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まどほむ百合百合日記☆

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まどほむ百合百合日記☆3

 
前書き
今日は一日だけを重視してみたよ。 

 
11月14日
天気 晴れのち曇り

明後日にまどかと遊園地で遊ぶ約束をした。
今日はその計画を練ろうとしているところなのだけど…

ほむら「学校長いわ…早く帰りたい」

まだ朝の1時間目。私の体感としては既に下校してもいいのだけど。まどかはまどかでホワイトボードを見ないで何か嬉しそうにノートに書きついている。絵でも書いてるのだろうか?
休み時間でも遊園地の計画を練るには時間が足りない。普通にお喋りするだけで10分などすぐに終わってしまう。

ほむら「まどかぁ〜」

私の声が聞こえたわけじゃないだろうけど、まどかがこちらに気づく。そして、控えめに手を振る。勿論、お返しに手を振る。普通にテレパシーを使えばいいのだけど、生憎とあの白い奴はいない。杏子と一緒なのかもしれないけど、テレパシーできないのはかなり不便だと気づかされる。

それから長くて長くて永遠とさえ思わせる午前中の授業が終了した。私の体感では既に1ヶ月もここに縛られている感覚だ。
ささっと弁当を取り出し、まどかの元へ急ぐ。

まどか「今日はいい天気だよ!屋上行こうよ〜」

ほむら「いいわね。賛成するわ」

まどかの手をとり歩いていく。仁美とさやかは二人で話があるらしく、既にいない。今日のお昼は私とまどかだけというレアな状況にある。

いえ、付け加えましょう。学校のお昼ではレアな状況だと。

まどか「ほむらちゃんと二人でお昼って久し振りな気がするな〜」

ほむら「ふふ、まだ1週間も経ってないのに?」

まどか「えへへ、ほむらちゃんといると時間の感覚が狂っちゃいそうだよ」

ほむら「ほむ…もしかして私の能力のせいなの?それなら私にあまり近寄らないほうがいいんじゃ…」

まどか「え?」

ほむら「副作用みたいなものなの?今まで聞いたことも無かったのだけど…」

まどか「ほむらちゃんの能力は関係ないよ〜」

ほむら「え?」

まどか「ほむらちゃんといると時間の感覚が狂っちゃいそうってだけで、ほむらちゃんの能力が無くたって狂っちゃうんだよ?」

ほむら「もう、なんでそんなに可愛いのかしら?私の彼女わ」

まどか「えへへ、ほむらちゃんほどじゃないけどね」

ほむら「なに言ってるのよ。まどかの方が可愛いじゃない」

まどか「ううん、ほむらちゃんだもん」

ほむら「いいえ、まどかよ」

まどか「ふーん、なら、はいこれ、あーん」

ほむら「ほむ?ミートボール?」

まどか「そうだよ」

ほむら「え、でもこんなところで…」

まどか「大丈夫だって!食べてくれたらご褒美あげるよ?」

ほむら「ご褒美?ほむ、気になるわね」

パクッ

口の中にお肉の味が広がる。ミートボール自体大した大きさじゃないため、すぐに飲み込んでしまったけれど、まどかがあーんをしてくれたっていうだけで、何故かすごくおいしく感じる。

まどか「えへへ、ご褒美は放課後にね?」

ほむら「ほむ?放課後?どうして?」

まどか「それは内緒だよ!楽しみにしててね♪」

ほむら「わ、分かったわ」

イマイチまどかが何をしようとしているのかが分からない。だけど、別に嫌な気分ではない。それは当然だろう。好きなまどかからご褒美という題目を与えられたのだから。
こんな風に言うと犬みたいだけれど、実際犬だって幸せを積みたいがための単純な生き物なのだ。それで犬みたいと言われても、別に恥ずかしくなどない。むしろまどかを愛せている証拠なのだと、嬉しく感じる。

