転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0502話
新たに出て来た4機のバルトール。その最後尾に存在していた機体を相手にオープンチャンネルで流れた俺の声に、キョウスケが通信を送ってくる。
「アクセル・アルマー、あの機体にラミアが乗っているというのは事実か? 何故それが分かる?」
険しい視線を向けてくるキョウスケ。向こうにしてもラミアの事に関している為に迂闊には判断出来ないんだろう。
「知っての通り俺の機体にはT-LINKシステムが搭載されている。その為にラミアの存在を感じ取る事が出来た」
「でも、私のR-3パワードに搭載されているT-LINKシステムでは何も感じられなかったわ」
指揮官用の機体である為、リュウセイの乗っているR-1よりも索敵という能力に関しては上のR-3パワードだ。そう思うのも仕方が無い。
「それに関しては、グロウセイヴァーに搭載されているT-LINKシステムの方が純粋に性能が上だからだろうな。知っての通り、俺達シャドウミラーは技術力に関して言えばお前達よりも数段上だ。おまけにアースクレイドルやインスペクターの技術を吸収しているしな」
まぁ、正確に言えばグロウセイヴァーが作られたのは俺が元々いた世界であり、その時点でレモンの技術力でこっちの世界にあるT-LINKシステムよりも高性能のものを作っていたのだが。後は念動力LV.10という、この世界の限界を振り切った強さの念動力のおかげか。
「そんな……」
技術力の高さか、あるいは念動力の強さか。どちらにせよ驚きの表情を浮かべたアヤだったが、やがてヒリュウ改からの通信がそれを証明する。
『PBS反応検知! 確かにアクセル・アルマーの言う通りバルトール最後尾の機体からラミア少尉の反応があります!』
ユンの声がオープンチャンネルで響き、他の者達も俺の指摘に納得せざるを得なくなるのだった。
「ほらほら、ラミアちゃんが無事だったんだから喜びましょうよ皆。後は助けるだけよん。キョウスケも、ほら!」
微妙な空気を破るようにそう言ったのはエクセレン。その言葉に応えるようにキョウスケが口を開く。
「……そうだな。とにかくラミアの無事は確認できた。後は取り戻すだけだ。ラトゥーニ、アラド、ゼオラ、オウカ。救出方法はお前達の時と同じでいいのか?」
その問いに、ビルトラプターに乗っていたラトゥーニが通信画面で難しい顔をして首を傾げて口を開く。
「私達と分かれた時、ラミア少尉はODEシステムに融合されつつありました。物理的にシステムから切り離せばいいだけなのかどうかは私にはちょっと……」
「そうなると、強引にでもあのバルトールを止めなきゃいけないのね。……ま、ラミアちゃんの場合はもの凄いエアバッグを2つも持ってるし、大丈夫でしょ」
「……エアバッグ……」
エクセレンの言葉に思わず呟き返すラトゥーニ。何処か羨ましそうにエクセレンを見ているのは俺の気のせいだろうか。
「とにかく、まずはラミアの乗っているバルトールを止めるぞ。それから何としてでも助け出す」
キョウスケがそう呟いた時、唐突に通信モニタへとラミアの姿が現れる。
……ユルゲン。いや、ODEシステムか。
「お前達には無理だ。この個体を解放する為にはこのバルトールを破壊するしかない。同胞を殺す事がお前達に出来るか? 同胞を失う悲しみに耐えられるのか?」
ラミアの声に重なって聞こえて来るその声に思わず眉を顰める。
それはキョウスケも同様だったのだろう。睨みつけるようにラミアへと視線を向けながら口を開く。
「黙れ、ラミアの姿で貴様が囀るな。必要な情報は手に入った。後はバルトールを止めるのみ」
「キョウスケ中尉!? 本気ですか!?」
グルンガスト参式に乗っているブリットの言葉に真剣な表情で頷くキョウスケ。
「ああ。ラミアが普通の人間なら確かに助けるのは無理だっただろう。だが、ラミアは違う。……そうだな? アクセル・アルマー」
キョウスケの視線はラミアとの付き合いが長い俺へと向けられる。
その視線を受け止めるように頷く。
「そうだな。確かにラミアが普通の人間であったのなら助けるのは難しかっただろう。だがラミアはレモンを母としたW17。普通の人間よりも余程強靱な耐久力を持っている」
「聞いての通りだ。全機、ラミアの乗っているバルトールを止めるのを最優先にしろ。他の取り巻きは……」
チラリ、とキョウスケの視線が俺へと向けられる。
「ああ、任せろ。お前達はラミアの機体に専念しろ。他の雑魚共は俺達に任せればいい。丁度数も同じだしな。スレイ、ムラタ。聞いていたな? 俺達は雑魚の掃除だ」
「了解した。私に掛かればあのような輩は相手にならん」
