魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~
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『第十一話』~新たな魔法少女~
拓斗side
あの神社での一件後なのはも徐々に力をつけてきて、ジュエルシードも五個目を確保した。
なぜ知っているのかと言えば神社の一件以降も高町と暴走体の戦闘を見守っていたからだ。
ユーノも攻撃には出ないものの防御や補助と積極的に戦闘に参加していた。
あれなら今後も大丈夫だろう。
そして今俺は
「くっ・・・」
(あの子は一体。高町と同系の魔法使いか?)
目の前で繰り広げられている戦いに目をやっていた。
夕飯の買い物の帰り、道を歩いていると近くで戦闘が行われているので来てみたらこれだ。
片方は金色の髪に金色の魔力刃を張った鎌を持った少女。おそらくなのはと同じ歳だろう。
片や、カラス。
「カラスにしては大きい。ジュエルシードでああなったのか。何ともややこしいものだな」
そう言いつつも観戦を決め込んでいたが明らかに速度で負けているのか金髪の子が押されている。
「最近はこんなことばかりだな『解除(アンロック)』」
ソウルプロテクトを解除して右掌に魔力を集める。
そうすると掌の上にリンゴサイズの白い魔力球が形成される。
そして俺は右手の魔力球を巨大カラスに向け
「『烈空多弾』」
魔力球から多くの小さな閃光が放たれた
???side
「おかしい。ジュエルシードが無い」
ジュエルシードの反応があったので反応があった場所に着てみた。でも、そこにはもうジュエルシードは無かった。
「もう誰かが? でも、探してみる価値は・・・!?」
わずかな可能性を信じ近くを探してみると急に魔力反応があった。そして、振り返るとそこにいたのは、
「原生生物か・・・・もう発動している」
おそらく、ジュエルシードが鳥に憑いてあのような姿になったのだろう。そんな事を考えていると、鳥が私に向かって突っ込んできた。
「く・・バルディッシュ! お願い!!」
[『プロテクション』]
とっさに防御魔法を発動させ攻撃を防ぐ。早い! 下手したら私よりも・・・。
「それでも・・・私は負けられない!」
それでも母さんのために。
「負けられないんだぁああああ!」
しかし、これもよけられた。それだけでなく、相手はこっちに突っ込んでくる。
「まずい! プロテ・・・ぐっ」
そのまま体当たりを食らい、その衝撃でバルディッシュを手放してしまった。
「くっ、な、なんで、こ、こんな・・・ところで・・・・」
立ち上がろうとするが力が入らない、そうしている間にも鳥がこっちに近づいてくる。恐らく、私に止めを刺すつもりだろう、動きたいのに動けない・・・。
「そんな!? 動いて! 動いてよぉ!!」
私の叫びも空しく鳥が動けない私に向かって爪を振り下ろそうとする。こんな・・・こんな所で終われないのに!
あぁ………ごめん、アルフ、母さん。
――ザシュッ
キギャァァァァァァァァ
「え・・・?」
すると、カラスはいきなり暴れ出した。良く見ると体のいたるところに何かが貫いた痕があった
「ふぅ、最近のこの時代の魔法使いは無茶をするのがデフォルトで備わっているのか?」
そう言って私の目の前に下りてくるのは私と同じ黒のバリアジャケットを着たフードを被った身長が私と同じか少し高いくらいの人。
声からして男の子かな?
