MS Operative Theory
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地球連邦軍のMS開発(一年戦争以降)①
——旧ジオン技術を投入した主力MSと、RGM系MSへの回帰——
一年戦争中、地球連邦軍は後の地球連邦軍系主力MSの基礎となるRGM-79(ジム)を開発した。ジムは優れた基本設計や拡張性の高さ、低コスト性から、さまざまなバリエーションが生み出された。
また、一年戦争後は地球連邦軍の再建が優先されたこともあって、U.C.0080年代前期まではジムの改修機が主力機として使用され続けた。
さらに、ジオン公国の消滅によって、反地球連邦勢力が高性能MSを開発する可能性が低下したことも、地球連邦軍が新設計機の開発を後回しにした理由と考えられる。
このように地球連邦軍は、U.C.0080年代初頭にはマイナーチェンジ期や改修機以外の新型機の採用に消極的であった。
しかし、U.C.0080年代中期になると、これまでのようにジム系の新型改修機と併行して、旧ジオン公国軍の技術を取り入れた新型主力MSも採用し始めたのである。この二系統の代表が、グリプス戦役初頭ごろまで地球連邦軍主力MSであったRGM-79R(RMS-179ジムⅡ)と、RMS-106(ハイザック)である。
一年戦争が終結した直後、地球連邦軍が新型主力MSの開発に消極的であった背景には、地球連邦軍系と旧ジオン公国系技術の融合が模索されていたこともあった。
中でも、「地球軍再建計画」の一環である「ガンダム開発計画」で開発された試作MSのうちの一揆は、地球連邦軍系と旧ジオン公国系双方の技術が投入された最初期の機体として知られている。しかし、デラーズ紛争で表面化した地球連邦軍内の政争によって「ガンダム開発計画」が封印されたため、両組織の技術が融合した新型主力MSは、U.C.0084に開発されたハイザック以降となった。
それでも、第二、第三世代MSやそれに連なる高性能新型機が出現したU.C.0080年代中期には、RGM-79ナンバーのジムでは性能不足であったこともあり事実であり、ハイザックは地球連邦軍の主力MSとして活躍した。
グリプス戦役が勃発すると、ティターンズの指揮下に組み込まれた地球連邦軍新型主力MSは、ジム系ではなくなっていた。
そして、ハイザックの後継機としてアナハイム・エレクトロニクス社(以下AE)が開発したRMS-108(マラサイ)や、RX-178(ガンダムMk-Ⅱ)及びRX-121(ヘイズル)系の技術を投入したRMS-154(バーザム)など、旧ジオン公国系MSと似たシルエットを持つMSが量産機として採用された。
これ以降、旧ジオン公国系の技術を投入した機体が、地球連邦軍の新型主力MSとして採用され続けるかに思われた。
しかし、ティターンズの壊滅や、MSA-003(ネモ)を代表するAE製のジム系MSが開発されたことで、第1次ネオ・ジオン戦争以降は再びRGMナンバーを持つ量産MSが制式化された。これらの機体の開発と生産は主にAEが担当し、この傾向はMSの小型化が進められたU.C.0100年代も継続している。
補足事項
——近代化改修が施された一年戦争型MS——
一年戦争で投入されたMSの中には、U.C.0080年代中期における主力MSの更新が行われた後も、近代化改修が施され続けた機体が存在する。それらのMSは、リニア・シートと全天周囲モニターへの感想が行われ、後方に配備されるケースがおかった。しかし、偵察仕様や局地戦用機は代替機が少なかったため、前線や重要地域に送られることも多かった。
●MS-06E(ザク強行偵察型)
ミノフスキー粒子散布化でも有効な光学機器を搭載した、旧ジオン公国軍の偵察用MS。近代化改修タイプをティターンズが装備した。
●MS-06M(マリン・ハイザック)
ジオン公国軍時代に水中用ザクと呼ばれた水陸両用MS。数少ない水陸両用MSとして、ホンコン特務に配備されていた。
——リガ・ミリティアの量産MS——
U.C.0153に勃発したザンスカール戦争において、反ザンスカール帝国組織リガ・ミリティアは、対ベスパ用のMSを必要とした。
リガ・ミリティアは、ゲリラ戦を強いられるという組織的な事情から、専用のMSを欲し、サナリィに技術協力を求めたといわれる。この結果、LM312V04(Vガンダム)やLM111E02(ガンイージ)など、ベスパ製のMS戸互角以上の性能を持つと同時に、運用性に優れる量産仕様MSが開発された。
●LM111E02(ガンイージ)
ジャベリンやジェムズガンと部品の共通化を図りつつ、高性能化を目指したリガ・ミリティアのMS。追加装備を利用しての拡張性を持つ。
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