転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OG外伝
0493話
「何とか一段落した、か」
周囲へと散らかっているのは全てがバルトールの部品だ。幸い有人機は存在しなかったらしく、バルトールの薄い装甲はヒリュウ改やオクトパス小隊、そしてミロンガ、カリオン、無明の攻撃に抗う事が出来ずに全機が破壊され、その部品を宇宙空間に撒き散らしてスペースデブリと化していた。
「ふんっ、いまいち物足りないが……所詮人の乗っていない人形ではこの程度だろうな」
ムラタがそう呟きつつシシオウブレードを鞘へと戻す。
そんな様子を見ながらスレイのカリオンがミロンガの隣へと移動してくる。
「アクセル、この後の予定は?」
「ミツコから正式に許可を貰った。今回の任務終了後に、スレイはシャドウミラー所属となる」
「……分かった」
「それで、フィリオに関してはどうなっている? 今までは戦闘が忙しかったから聞く暇が無かったが」
「……」
俺の言葉に沈黙で返すスレイ。取りあえずはまだ駄目、か。いや、もしかして。
「まだ話もしていない、のか?」
「っ!?」
どうやら図星だったらしい。……あれだけやる気満々で出て行っておきながらまだ話すらしていないとはな。あぁ、いや。だが……
「ある意味で幸運だったな?」
「何? どう言う意味だ?」
「この後の予定だが、俺達がここまで来たペレグリン級に乗って月に向かってちょっとした所用を済ませた後にスカルヘッド……いや、ヘルゲートの攻略作戦に参加する事になるだろう。その際の連邦軍の戦力は恐らくハガネとヒリュウ改。そのハガネにフィリオ・プレスティが乗っているという情報がある」
「っ!? アクセル、お前どうしてヘルゲートの位置を……いや、それよりも兄様がハガネに乗っているというのは本当か!?」
「ああ。俺が知らされている情報が正しければ、だがな」
「……そうか」
複雑そうな表情で呟くスレイ。敬愛している兄を説得出来る可能性があるのは嬉しいが、激戦になるのが間違い無しの最前線にいるのは心配。そんな所か。
「それよりも、いいのか? ヘルゲートの事をヒリュウ改に知らせておかないと拙いんだろう?」
「む、確かにそうだったな」
小さく頷き、通信のスイッチへと手を伸ばすスレイ。
「レオナ、聞こえているか? インスペクター事件以来だな」
「スレイ・プレスティ! 貴方、今まで何処に?」
「ア……ムウ・ラ・フラガが言っていただろう? イスルギ重工だ」
「それはやっぱり……」
レオナが何かを言いかけた時、唐突に通信に割り込んできた人物がいた。
「お前等、ノイエDCの残党共を護衛していたな? って事はイスルギとノイエDCは手を組んでいるのか? いや、インスペクター事件の時にもそのガーリオン・カスタムはDC残党に協力していた事を考えると……」
そう言いつつ、答え次第ではただではおかないとばかりにその人物――カチーナ――は量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの持っていたメガ・ビームライフルの銃口をこちらへと向けてくる。
「血の気が多いな。ハガネがいるならまだしも、ヒリュウ改とオクトパス小隊だけで俺達に勝てるとでも思っているのか?」
ストレイト・マシンガンの銃口をカチーナ機へと向けながら通信を入れる。もちろん、音声のみだが。
「へっ、何を言ってやがる。数でも質でもこっちが上なんだぜ? 大人しくこっちの指示に従って……」
その言葉を最後まで言わせずに、ミロンガのバーニアを全開に。通常の人間ならまず耐えられないGを発生させつつ、カチーナ機へと急速に近付き……
「中尉っ!」
ラッセルの操る量産型ゲシュペンストMk-Ⅱが前へと出たのをバーニアを調整してフェイントを入れ、それに引っ掛かった隙に脇を通り抜け……次の瞬間にはカチーナの操る量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの頭部へと真横からストレイト・マシンガンの銃口を突きつけていた。
「質が、何だって?」
「て、てめぇっ! これ程一瞬でこっちの懐に潜りこんでくるとは……一体何者だ!?」
「フンッ。L5戦役やインスペクター事件を闘い抜いたとは言っても所詮はこの程度か」
カチーナからの通信に、鼻で笑ってそう返すとギリッと歯を噛み締める音が響いてくる。血の気も多いが、PTパイロットとしては1流のカチーナだ。虚仮にされて腹が立っているが、それでも今の一連の動きで俺との腕の差を理解してどうにも出来ないのを理解しているのだろう。
