Third Angle
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雪の舞う町
ここは日の照る国から対極にある土地
私はこの町で生まれ、大半を病と共に生きてきた
毎日付き添ってくれるのは飼い兎だけ
牢獄のような部屋で死を待つだけの日々を送っていた
私は籠の中で飼育されている兎と同様だったのだ
鶴姫様が現れたのは私の十五の誕生日だった
私の病は鶴姫様と対極のモノであった
それは日光を浴びてはいけない病
私の肌はまるで雪のように白すぎて
瞳はブドウ酒のように濃い赤紫色だった
その異様な姿の私を鶴姫様は愛おしそうに抱きしめてくだされた
そして私に外に出る方法を教えてくれた
それからだよね、お姉さまが黒い服しか着なくなって、その仮面を被るようになったのは
ええ、そうよ
つまり鶴姫様もお姉さまの病気は治せなかったの?
そうね、確かに私は今も日光を浴びることは出来ないわ、でもこうして貴方と町に出来るようになったのは鶴姫様のおかげ
・・・・・・・・・・・・・・・
さて、今日はここまで
帰ってご飯を食べましょう
旅人の日記
この国は太陽こそ顔を出しているが常にパラパラと粉雪が降り続けている
気温は低いが太陽の熱光線のおかげで寒くは感じない
地面も雪が積もることはなさそうだ
見て周った国の中では今のところ一番栄えそうな国だな
それ故に一風変わった病もある
町を歩く人々は家畜のように肥えた人物しかいない
と思いつつもこの国の馬鈴薯と乳製品は本当に美味い
このままでは私まで肥えてしまいそうだ
後書き
お姉さまってデブだったんだね
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