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MS Operative Theory

作者:ユリス
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ゲルググの開発①

——ガンダムに匹敵する性能を持つ、ジオン公国軍最後の汎用主力MS——

 MS-14(ゲルググ)は、ZEONIC社が中心となってジオン公国軍最後の汎用主力MSである。ビーム・ライフルとビームサーベル(ビーム・ナギナタ)を標準装備しており、そのスペックは、地球連邦軍のRX-78(ガンダム)をも上回っていた。

特にビーム・ライフルはジオン公国軍のMSとしては画期的な装備であった。これまで、水陸両用MSやMAなどが内蔵目が粒子砲を装備したケースはあったが、ゲルググ以前に開発されたジオン公国軍製の汎用主力MSはジェネレーター出力が不足していた。

さらに、エネルギーCAP技術の実用化にも遅れていたために、実戦で使用できるビーム・ライフルは開発されていなかった。

 ゲルググの開発が始まった時期は不明だが、第2期主力MS開発計画の一環としてZEONIC社を中心に進められた(ZUMMAD社でも第2期主力MS開発計画としてYMS-15(ギャン)の開発を行っている)。また、開発担当者としてリオ・マリーニの名が知られている。

ゲルググの開発はZEONIC社単独のプロジェクトではなく、推進器にZIMMAD社、ビーム兵器にMIP社の協力を得ており、ジオン公国工業の総合計画としての側面を持つものであった。

 ゲルググは開発当初の形式番号をMS-11とされ、MS-06(ザクⅡ)の後継機、つまり次期主力MSと位置付けられていた。だが、ZEONIC社の開発スタッフがザクⅡの成功によって柔軟な発想力を書いていたことや、統合整備計画の兼ね合いもあって、ゲルググの開発は遅延し続けた。

このため、ZEONIC社のMS-06R-2(高機動型ザク)とZIMMAD社のMS-09R(リック・ドム)、ギャン(開発途中)の間でトライアルが実施され、第2期主力MSが開発されるまでの繋ぎとして、リック・ドムが採用されている。また、MS-11の形式番号はアクト・ザクへと移され、ゲルググはMS-14として開発が継続された。

 ゲルルグハ高げ駅力や防御力、機動・運動性だけでなく、整備性や拡張性も強く意識した機体となっている。その中でもとくに重視されたものが火力であり、それはビーム・ライフル及びビーム・ナギナタが装備されたことからも理解できる。

ビーム・ライフルはMS-06R-2を改修したMS-06R-3(ザクⅢ、試作型ゲルググとも呼ばれる)でテストを行ったが生産に手間取り、U.C.0079,10、ビーム・ライフルの量産を待たずに、25機のYMS-14(ゲルググ先行量産型)が完成している。この25機のYMS-14は、24機が突撃機動軍のキマイラ隊へ、残りの1機が同独立第300戦隊のシャア・アズナブル大佐のもとへと送られている。

 その後、第2期主力MSのトライアルにおいてギャンを降ろしたゲルググは、MS-14として制式採用され、終戦までに740機(738機とも)が生産された。しかし、MS-14Aが本格的に配備された時期がア・バオア・クー戦時であったこと、パイロットの大半が学徒兵だったこともあって、戦況を覆すには至らなかった。





補足事項

——ゲルググの兵装——

 ゲルググの兵装は、軍からの仕様要請によってビーム・ライフル、ビーム・ナギナタ、シールドが基本装備となっている。他にも、ロケット砲や前腕部養蚕蓮ミサイル、ビーム・キャノン装備型バックパックなどが用意されていたといわれる。

ザク・マシンガンやジャイアント・バズに代表される他MSの兵装も流用可能であるほか、MS-14AでもMS-14JG(ゲルググ・イェーガー)用に開発されたビーム・マシンガンを使用できた。前腕部の熱核ジェット・エンジンは、110mm速射砲などに換装可能であった。


■ビーム・ライフル

 MIP社やALBERT社の協力により、エネルギーCAP技術を確立したことで完成したビーム・ライフル。1440kWに達するゲルググのジェネレーター出力により、初めて稼働可能となった。


■ビーム・サーベル

 ALBERT社が手掛けた特殊なビーム・サーベル。発生装置の両端からビーム刃を発生させられる。発生装置自体に耐ビーム・コーティングが施されていた。単刃式のビーム・サーベルも生産されている。


■シールド

 地球連邦軍系MSの影響が見受けられる。覗き窓付きの大型シールド。耐ビーム・コーティングが施されていたとも言われる。非使用時には廃部にマウントできたことも、地球連邦軍系MSと同じであった。

 
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