていたが、こんなことは初めてだった。少しだけと思い、曲の聞こえる方に行くと…僕と歳は変わらないぐらいの赤いヘアバンドが目立つ、男の人が踊っていた。僕なんかよりも上手に踊っている姿に目を奪われていると、僕に気づいたらしく曲を止め、僕の方に近づいてくる。

「君もダンスするの?」
いきなりそう言われ、戸惑いつつも答える。

「う、うん少しだけ。」
そう答えたらパァ〜と笑顔を浮かべて

「よかったら、一緒に踊らないか?」

「いやでも、まだ買い物の途中だから…」

「少しだけ、少しだけならいいだろ」

「まぁ、少しだけなら」

僕の言葉を遮り半ば無理やり納得させられたけど、初めて人と遊べるという体験に興奮しつつも彼に連れられる。

「君さ、名前なんていうの?」

「T、TKっていいます。」

「えっ?TTKっていうの?」

「違います。TKっていいます。」

いくら名前の1部だと言っても、最初この名前を聞いた人は不思議と思う人や嘘をついてると思われて不機嫌になる人もいるが、彼はどっちなんだろうと考えていたが、全然予想のしていない答えが返ってきた。

「マジか!かっけぇーー、アメリカ人みたいじゃん!」
こんな変な名前を聞いてかっこいいって反応する人をみるのは初めてだった。

「かっ、かっこいいのかな」

「うん、かっけぇーよ。いいな〜俺もそんな名前が良かったな〜。」

「君の名前は?」

「あっ、言ってなかったな。俺の名前は葉山、葉山 社(はやま やしろ)って言うんだ。社って呼んでくれ、よろしくな。」

「社くん、よろしくお願いします。」

「かてぇ〜よ」と背中を叩かれた、これが僕の最初の友達、社くんとの出会いだった。
その時の僕の心の中は興奮でいっぱいだった。そして、社の足が止まり周りを見るとさっきの広場よりも大きな場所に着いていた。

広場には、たくさんの人が踊っていて、すごすぎて声が出なかった。
社は機械をいじり何かをしていたがすぐに終わり、声をかけてくる。

「Come on Let's dance」

そう、僕のあの言葉は、社が原点だった。でも、この頃の僕には英語の意味なんてわからなかったから、反応に困り何も言えなかった僕に、社は「そこは、OK Let's danceだろ」と優しく教えてくれた。そのまま、1曲だけ踊ったが社くんに勝てる気はしなかった。隣で踊るとよく分かる、まるでピエロみたいに軽々と体を動かして、周りを魅了していたのを今でも覚えている。

少しだけという約束だったが、もう夕暮れになっていて、急いで帰り祖母にこっぴどく怒られてしまった。


それからは、外にでる機会があれば、必ずいつもの広場で社とダンスを踊ったり、話したりした。社くんは引っ越してきたばかりらしく、方言の強い京都に馴染まず高校をサボり、ダンスをしてたらしい。社くんに「TKは京都弁でないよな」といわれた。その理由としては旅館には標準語のお客様が多く、京都弁だと伝わらないから祖母に厳しく標準語を教わったからである。でも、興奮すると、つい方言がでできてしまう。そんな話をするのが楽しかった。

だが…そんな幸せな日々は急に終わりを告げる。


僕はいつもの様に買い物帰りに社くんのいる広場に向かったが、そこには社くんの姿が見えなかった。顔見知りのダンサーに聞いても知らないの一点張りだった。また次の時も、そのまた次の時も社くんはいなかった。

そんなある日の深夜、トイレに行くために部屋を出たら、1室だけ明かりがついていた。不審に思い、足音をたてずにドアに近づくと祖母の声と古株の大和さんっていう、祖母と仲の良い料理長が何かを話していた。耳を澄ますと…

「最近、あのガキの帰りが遅いから、後をつけてたら案の定、友達なんか作っていたよ。だから、その友達に言ってやったよ。2度とあいつに会うなってね」

「それは、黒いことをするねぇ〜、女将さん」

「あいつがいけないんだよ。ただの雑用なのに友達なんて贅沢なもんを作るのがね。」

許せなかった。許せなかった。それだけで…社くんと別れさせられるのが…
その場を立ち去ろうとしたが『ガタ』と物音をたててしまい、ドアが開けられた。逃げることさせ出来ず、その場に立ち尽くしてしまった。

そんな僕を見た祖母は、一瞬の驚きの後、凄まじい怒りの表情に変わり、近くにあった果物ナイフで僕を切りつけた。何が起きたか、分からなかった。目元から熱い液体が流れでてくる、視界がいきなり狭くなった。



目を開けるとそこは見慣れた僕の部屋だった。だが、周りのほとんどを見ることができなかった。切られた目を確認すると包帯が巻かれて少しだけ隙間が空いている。

「起きたか。目の方は大丈夫か?」
そこにいたのは玄さんだった。

「あまり見えません。」

「そうか…」

玄さんから、切られた後を全部聞いた。全く納得できるような内容ではなかったが、冷静を保っていると、玄さんが懐から1つの封筒を渡してきた。

「君のために薬を買いに行ったら、君と同い年ぐらいの子から、君にと…」

社くんだと思い、狭い視界の中で、玄さんの手にある封筒を受け取ると、手紙以外にも何か入っていた。中を確認すると1通の手紙と赤いヘアバンドが入っていた。すぐに分かった社くんがいつも身につけているヘアバンドだと…
手紙の中を確認すると

『ごめん』

たった3文字だけど、社くんの悔しい気持ちが伝わってくる。文字は涙で滲んでいた…


それから1週間が経ち、包帯を外すと処置が遅かったのか、大きい膨らみができていた。変わらず視界は狭いままだった。
玄さんのおかげで目を隠すという理由で祖母に社くんのヘアバンドをつける許可くれた。

その時、僕は決意した、必ず復讐すると…犯罪者になる決意を…

復讐をすると決意して、ついに実行する日がきた。

ポケットには調理場から拝借しといた包丁がある。作戦は簡単だ、通り過ぎざまに刺す、それだけだ。祖母が2階に上がるのを見て、僕も2階に上がろうと階段の手すりを掴みながら上がる。祖母はもう戻ってきてしまい、慌てて階段を降りようした瞬間
、階段を踏み間違えてしまった。必死に目の前にいる祖母に手を伸ばすが、その手は祖母の手によって弾かれてしまった。

そのまま、フワリと空中に浮く、その感覚は一瞬だった。すぐに地面に衝突する、全身が痛い、身体が動かない、意識が朦朧とする。目だけは見え、そこに写っていたのは…あの時と逆だった、祖母の顔は一瞬の驚きの後、笑みを含んだ顔に変わった。

悔しかった。

消えゆく意識の中…

(ごめん…社くん…ごめん…)

そして、僕の意識は現実から、永遠に消えた…











 
 

 
後書き
こちらのミスで未完成のものを投稿してしまい、すみません。
どうでしょうか?私が考えたTKの過去話は?1から作るのが本当に大変でした。
次回は、死んだ後の世界に来たTKと戦線メンバーとの出会い話です。
シリアスだったので、次はギャグ要素を強めにしたいと思います。
(感想、意見お待ちしています。)
 
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