ヘタリア大帝国
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TURN119 アフリカ侵攻その十一
「実際はね」
「そうなのですね、そのことも」
「あんたもわからなかったね」
「この戦争まで。確かに現地のエイリス人達には問題がありましたが」
だがそれでもだった、ネルソン程の人物でも。
「我々は彼等を正しく導けると思っていました」
「けれど違ったね」
「はい、我々は彼等を支配していただけでした」
これが実体だった、植民地の。
「それだけでした」
「そうなんだよ、植民地はね」
「だからこそ欧州以外で否定されてきたのですね」
「ガメリカも植民地あがりだしね」
これはカナダもだ。
「中帝国も華僑から植民地の話も聞いていたしね」
「華僑は東南アジアに多いですから」
「日本も知っていたしね、特にカテーリンさんはね」
「そうよ、植民地なんて絶対に駄目だから」
今度はカテーリンが出て来た、そしてやや怒った顔でネルソンに言うのだった。
「同じ人間でしょ、同じ人間だからね」
「植民地統治はですね」
「私は絶対に許さないから」
これがカテーリンの考えだった。
「ソビエトはそんなのは絶対に持たないし許さないの」
「植民地統治が間違っているからこそ」
「そう、植民地は許さないから」
絶対にだというのだ。
「ソビエトはね」
「ではエイリスは」
「まあね、このままアフリカまで失えば一緒だけれどね」
それでもだというのだ。
「植民地を全部手放してね」
「そのうえで」
「欧州の一国としてやり直すべきだね」
ビルメから見たエイリスのこれからのあり方だ。
「まあ欧州の中で充分大国だからね」
「しかし最早ですね」
「ああ、世界帝国であることはね」
それはもう、というのだ。
「ないね」
「そうですか」
「それはこの戦争で終わりだよ」
間違いなくだ、そうなるというのだ。
「あんたならもうわかるだろ」
「はい、最早エイリスは勝てません」
「例え勝ってもね」
「植民地を維持する力はありません」
「エイリスが世界帝国である時代は終わるよ」
「そして植民地もまた」
「もうこうした娘は生み出したらいけないしね」
ビルメはまたパルプナを見て言う。
「あんた達だけでやっていくんだね」
「そうあるべきですね、エイリスは」
「ああ、まああたしは個人的にシャルロットさんは好きだから」
だからだというのだ。
「一緒にいるけれどね」
「友好関係にはあってもですね」
「それでも独立はしたからね」
今フランス達はマダガスカルに居候している様なものだ、オフランス本国に帰るまでそこにいるだけである。
「友達ではあるよ」
「そうなりますか」
「ああ、これからはエイリスもね」
「わかりました、それでは」
ネルソンはここまで話して全てを理解した、そしてだった。
パルプナにだ、こう言ったのだった。
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