「てめぇ……やっぱりイスルギはノイエDCと組んでやがるんだな」
「さて、どうだろうな。前線の、所詮は一部隊の指揮官如きが口にするには大きな問題だと思うがな」
ストレイト・マシンガンの銃口で、カチーナの乗る量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの頭部をコンコンと、からかうように突いてやる。
「ぐっ……」
「ムウ、そのくらいにしておけ。今こいつ等と敵対をする必要はない」
「だが無能な味方は有能な敵よりこっちの足を引っ張るぞ?」
「てめぇっ!」
無能な味方、という言葉に反射的に言い返しメガ・ビームライフルの銃口をこちらへと向けようとしたその時……
『ムウさん、カチーナ中尉の非礼はお詫びします。ですのでその辺にしておいて下さいませんか?』
ヒリュウ改の艦長であるレフィーナが口を開いた。
「……いいだろう。スレイ」
「ああ。レオナ……いや、ヒリュウ改。このデータを受け取れ」
『艦長、カリオンからデータが送られて来ています』
ヒリュウ改の通信から聞こえて来る声。オペレーターのユンだろう。
『このデータは?』
「バルトールの生産拠点でもあるプラント『ヘルゲート』の諸元と現在位置のデータだ」
『ヘルゲート……それが敵の本拠地なのですか?』
「ああ。上層部に報告するといい」
「スレイ、貴方このデータを一体何処で?」
レオナからの通信に笑みを浮かべるスレイ。
「私の元の雇い主にとって、今回の暴走事件は厄介な出来事でな。その関係でとだけ言っておこう」
「てめぇらみたいなのが持ってきた情報なんて信じられるかよ! どうせあたしたちを嵌める為の罠とかなんだろう!?」
馬鹿な事を言い出したカチーナの量産型ゲシュペンストMk-Ⅱの頭を再びストレイト・マシンガンの銃口で小突く。
「馬鹿か、お前は。お前達を撃破するのなら今、ここで幾らでも出来るのにわざわざこんな手間を掛ける暇があるか。……ムラタ」
「承知!」
今まで黙って事の成り行きを見守っていたムラタが、近くに浮いているスペースデブリの岩の塊へとシシオウブレードで斬り付ける。その一閃で岩石は真っ二つに斬り裂かれ、それぞれがあらぬ方向へと飛んで行く。
『あれはシシオウブレード? そうなるとやはりインスペクター事件の時に見たのは見間違いでも何でも無く……』
ショーンの驚愕の声が響き、それで他の者達も無明が持っているのがシシオウブレードだと気が付いたのだろう。思わずといった様子でオクトパス小隊の機体全てが無明へと集中する。
「ご覧の通り、俺達3機がいればヒリュウ改やオクトパス小隊を撃破するのはそう難しい話では無い。なのにこうしてわざわざデータを渡した意味を考えてみるんだな」
『確かに……そちらの2機はともかく、スレイさんとはレオナ少尉が多少なりとも面識がある以上その情報の信憑性は、何処の誰とも分からない相手からのタレコミよりもある程度は信用出来るでしょう』
「……お喋りはここまでだ。ムウ、こっちへ。お前達はさっさとこの宙域から離脱しろ」
スレイのその言葉と同時に、ヒリュウ改と繋がっている通信からアラーム音が響き渡り、オペレーターでもあるユンの声が聞こえて来る。
『UE27、レンジ4に熱源反応多数! 識別……バルトールです!』
悲鳴のようなその声に、溜息を吐きつつカチーナ機から離れてカリオンの横へと移動し、ストレイト・マシンガンのマガジンを交換する。
「ここは俺達に任せろ。お前達はその情報を上層部に届けるのを最優先に考えて行動しろ」
『ですけど、貴方達だけでは……』
俺の言葉に、悲鳴染みた声を上げるレフィーナ。能力はあるんだが、人の良い……いや、良すぎるのがこの女の欠点だよな。
「いいから行け。この程度の相手に俺達がどうにかなるとでも思っているのか? お前達の戦力はヘルゲートを攻略する時に必要だ。ここで消耗させる訳にはいかないからな」
「ふざけんなっ! それなら、お前等はここで消耗してもいいってのかよ!」
カチーナの声。と言うか、何でそこで俺達の心配をするのやら。
「ふん、ダメージを受けなければ消耗品は弾薬の類だけで済む。それが出来るからこそ俺達はここに残り、それが出来ないからこそ、お前達には先に行けと言ってるんだ」
『ムウさん、と言いましたね。貴方達にそれが本当に出来ると?』
「くどい。伊達に一部地域でエンデュミオンの鷹と呼ばれている訳じゃないんだよ」
「エンデュミオンの鷹、ですって? そんな通り名は聞いた事ないけど……タスク、知ってる?」
「いんや。俺も初耳だーね」
「だから言っただろう? 一部地域だ、と」
正確に言えばSEED世界での話であって、それも俺じゃなくて本物のムウなんだけどな。