「良かろう。木偶人形を斬るのも飽きてきた所だ。そろそろこの茶番を終わらせるとしようか」
「よし、ならシャドウミラーとしての実力を見せてやるとしよう」
そうは言いつつも、ムラタにしろスレイにしろシャドウミラーには所属したばかりであってここで実力を見せたとしてもシャドウミラーとして云々なんて問題じゃなかったりするんだが。
「……すまん。だがラミアをいざという時に止めるというのは俺がした約束だからな。例えそれがお前であろうとも譲る訳にはいかん」
「好きにしろ。今の奴はシャドウミラーのW17ではなく、お前達の仲間のラミア・ラヴレスだからな。それならお前達が助けるのが自然な流れだろうさ」
キョウスケの通信にそう返し、バルトールへと視線を向ける。
「行くぞ」
『了解』
俺の声にスレイとムラタが小さく頷き、バルトール目掛けてグロウセイヴァーを進める。
「アダマン・ハルパー、起動!」
その声と共に大鎌状になったアダマンハルパー。装甲の薄いバルトールを倒すのは近付いて殴るのが一番だろう。……いや、この場合は斬るか。特にバルトール以上の運動性能と機動力を備えるグロウセイヴァーにしてみれば、バルトールの1機や2機程度は敵にもならない。
「はあぁっ!」
バーニアを全開にして進むグロウセイヴァー。その速度によりモニタに映し出されているバルトールの姿が急速に近付いてくる。ODEシステムもその速度で近付いてくるグロウセイヴァーを危険と判断したのか、咄嗟に距離を取ろうとするが……
「甘いんだよ!」
胸部装甲を展開して多弾頭ミサイルのファイア・ダガーを発射。バルトールの逃げ場を削るようにして広範囲に爆発させる。
その爆発から回避するようにして攻撃の届かない場所へと逃げるバルトール。……そう、まさに俺の狙い通りの場所に。
「加速」
精神コマンドの加速を使用し、バルトールとの距離を一気に縮める。そしてバルトールが何らかの行動を起こすよりも前にアダマンハルパーを振りかぶり……
「消えろ、人形!」
振り下ろされた死神の大鎌が、一切の抵抗を許さずにバルトールを袈裟懸けに斬り捨てる。そのまま距離を取り、バルトールが爆発するのを見ながら視線を周囲へと向ける。
そこではスレイのカリオンがホーミングミサイルとマルチトレースミサイルを一斉に撃ち放ち、それを回避したバルトールへとソニック・カッターを展開させながら突っ込んでバルトールを斬り裂いている。
ムラタの無明は両肩に増設された大型ブースターで一気にバルトールとの距離を縮め、逃げ出す暇も与えずに間合いの内側へ。その横を駆け抜け様にシシオウブレードを抜き放ってバルトールを上下に分断する。
ODEシステムに学習される前に片付けるという、バルトール戦の鉄則に則った戦術を見せつけ、凄腕ぶりを見せつけた2機。それぞれがバルトールの爆発を背にこちらへと近付いてくる。
「アクセル、これからどうするのだ? 向こうの助っ人に向かうのか?」
スレイの言葉に、ラミアの乗っているバルトールとハガネ、ヒリュウ改全てという一種の数の暴力とも言える戦闘へと視線を向ける。
数だけで言えば最早一方的としか言いようの無い戦力差ではあるのだが、ODEシステムによる恩恵とラミア自身の戦闘能力。そして何よりもバルトールを完全に撃破する訳にはいかないという事もあって戦闘は均衡を保っていた。
さて、どうするか。あっちに手助けをしてもいいのだが、キョウスケが自分で助けると言っていた以上は手を出すべきではないだろう。それに何より、現状でも数は十分……と言うか、逆に余剰戦力が出来ている状態なのだから向こうに行っても邪魔になるだけだ。それよりも……
グロウセイヴァーのモニタにODEシステムのマスターコアを表示する。
そう、バルトールにとってはまさに心臓とも言えるマスターコア。その正体は、自らもODEシステムに吸収されたユルゲンの肉体を持つヴァルシオン改・タイプCF。本来の歴史であればキョウスケがラミアを助け出した後に一瞬の隙を突き攻撃を仕掛け、ラミアが生死不明になる。それを見てキョウスケ達はラミアが死んだと判断する訳だが、実際にはデュミナスに回収されて洗脳。最終的には敵として再び姿を現す訳だ。そしてアクセルの発したコードDTDによりデュミナスの洗脳から解放される。俺がこのバルトール事件終幕の地であるヘルゲートに介入する気になった最大の理由。既に辿っている道が違う以上はこの歴史の流れでその通りに上手く事が運ぶかどうかも分からないのだ。その為には……
「いや、向こうに関しては奴等に任せてもいいだろう。それよりも俺達はマスターコアに向かうぞ」
