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レインボークラウン

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第九十一話

                 第九十一話  演奏してみて
 亜美は実際にパーカッションを演奏してみた、そうして暫くあれこれとやってみてそのうえでセレネ
とアルテミスに問うた。
「どやった?うちの演奏」
「はい、いいのではないでしょうか」
「悪くないかと」
「演奏のレベルはやな」
「はい、それに適正もいいかと」
「ご主人様はパーカッションに合っています」
 そうだというのだ。
「ですからパーカッションにされるのなら」
「それもいいかと」
「そやな、それやったらな」
 亜美も彼女達の言葉に頷く、そうしてだった。
 大体のことを決めた、それで自分の使い魔達にあらためて言った。
「ほなこれにするわ」
「パーカッションにですか」
「それにされますか」
「そうするわ、メンバーのところにも行こうか」
 演奏する楽器を決めたのならだ、亜美はそこまで考えてそのうえでだった。
 早速クラウンのリーダーである梨花のところに赴いた、そうして梨花に対してその口ではっきりと伝えた。
「うちパーカッションにするわ」
「それなのね」
「そや、クラウンはまだパーカッションないやろ」
「ええ、その楽器はね」
 その通りだとだ、亜美も答える。
「まだないのよ」
「色々やってみたけどな」
「パーカッションにしたのね」
「この娘等のアドバイスも受けてな」
 今は自分の両肩にそれぞれ停まっている二匹を横目で見ての言葉だ。
「それで決めたわ」
「そうなのね」
「それでええか?」
 あらためて梨花に問う。
「パーカッションで」
「いいわ」
 リーダーとしてだ、梨花は亜美に答えた。
「バンドの楽器でもあるしね」
「そやな、そやったらな」
「ええ、それじゃあね」
「それじゃあ?」
「早速七人で演奏してみましょう」
 こう亜美に言う梨花だった。42
「一度ね」
「それで合うかどうかを確かめるんやな」
「いえ、もう亜美ちゃんがパーカッションでいきたいならね」
 それで決めるというのだ、梨花はそのことはもう決めていた。
「だからね」
「後はうちがクラウンの演奏にどう入るかやな」
「そう考えてるから」
「それでやな」
「そう、そうしてね」
 こう亜美に言う、こうしてクラウンは七人での演奏に入ることになった。


第九十一話   完


                      2013・12・22 
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