キーンコーンカーンコーン

ほむら「あ」

まどか「予鈴鳴っちゃったね」

ほむら「またあの長い授業を受けるのね…」

まどか「そうだね…授業を受けてるだけで何故か精神だけ年を取ったような気分になるよ…」

ほむら「全く同感だわ。ほんと、授業って地獄か何かかしら…」

まどか「えへへ、それは言いすぎだよぉ〜」

ほむら「そうかしら。とにかく行きましょう」

まどか「うん!」

私とまどかは弁当を片手に教室へと戻っていく。
さて、5、6時間目。どうやって乗り切ろうか。私の壁は想像以上に大きいわ…。

何ともなく壁を乗り越えられた。
うん、まどかの妄想をしていると簡単に時間が経つわ。これは新しい経験値を手に入れたわね。

まどか「ほむらちゃーん、か、え、ろ☆」

ほむら「もちろん、帰りましょう」

さやかは何も声を掛けてこない。仁美もまたそうだ。二人に何かあったのだろうか?上条恭介のことだろうか…。だけど、二人は告白はまだしない。そう協定を結んでいたはず。では一体なぜ…。まさか仁美が切ったのだろうか。告白せずにはいられませんわ!みたいな感じなのかしら。まあ、二人の問題は二人が解決するでしょう。私やまどかが横から言うことではない。

まどか「今日はほむらちゃんの家に行っていいかな?」

ほむら「え?いいけど、何もないわよ?」

まどか「ううん、ちゃんとあるよ!」

ほむら「へ?いえ、だってあの家を見たら…」

まどか「ほむらちゃんがいるじゃない」

ほむら「そういうことなのね。ええ、よければ上がっていって」

学校から足早と私の家に向かう。その間にまどかは誰かと電話で喋っていたけど、なぜかまどかが小声にするせいで聞こえなかった。両親にでもしているのだろうか?

まどか「ほむらちゃん、ご褒美はほむらちゃんのお家であげるね♪」

ほむら「ええ、お願いするわ」

私の家に着く。私の家で揺れていた振り子は既に外しており、ワルプルギスの模型も分解して売った。そのお金で新しいベッドなどを揃えることができたので、ワルプルギスの模型はいなくなるまで役に立ってくれた。本物も邪魔せずに役に立ってくれればよかったのに。

ほむら「さ、あがって?」

まどか「うん、お邪魔しまーす」

ほむら「お茶入れてくるわね」

まどか「あ、私も手伝うよ」

ほむら「ふふ、客人に気を遣わせたくないわ」

まどか「もう、付き合ってるんだから、客人とかじゃないもん」

ほむら「そうね。私の可愛い彼女だものね。ということでお茶を入れてくるからそこで待ってて」

まどか「どういうことなのかな、ほむらちゃん。もしかして、台所に何か私に見られるとマズいものでも…」

ほむら「そ、そそそ、そんなものないわよ?」

まどか「ふ〜ん、なら行ってもいいでしょ?」

ほむら「え、ええ。別に構わないわ」

まどか「やった。これで手伝えるね」

ほむら「もう、まどかったら…」

マズいもの。そんなものはない。まどかの抱き枕カバーとかおっきろー☆が収録されたCDなどは全てベッドの下にあるもの。

まどか「へぇ〜、結構色んなものあるんだね」

ほむら「そうかしら。一般的に使うものだけだと思うのだけど」

まどか「ふーん、このCDは何かな?」

ほむら「え?」

まどか「まどかのボイスコレクションPart5?」

ほむら「うそ、そんなところに…」

まどか「ほむらちゃん、これは…」

ほむら「いえ、何でもないのよ。早くお茶にしましょう?」

まどか「そうだね。あっちに再生機あるもんね。はやく行きたいや」

ほむら「え…」

まどか「よし、セットして、再生っと」

ほむら「あ」

まどか『ほむらちゃーん、帰ろ〜。どうしたの?ほむらちゃん。
ねえ、キス…して?ほむらちゃん。
うっそー!?
おっきろー☆』

ほむら「嘘よ、こんなの、こんなことってないわ…」

まどか「それは私のセリフだと思わない?ほむらちゃん」

ほむら「ほむぅ…」

まどか「それで、これは一体どこで録音して、どういう使い方してたのかな?すごく気になるから、教えてくれないかな?ほむらちゃん」

ほむら「え、えーと。まどかの部屋に盗聴器を、あの、一緒に帰ることも拒まれた時に仕掛けてて、使い方なら、まどかは私を嫌ったんじゃないんだって、言い聞かせるためで…」