「しばらく休んでろ。数分、いや、一分以内で終わらせる」
「でも!」
「大丈夫だから」
そう言って振り返って頭を撫でてくれる。嫌じゃない。何だろう。心が落ち着く。この人の背中を見るとどんなことでも乗り越えて行きそうだった。
「『魔炎剣』」
すると、彼の両手に炎が灯った
アァアアアアア
鳥はそのまま彼に突っ込んでくる。
「おまえに恨みはないが」
彼の両手の炎がそれぞれ両刃の形に変化していく
「おまえの力、貰い受ける!!」
そう言って彼女はカラスの真上に飛び込み、両手の炎の剣を構える。そして、
「炎を纏いし剣よ。その刃を持って彼者(かのもの)を焼き尽くさん!」
そう言うと双剣は真っ赤に燃え始め、
「『魔炎 鳳墜閃!』」
剣を振り落とす。ただ振り落とすだけじゃない。鳥が気付いた時にはもう遅かった。すでに振り落とされた後だったのだから。
鳥はそのまま地面に墜落。気を失っているのだろうか、ピクリともしない。
「す、すごい・・・・」
あり得ないほどの魔力に、あり得ないほどの力。どれだけの経験を積めばあそこまで行けるのだろうか。
「ふぅ。意外と楽だったな。それよりもおまえはこれが封印できるのか?」
そういってジュエルシードを指差す。
「は、はい! バルディッシュ。ジュエルシード封印!」
そのまま私はジュエルシードを封印し、回収した。
side out
拓斗side
「おい」
「え、な、なに?」
「おまえ酷い怪我じゃねぇか、そこのベンチに座れ」
金髪の少女は酷い状態だった。擦り傷は当たり前、切り傷もそこらじゅうに負っていた。
治療しようと近くのベンチを指差す。
「でもこれぐらいなら・・・」
「怪我をした女を放っておくほど腐ってない。例えおまえが拒んでもだ」
そう言って俺は無理やりベンチに座らせる。
「癒しの巫女の魂よ 今一時 その力を我に宿し 傷つきし者を救い給え『治癒』」
そう唱えると二人の周囲から光の粒子が集まり、優しい光が彼女の怪我の部分を包む。そして光が晴れた瞬間には。
「す、スゴイ。怪我が治ってる」
「なら、俺はこれで」
「あ、あの!」
「ん?」
「えっと、そ、その・・・・」
彼女はもじもじしながら俺に何かを伝えようとしているが、何を言おうとしているのかが分からない。
「…………深呼吸してみるか。吸って~」
「すー」
「吸って~」
「すー」
「まだまだ」
「すー・・・」
「おまけにもう五回ほど~」
「すー・・・・え! これ以上したら死んじゃいます!」
驚きながらも彼女の緊張感はほぐれたようだ。
「落ち着いたみたいだな」
そう言って彼女の頭をポンポンと軽くたたく。
「!は、はい///」
だが、次の瞬間には顔が赤くなった。
「それで、何を言おうとしたんだ?」
「あ! その、助けてくれたことと、怪我を治してくれて、その、ありがとう・・・」
「気にするな、自分でした事だ。じゃ、今度こそ失礼するぞ。」
「ま、待って!!」
「ん?」
「わ、私フェイト・テスタロッサ!あなたの名前は?」
「名前?俺はt……死神とでも呼んでくれ」
「また……また会える?」
「縁があればまた会えるさ」
「う、うん! 絶対また会えるよね!」
「あぁ」
そういって笑顔で手を振りながらフェイトと別れた。
今後フェイトがどう拓斗と絡んでくるのか。これはまだ誰にもわからない。
後書き
~あとがき雑談会~
作「あとがき雑談会第二弾!!ワ~パチパチパチ」
拓「相変わらず騒がしいな作者」
作「いや~褒めてもハーレムタグしか出せないよ~」
拓「褒めてないっていうかこれハーレム入るのか!?」
作「さて今回はフェイトとの初遭遇の回でした」
拓「スルー!?」
作「さて、初めてのフェイトとの遭遇どうだった?」
拓「さらにスルーか!まぁ……いい子だってことはわかったが、フェイトにフラグ建設したよな?」
作「事前にたくさん建設しておけば後々書きやすいかなって」
拓「まぁ作者の意見には口出しはしないよ」
作「ありがと。じゃあ今回も次回予告お願い」
拓「はいよ
士郎に誘われサッカーの試合を見に行く拓斗
しかしいつの間にかユニフォームを着て試合に参加していた
次回 魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~ 『口は災いのもと』」
作「それじゃあ次回に」
作・拓「「トリガー・オン!!」」
口は災いのもとってどういう意味だ?
いや、君に対しての禁句が出ただけだよ
あぁ……
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