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ヘタリア大帝国

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TURN117 カテーリンの来日その六

「ソビエトじゃとても」
「資産主義だからかな」
 ロシアはこうカテーリンに答えた。
「だからじゃないかな」
「資産主義だから?」
「うん、資産主義は、僕も最近本を読みはじめたばかりだけれど」 
 その資産主義経済の本をだというのだ。
「競争があるからね」
「それで相手に勝とうと思ってなの」
「頑張るからね」
 頑張るとどうなるか、そのことだった。
「だから皆活気があるんだよ」
「けれど誰かが勝ったら」
 カテーリンはここでも共有主義的思考から言った。
「誰かが負けるよね」
「うん、そうなるね」
「負けた人はどうなるの?」
「他の場所で頑張るかね」
 若しくはだった。
「もう一度そこで頑張ってリベンジをするか」
「そうするの」
「そうするからね、資産主義は」
「だから活気gはあるのね」
「そうみたいだよ、けれどね」
「けれどって?」
「書記長はやっぱり」
 ロシアはカテーリンの気持ちを慮ってこう言った。
「負けた人のことを考えるよね」
「うん、困らないかなって」
「そうだよね」
「頑張れる人はいいけれど」
 ソビエトでは運動会も全員一緒にゴールする、そうした競走というものを否定しているからそうなるのだ。
「そうじゃない人は」
「だから資産主義にも問題があるから」
 ロシアは本で読んだこのことをカテーリンに話した。
「そこは注意してね」
「そうしてなのね」
「共有主義に取り入れていけばね」
「それでいいのね」
「うん、そうだよ」
 ロシアはカテーリンに微笑んで告げた。
「その辺りはじっくりと考えてね」
「じゃあいいこと、凄いことをした人には」
 学校の中の様な考えでだ、カテーリンは呟いた。
「褒めるとかご褒美とか」
「そういうのでいいんじゃないかな」
「そうなのね。じゃあね」
「それじゃあって?」
「帰ったら政策として出してみるから」
 資産主義の考えも入れたその政策をだというのだ。
「農業や工業でね」
「そうするといいと思うよ」
 ガメリカ、中帝国ではこうしたことに気付いた、そしてさらにだった。
 東南アジアやオセアニアも巡った、そこはというと。
「自然をあんなに大切にするのね」
「凄かったね」
 今度はお茶をジャムを舐めつつ飲みながら話す、一行は今回は休憩の時間で紅茶とお菓子を楽しんでいる。その中でのやり取りだ。
「四国の総督さんもね」
「うん、あんなに自然を大切にされて」
「大怪獣もね」
 一行はこちらも見た。
「凄かったよね」
「大怪獣自体も凄かったけれど」
 それに加えてだというのだ。
「自然と一緒にいて」
「開発も大事だけれどね」
「うん、環境もなのね」
「大事なのね」
 二人はこのことにも気付いたのだ。 
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