まどか「そうなんだ…ごめんね…」

ほむら「いえ、いくら心配でも盗聴器を仕掛ける私がおかしいのよ…」

まどか「でも、そんなに思ってくれてたなんて、やっぱりほむらちゃん大好き!」

ほむら「ほむぅ!?」

ガバッとまどかが私をベッドに押し倒す。

ほむら「え、ちょ、まどか?」

まどか「えへへ、今日のご褒美、忘れてないよね?」

ほむら「ご褒美…もちろん忘れてないけど、この状況でくれるものなの…?」

まどか「そうだよ?優しくて、私のために行動してきてくれたほむらちゃんにはご褒美だよ!」

そう言ってまどかは私に唇を押し付けてきた。それもいつものような軽いものじゃなく、まどかが私の口に舌を入れてくる。
こんな濃厚なキスは初体験だった。もちろん、それが普通なのかもしれない。でも、嫌な気持ちはしない。むしろ、まどかをもっと求めてしまいそうだ。

まどか「………ぷはぁ」

ほむら「………ふぅ…」

なんだか頭の中がボヤっとしている。今の私はどうなってるのだろうか?顔が赤いのだろうか?それすら自分では推し量ることができない。まどかのキスの威力は絶大だ。

まどか「えへへ、ほむらちゃん、可愛い」

ほむら「え?そんなこと…ないわよ。まどかの方が可愛いもの」

まどか「えへへ、褒めてくれたご褒美に…」

何かと理由をつけてキスしたがっているようにしか見えないけど、それでも、まどかはこんなにも私の事を愛してくれている。この充足感を今までに味わったことは無かった。

ほむら「………うぐ…」

まどか「!?ほ、ほむらちゃん…ごめんね、嫌だった?」

私はいつしか泣いていたようだ。目から雫が流れ落ちる。嗚咽さえ出てしまう始末だが、それでも私の手や口や顔は、笑顔を保っていたと思う。

ほむら「ううん……うぐ…こんな幸せな気持ちになれるなんて……まるで夢みたいで……嬉しすぎて……うぐ……もし、これが夢だったら、こんなのもう耐えられるわけないって………」

もうワルプルギスを倒してから2週間は経過しようとしている。夢にしては長いかもしれない。それでも、人の脳内で記憶整理と同時に見るそれは、その人自身の妄想だって本当にあることのように描いてしまう。それが、覚醒したらなんでもありませんでした。また病院のベッドからです。なんて言われたら、もう、私は耐えられないだろう。

まどか「ほむらちゃん、ここはほむらちゃんが築いた未来なんだよ?いくら途中に辛いことがあっても、この幸せを掴み取ったのはほむらちゃん自身じゃない。夢だなんて、そんな悲しいこと言わないでって、この前も約束したじゃない」

そう、2人で学校が始まる前に過ごしていた日々はまるで夢のようだって言ったことがある。その時に決めた約束だ。何も、私だって夢だと思いたいわけじゃない。それでも、いつまで続くかもわからない絶望のループをようやく断ち切ったのだ。永遠とも思われたループが日常となっていた。それなら、今のこの光景は、夢としか思えない。まどかとのキスなんて、どちらかの家にいるときにいつもしている。軽いものだけど、でも、本当にこれが幸せなんだなって、実感できた時だった。
今だって、普段より激しいというだけで、幸せと実感していることに変わりはない。でも、軽いキスじゃ受けられなかった充足感が、不意に私を突いた。
それが引き金となってしまったのだろう。