「だがヒリュウ改やハガネから何かあった場合に対処する為に手は出さないようにと言われていたのではないか?」
「例え何か不確定要素があったとして……俺達3人がそれをどうにか出来ないと思っているのか? スレイ、お前が誇りにしているプロジェクトTDのNo.1というのはそんな存在すら対処出来ないような代物か?」
「違う! 私ならば……いや、私達ならばそんな不確定要素等は独力で排除してみせる!」
スレイの自信に満ちた声が通信に響く。
「ムラタ、お前はどうだ? イレギュラーな事態が起きたとして……お前の持つ獅子王の牙はその存在に対して歯が立たないのか?」
「否。我が獅子王の牙は全ての立ち塞がるものを噛み砕く牙なり」
静かに、だが獰猛な光を目に浮かべて言い切るムラタ。
「お前達2人がいて、俺がいる。そんな状態で例えイレギュラーな出来事が起ころうとそんな存在はことごとく血の海に沈めてやるさ。……俺達でマスターコアを叩く。異論は無いな?」
『無い』
スレイとムラタの声が重なる。その声を聞き、後方からホーミングミサイルや連装ビーム砲を使ってラミアの乗っているバルトールの動きを少しでも制限しようとしているヒリュウ改へと通信を送る。
「ヒリュウ改、聞こえているか。こちらアクセル・アルマーだ」
『はい、聞こえています。何か御用でしょうか?』
ヒリュウ改のオペレーターであるユンの顔がモニタに映し出される。その後ろでは他のオペレーター達が忙しく動いており、艦長であるレフィーナが指示を出している声がモニタ越しに響いていた。
「俺達はこのままマスターコアを目指す」
『ま、待って下さい! 勝手な真似は……』
さすがにマスターコアを目指すというのを見逃す訳にはいかなかったのだろう。通信モニタにレフィーナが映ってそう言ってくる。
「悪いが俺達はあくまでもイスルギ重工の協力者だ。お前達に協力はしているが、指揮下に入った覚えは無い」
『……シャドウミラーがイスルギ重工に協力している件、上層部に知られたらそちらとしても困るのでは?』
レフィーナに代わって通信モニタに映し出された初老の男、ショーンがそう言ってくる。なるほど。引いて駄目なら押してみな、か。
「そっちこそ認識が甘いな。現在の地球圏でイスルギ重工がどれ程の権勢を誇っているのかは、俺よりもお前達の方が知ってるだろうに。その程度、誤魔化すのはそう難しくないだろうさ」
『……』
通信モニタ越しに、ショーンの放つ鋭い視線と睨み合う。だが、やがて小さな溜息を吐きながら視線を和らげた。
『艦長、マスターコアの件は彼等に任せてもよろしいのではないでしょうか』
『副長!?』
レフィーナの焦ったような声が通信モニタを通して聞こえて来る。
『罠があるにしろ何にしろ、どのみち誰かが実際に確かめてみなくてはならないのです。彼等が自分達からそれを行ってくれると言うのなら任せても問題は無いかと。それに、彼等……と言うよりも、アクセル・アルマーがどれ程の腕を持つ人物なのか。それをこの世界で一番知ってるのは幾度となく敵対してきた我々でしょう』
『……分かりました。元々彼等に対しての指揮権は無いのですから、好きにして下さい』
「感謝する」
レフィーナへと短く礼を言い、通信モニタに映し出されているスレイとムラタに視線を向ける。2人が小さく頷いたのを確認してからグロウセイヴァーをマスターコア目掛けてバーニアを全開にして向かう。グロウセイヴァーの横にはカリオンと無明が、まるで両脇を守るかのように並んでいた。
そして1分もしないうちにマスターコアが射程に入り……
「全機、射撃武器での攻撃開始だ! ただし、余力は残しておけよ」
反撃に備えてそう指示しておく事は忘れなかった。
その言葉と共にカリオンからはホーミングミサイルとマルチトレースミサイルが。無明からはバーストレールガンが。グロウセイヴァーからはランツェ・カノーネ2門が発射される。そして周囲にそれらが着弾した後の爆発音が響き渡り……
「何!?」
ムラタの発した驚愕の声が通信モニタ越しに聞こえて来る。だが、それも無理はない。何しろムラタは、爆煙の中から無傷で姿を現した60m近い機体の存在を知っていたのだから。
黄色に近い機体色、背部に装備されている宙間用スラスター。見る者に威圧感を与えるその機体は……
「ヴァルシオン改・タイプCF」
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:300
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:447
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