「スレイ……本当に大丈夫なのね?」
ズィーガーリオンに乗っているレオナから、スレイへと再度の通信。
「もちろんだ。私1人でもどうにでも出来ると言うのに、さらに2人も凄腕がいるのだからな」
「……よくてよ、スレイ。ここは貴方達に任せます」
「いいのかよ、レオナ!」
「彼女の自信は伊達やハッタリじゃないわ。実力に裏打ちされた自信。……カチーナ中尉もそれをその身で確かめたのでしょう?」
「ちっ、しゃーねーな。艦長、退いた方ががいいぜ」
『……分かりました。オクト小隊、各機帰還を。現宙域がら全速で離脱します』
レフィーナのその命令と共に、ジガンスクード・ドゥロ、ズィーガーリオン、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱ2機がヒリュウ改へと戻り、そのまま最大戦速で撤退していった。
「……さて、後は私達でこちらに向かって来るバルトールを倒すだけだな。しかしアクセル。エンデュミオンの鷹というのは何だ?」
これからの戦闘を本気で負担に思っていないのか、軽い口調で尋ねてくるスレイ。
そのスレイへと苦笑を浮かべながら通信を返す。
「いや、シャドウミラーには本当にムウ・ラ・フラガってパイロットがいるんだよ。そいつがエンデュミオンの鷹という通り名を持っていたのも事実だ。……実戦部隊だから、お前もシャドウミラーに正式に所属したら顔を合わせる機会があるだろうさ」
メビウス・ゼロでジンと戦っていたムウだ。カリオンを操るスレイとは話が合うかもしれないな。
そんな事を考えているうちに、やがてバルトールの群れがこちらのレーダーにもその姿を現す。
「来たな。人形ではあるが、その機油をシシオウブレードの錆びとしてくれよう」
「……人形共を相手に、プロジェクトTDのNo.1であるこの私がやられる事などあり得ん!」
ムラタとスレイの2人はそう言い、自らを鼓舞しているが――ムラタの場合は素かもしれない――問題は、こちらに迫ってきているバルトールではない。その後に出て来る修羅神だ。フォルカとアリオン。将来的にはハガネやヒリュウ改の味方となる奴等なのでここで迂闊に撃墜するのも拙いしな。それを考えればデュミナスの部下はどうでもいい。そしてガロイカに関してはさらにどうでもいい。
そんな事を考えている間にも、バルトールがこの宙域に侵入し……
「行くぞ!」
その声と共にミロンガのバーニアを全開に。そのすぐ後ろをカリオンが。そして少し遅れて無明が続く。
「集中」
精神コマンドの集中を使い、バルトールが隊列を組んで放ってきたミサイルをバレルロール回転しながら回避、そのままの状態でストレイト・マシンガンをバルトールに向けて撃ち放つ。
普通のパイロットならミロンガのバーニアを全開にしたまま、バレルロール回転をしながらストレイト・マシンガンを放つなんて真似をすればGに負けて最悪死に至るが、今の俺にはそんなのは関係無いとばかりにトリガーを引きっぱなしにする。精神コマンドの集中の効果で、バルトールの動きも……そして当然放たれたミサイルの動きも殆ど止まって見える状態なので狙っていたバルトールへと集弾するのは酷く簡単だった。そしてストレイト・マシンガンの弾丸で爆発を巻き起こしたのを横目に、通り抜け様にマイクロ・ミサイルとTBGミサイルを発射。ミロンガの進路上にいたバルトール2機を追加で撃破していく。
チラリと背後を一瞬だけ確認すると、カリオンがソニック・カッターでバルトールを斬り裂き、放たれたマイクロ・ミサイルとマルチトレースミサイルで合計2機のバルトールを撃破。無明はシシオウブレードで通り抜け様に一閃、二閃と2機のバルトールを撃破していく。そして俺達がバルトールの群れを通り抜けた所でその艦がこの宙域へと姿を現し、艦首のドリルを回転させながら残ったバルトールを蹂躙。全機撃破していった。
そう、艦首にドリルを付けたその戦艦を俺は知っている。ムラタとのやり取りで遭遇した事もある。俺に取っても縁の深い人物が何人も乗り込んでいるその戦艦。
「クロガネか」
後書き
アクセル・アルマー
LV:40
PP:195
格闘:270
射撃:290
技量:280
防御:280
回避:310
命中:330
SP:478
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
ギアス(灰色)
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
???
撃墜数:426
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