ほむら「ありがとう、まどか…」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「私ね、ぶっちゃけて言うと、母や父にあまり抱かれたことってないの。昔から、私の幼い頃から2人は忙しくて、いつも留守にしてて、本当に家族なんだって思ったことがほとんど無かったの。そんな状況だったけれど、小学5年生の時だったかしら。今では遠い記憶でしか無いけれど、3人で旅行に行ったことがあってね。その時にこのヘアバンドを買ってもらった。唯一の、家族の証とも言えるものなの。」

まどか「…………」

ほむら「だから、その、あまり人と触れ合って幸せだなって感じたことって本当に少なくて、それで…」

まどか「ほむらちゃん……昔から1人だったっていうこと?」

ほむら「1人とまでは言わないけれど、それでも家族と触れ合うことも無ければ、昔の嫌な性格のせいで、友達と笑い合うこともほとんど無かったのよ」

まどか「そっか…家族ではそんなことないんだけどね。私も、昔はイジメられていたんだ。ほむらちゃんからは散々に言われてきたけれど、それでも、私ってドジで鈍臭いなって思うことが何度もあって…だから、少しだけ分かるの。ほむらちゃんの気持ちが。私だって、ほむらちゃんとここまで仲良くなれるなんて思ってなかったの。最初はちょっと怖いなって思ったぐらいだもん」

ほむら「まどか…あなたは優し過ぎる…」

まどか「そんなことないよ。ほむらちゃんを見てから、私の中にある小さかった心が疼いたの。何か、どこか遠い声だけれど、それでも明確に、『あの子はあなたのためを思ってくれるとても優しい人。あなたを助けたい気持ちでいっぱいだけれど、何度も同じことを繰り返して、心が傷ついてるの。彼女のことをもっと知ってあげて』って、聞こえたの。それからほむらちゃんに睨まれちゃったから、まさか、本当なんだって分かっちゃったっていうか…」

ほむら「そんなことがあったの?もしかして、私が会ってきた『まどか』が教えてくれたのかもしれないわね」

まどか「えへへ、そうだね。今でもほむらちゃんを支えられているか不安だけど、ほむらちゃんが私を必要としてくれてるんだって、実感できた時ね、気付いたの。私ってホントに恋してるんだなって。女の子に恋心なんておかしいかもしれない。世の中からは厳しい目線で刺されるのだって、分かってる。だけどね?それ以上にほむらちゃんのことの方が大事だったの。何にも変えられない、ほむらちゃんが私には必要なの」

ほむら「まどか…」

まどか「えへへ、なんか、ちょっと恥ずかしいな。あの、ほむらちゃんが迷惑じゃなかったらね?私の家で一緒に暮らさない?」

ほむら「え?でも、あなたのご両親に迷惑が」

まどか「そんなの、私が言えば快く頷いてくれるよ!それに、ほむらちゃんを迎えることは、ママ達だって嬉しいと思うんだよね」

ほむら「そういうものなの?」

まどか「そうだよ!だからさ、一緒に過ごさない?勿論、ほむらちゃんが無理だって言うなら、仕方ないから、諦めるけど…」

ほむら「そうね…本当に迷惑じゃないの?私なんかがいていいの?」

まどか「ほむらちゃんは慎重すぎると思うな〜、いいの!後はほむらちゃんが決めて?」

ほむら「そう…それなら、長い間、お世話になってもいいかしら?」

まどか「もちろん!大歓迎だよ!」

キスなんてするムードはどこかへ行ってしまった。けれど、今日、私は新たな家を見つけることができた。温かくて、賑やかで、家族の「絆」を感じられる、本当に素敵な家へと。

まどか「ちょっと待っててね。ママに電話するから」

ほむら「うん」

まどか「もしもし?ママ?仕事終わったの?うん、なら、私達の新しい家族を紹介したいから、早く家に帰ってきてね!」

ほむら「新しい…家族」

なんだか実感が湧かない言葉だった。虚しいとか、悲しいとかそんなことじゃない。ただ、嬉しいことだけれど、私の頭が追いついていない。
それは、まどかも同じなようで、通話終了ボタンを返事も聞かずに押してしまっていた。

まどか「さ、ほむらちゃん。家に帰ろ?」

ほむら「ええ、帰りましょう、まどか。あ、その前に」

まどか「?」

ほむら「一応いなくなってたら困るだろうから、母と父にメールを送っておくわ。次に帰ってくるのは3日後らしいけど」

まどか「そんなに家を留守にしてるんだね…」

ほむら「もう慣れてるわよ。大したことじゃないわ」

まどか「そっか…でも、その空いた部分は、私が埋めちゃうからね!覚悟してね、ほむらちゃん!」

ほむら「え?ええ。期待してるわ」

私は粗方必要な物を準備した。学校で使う教科書。下着や普段着などの衣類と歯ブラシなど。っと、持っていこうとしたら、教科書以外全部置いていってと言われた。どうしてと聞いたけれど、答えてくれなかった。とにかく、まどかの言う通りにして、必要なら持ってくればいい。

それから、まどかの家まで歩いて行った。途中、まどかは何か悩んでいるようで、あまり喋らなかったけれど。

そして、まどかの家に到着。

まどか「パパ?いる?」

インターホンで喋るまどかはなんとなく小さな子供みたいで、可愛らしい。

知久「いるよ。ママもなんだか急いだ感じで帰ってきたけど、何かあったのかい?」

まどか「それは、後で説明するから、とにかく入るね」

知久「うん。分かったよ。鍵開けておくよ」

電子ロックの鍵が外れる。

まどか「さ、ほむらちゃん、覚悟はいいね?」

ほむら「え?覚悟?いいけど…」

まどか「よし!ならいざ家へ!」

まるでいざ戦場へと言っているようなものだけど、まどかが二人に話すとなったら、戦場みたいなものなのかもしれない。

まどか「ただいま〜」

ほむら「お、お邪魔します」

知久「ん?ほむらちゃん?」

侚子「ほむらちゃん?まどか、まさかほむらちゃんが?」

まどか「そうだよ!今日から新しい家族となります!」

知久「あはは、前から気になる子を家に入れてあげたいって聞いていたけど、まさか、ほむらちゃんだったなんてね」

侚子「そうだね〜、ま、別に断る理由もないし?食費とかも全然問題は無いから、安心して我が家に迎えようじゃないか!」

ほむら「え、ええと、あの、しばらくお世話になります。お願いします」

前からまどかは計画していたらしい。この二人の反応からして、そうだと思う。なんだか、こっちが堅くなるのが場違いみたいで変な空気だ。

知久「ああ、よろしく。部屋とかはまどかに任せるよ。同じ部屋を使うしかないけど、ベッドとか布団とかなら、必要なら僕に言ってくれれば用意するから、安心して、我が家のように過ごして欲しい。ほむらちゃん、お願いできるかい?」

ほむら「は、はい。分かりました」

侚子「いい子が来たもんじゃないか〜。それと、ほむらちゃん。これから家族なんだ。敬語なんて使う必要はないからな?」

ほむら「え、あ、その、それは慣れてきてからでも…」

侚子「あはは、そういうのはね、最初が肝心なんだよ?今敬語を使ってしまえば、後からタメ口にしにくくなるもんさ。だから、今から変えるんだ。いいね?」

ほむら「は、え、ええ。」

なんだか凄く調子が狂う。こんな簡単に引き受けてくれるとは、計画されていたとはいえ、思わなかった。

まどか「ほむらちゃん、荷物置きにいこ?そのままだと重たそうだよ〜」

ほむら「ええ。わかったわ」

知久「晩御飯になったら呼ぶから、それまで部屋で色々やっておくんだよ?」

まどか「はーい。ほむらちゃん、いこ!」

ほむら「ええ。」

それから、私とまどかは一緒のベッドで寝ることにして、勉強机も一緒に使って…。とにかく、使う物はほぼ二人で使うことに決めてくれた。私は遠慮したけれど、いいからと言われた。まどかの優しさがここでも出ている…こんな何気ない優しさに惹かれるのは私だけなのだろうか?

まどか「んー、ほむらちゃん。晩御飯まだっぽいし、先に宿題やっちゃお!」

ほむら「ええ、いいわよ。今日はどんな内容だったかしら」

それから、宿題も終わって、その時に丁度晩御飯の時間となった。そして、下に降りて行くと。

まどか「えへへ、さ、ほむらちゃん、座って?」

ほむら「え、ええ。」

普通の食卓かと思っていたら、何故か凄く豪勢な料理だった。

まどか「今日はほむらちゃんが家族になった記念日!だから、今日がこの家族の中で、ほむらちゃんの誕生日なの!」

ほむら「この家…で?」

まどか「そうだよ!来年だって、再来年だって、ずっとずっと一緒なんだよ!」

ほむら「まどか…ありがとう」

まどか「さ、食べよう?」

ほむら「ええ、いただくわ」

目の前にはクリームシチューや唐揚げなどがある。どれもとても美味しくて、私には勿体無いぐらいだった。

全員「ご馳走様でした」

知久「さあ、二人は部屋に行って、お風呂に入る準備してきてくれるかい?」

ほむら「あ」

まどか「うん!分かったよパパ。ほむらちゃん、いこ?」

ほむら「え?ええ。でも、私の下着…」

しまった。せめて盾の中に入れておくべきだった。

まどか「大丈夫、私のを貸すから!」

ほむら「え?」

まどか「ほむらちゃん、ここに来てから疑問系多いや。」

ほむら「ごめんなさい…」

まどか「えへへ、じゃあ下着は私のでいいかな?嫌なら取りに帰ってもいいんだけど…」

ほむら「ふふ。大丈夫よ。あなたのを履かせてもらうわ」

こんな展開になるとは思っていなかったが、まあ、下着や寝間着程度、貸してくれたって、問題ない…わよね?

まどか「それで、CDの件なんだけど」

ほむら「うぐ…」

まどか「あれはおしおきだよ?これから毎日生声で言ってあげるっていうね」

ほむら「まどかぁ…」

なんて優しいのだろう。普通は気持ち悪いとか思うのだろうと予感していたけど、まさかこんなことになるとは…

まどか「それじゃ、まず一つ目。キスして?ほむらちゃん」

ほむら「ええ。私でいいのならいくらでも」

軽く口付けを交わす。先程のような濃厚なものじゃないけれど、これでも十分に幸福に感じる。

まどか「…ふぅ…それじゃ、一緒にお風呂入ろ〜」

ほむら「ええ。いいわよ」

それから、二人で洗い合って、楽しくお喋りして、ベッドに潜りこんだ。時は既に11時。そろそろ寝なければいけない。

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「ん?」

まどか「ギュってしてていい?私、抱き枕がないと寝れないの」

ほむら「ええ、いいわよ。その代わり、私もギュってさせてもらうわ」

まどか「えへへ」

ギュ…静かに、腕を交錯させる。まどかの匂いがより一層強くなる。

まどか「そんなに頭の匂い嗅がないでぇ〜」

ほむら「え?いい匂いよ?」

まどか「ふぇぇ…」

ありがとう、まどか。あなたは私の一生の宝物。
これ以上の宝物は私には手に入らないだろう。
まどか、また明日。おはようって言おうね…

ほむら「おやすみ」

まどか「zzz」

ゆっくりと、私も眠りについた。



 
 

 
後書き
いかがでしたでしょう?ちょっと大イベントすぎたかもしれませんね笑。
次回はついに遊園地へ!この二人はどこまて絆を深められるか!?
不定期だけどネタが浮かぶ限り書いていくのでよろしく!
 
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